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公開番号2025128592
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025341
出願日2024-02-22
発明の名称車両の前部構造
出願人豊田合成株式会社
代理人個人,個人
主分類B60R 19/18 20060101AFI20250827BHJP(車両一般)
要約【課題】クラッシュボックスをバンパリインフォースメントの所定の位置に組み付け易くなる。
【解決手段】車両の前部構造は、車幅方向Wに互いに間隔をあけて配置される一対のフロントサイドメンバ、フロントサイドメンバの前方に位置する一対のクラッシュボックス20、支持部材、及びバンパリインフォースメント50を備える。支持部材は、一対のクラッシュボックスの間に位置する支持部材本体、及び支持部材本体から車幅方向Wの外側に延在するとともに車幅方向Wにおける支持部材本体の両側に位置する一対の延在部35を有する。バンパリインフォースメントは、一対のクラッシュボックスの前端に取り付けられている。延在部は、前後方向Lに対して傾斜する傾斜面42a,47aを有し、クラッシュボックスの前端に係合することでクラッシュボックスを取付位置に案内する第1案内部40及び第2案内部45を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車幅方向に互いに間隔をあけて配置される一対の車体フレームと、
車両の前後方向における前記車体フレームの前方に位置するとともに、前記車体フレームに取り付けられる一対のクラッシュボックスと、
一対の前記クラッシュボックスの間に位置する支持部材本体、及び前記支持部材本体から前記車幅方向の外側に延在するとともに前記車幅方向における前記支持部材本体の両側に位置する一対の延在部を有する支持部材と、
前記車幅方向に延在するとともに、一対の前記クラッシュボックスの前端に取り付けられるバンパリインフォースメントと、を備え、
前記延在部は、前記前後方向に対して傾斜する傾斜面を有し、前記クラッシュボックスの前端に係合することで前記クラッシュボックスを取付位置に案内する案内部を有する、
車両の前部構造。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記クラッシュボックスは、前記前後方向に延在する筒状部と、前記筒状部の前端に連結され、前記筒状部の外周側に突出する連結部と、を有し、
前記連結部の前端面には、孔状または穴状の2つの被係合部が前記車幅方向に間隔をあけて設けられており、
2つの前記案内部が、2つの前記被係合部に挿入されている、
請求項1に記載の車両の前部構造。
【請求項3】
前記クラッシュボックスは、前記前後方向に延在する筒状部と、前記筒状部の前端に連結された連結部と、を有し、
前記連結部は、前記筒状部の径方向の外側に突出しない欠損部を有しており、
前記案内部は、前記車幅方向において前記筒状部の内周側及び外周側からそれぞれ前記欠損部を挟む一対の前記傾斜面と、前記欠損部の前端に対向する対向面と、を有する、
請求項1に記載の車両の前部構造。
【請求項4】
前記支持部材は、一体成形されている、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両の前部構造。
【請求項5】
前記支持部材は、繊維強化樹脂製である、
請求項4に記載の車両の前部構造。
【請求項6】
前記クラッシュボックスは、前記前後方向に延在する筒状部と、前記筒状部の前端に連結され、前記筒状部の外周側に突出する連結部と、を有し、
前記連結部の前端面には、前記延在部を収容する収容凹部が設けられている、
請求項5に記載の車両の前部構造。
【請求項7】
前記バンパリインフォースメントの後面には、前記延在部を収容する収容凹部が設けられている、
請求項5に記載の車両の前部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前部構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両前部構造が記載されている。特許文献1に記載の車両前部構造は、車幅方向における両側に位置する一対のフロントサイドメンバと、一対のフロントサイドメンバの前端にそれぞれ連結される一対のクラッシュボックスとを備える。また、上記車両前部構造は、一対のクラッシュボックスの前端に連結されるバンパリインフォースメントを備える。クラッシュボックスは、筒状の本体部分と、本体部分の前端部の上縁から前方に突出する第1連結片と、本体部分の前端部の下縁から下方に突出する第2連結片とを有する。本体部分の後端部には、第2フランジ部が設けられている。第1連結片及び第2連結片には、第2上孔部及び第2下孔部がそれぞれ設けられている。バンパリインフォースメントには、第2上孔及び第2下孔と連通する第1上孔及び第1下孔がそれぞれ設けられている。第1上孔及び第2上孔に挿通されたボルトと第1下孔及び第2下孔に挿通されたボルトとにナットがそれぞれ取り付けられることで、バンパリインフォースメントが一対のクラッシュボックスに締結される。第2フランジ部は、フロントサイドメンバの前端部に設けられた第1フランジ部とボルトによって締結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-59415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の構造を含む従来の車両の前部構造においては、フロントサイドメンバの加工精度及び組み付け精度のばらつきや、クラッシュボックスの加工精度及び組み付け精度のばらつきが生じる。これにより、クラッシュボックスの第2上孔及び第2下孔に対して、バンパリインフォースメントの第1上孔及び第1下孔がずれることで組み付けが困難となるおそれがある。
【0005】
そのため、上述したばらつきを考慮して第1上孔及び第1下孔の形状を第2上孔及び第2下孔に対してそれぞれ大きく設定することで、クラッシュボックスに対してバンパリインフォースメントが組み付けられるようにしている。しかしながらこの場合であっても、クラッシュボックスの前端においてはバンパリインフォースメントに対する位置のばらつきが依然として大きくなる。
【0006】
なお、こうした問題は、電気自動車(BEV)のようにクラッシュボックスの前後方向の長さが大きくなる車両においては一層顕著となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための車両の前部構造の各態様を記載する。
[態様1]
車幅方向に互いに間隔をあけて配置される一対の車体フレームと、車両の前後方向における前記車体フレームの前方に位置するとともに、前記車体フレームに取り付けられる一対のクラッシュボックスと、一対の前記クラッシュボックスの間に位置する支持部材本体、及び前記支持部材本体から前記車幅方向の外側に延在するとともに前記車幅方向における前記支持部材本体の両側に位置する一対の延在部を有する支持部材と、前記車幅方向に延在するとともに、一対の前記クラッシュボックスの前端に取り付けられるバンパリインフォースメントと、を備え、前記延在部は、前記前後方向に対して傾斜する傾斜面を有し、前記クラッシュボックスの前端に係合することで前記クラッシュボックスを取付位置に案内する案内部を有する、車両の前部構造。
【0008】
上記構成によれば、クラッシュボックスの前端に案内部が係合することで、案内部の傾斜面に沿ってクラッシュボックスの位置が取付位置へと案内される。これにより、クラッシュボックスの前端の位置、すなわちクラッシュボックスにおいてバンパリインフォースメントが取り付けられる部分の位置のばらつきが抑制される。したがって、クラッシュボックスをバンパリインフォースメントの所定の位置に組み付け易くなる。
【0009】
[態様2]
前記クラッシュボックスは、前記前後方向に延在する筒状部と、前記筒状部の前端に連結され、前記筒状部の外周側に突出する連結部と、を有し、前記連結部の前端面には、孔状または穴状の2つの被係合部が前記車幅方向に間隔をあけて設けられており、2つの前記案内部が、2つの前記被係合部に挿入されている、[態様1]に記載の車両の前部構造。
【0010】
上記構成によれば、孔状または穴状の2つの被係合部に2つの案内部が挿入されることで、車幅方向において傾斜面に沿ってクラッシュボックスが取付位置へと案内される。また、2つの被係合部に2つの案内部が係合されることで、支持部材に対するクラッシュボックスの相対移動が規制される。このため、クラッシュボックスを取付位置で固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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