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公開番号
2025130140
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-08
出願番号
2024027106
出願日
2024-02-27
発明の名称
塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
弁理士法人山内特許事務所
主分類
C22B
23/00 20060101AFI20250901BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】マンガンの除去率が高い塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法を提供する。
【解決手段】塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法は、マンガンを含む塩化ニッケル水溶液を直列に接続された複数の反応槽に連続的に供給しつつ、酸化剤として塩素ガスを吹き込み、中和剤を添加して、酸化中和反応によりマンガンを含む中和澱物を生成する酸化中和工程を有する。複数の反応槽のうち最も下流の最後段反応槽内の塩化ニッケル水溶液の単位体積当たりの塩素ガスの吹き込み量が0.5kg/(m
3
・h)以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
マンガンを含む塩化ニッケル水溶液を直列に接続された複数の反応槽に連続的に供給しつつ、酸化剤として塩素ガスを吹き込み、中和剤を添加して、酸化中和反応によりマンガンを含む中和澱物を生成する酸化中和工程を備え、
前記複数の反応槽のうち最も下流の最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液の単位体積当たりの前記塩素ガスの吹き込み量が0.5kg/(m
3
・h)以下である
ことを特徴とする塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
前記最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液の単位体積当たりの前記塩素ガスの吹き込み量が0.4kg/(m
3
・h)以下である
ことを特徴とする請求項1記載の塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法。
【請求項3】
前記最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液のpHが4.6~4.8であり、酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が1,000~1,030mVである
ことを特徴とする請求項1または2記載の塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、塩化ニッケル水溶液に含まれるマンガンを酸化中和法により除去する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ニッケルの湿式製錬プロセスでは、ニッケル硫化物を塩素浸出し、得られた塩化ニッケル水溶液から不純物を除去して、電解採取により電気ニッケルを回収することが行われる。塩化ニッケル水溶液から不純物を除去する方法として酸化中和法が知られている。例えば、特許文献1には、酸化中和法により塩化ニッケル水溶液に含まれる鉛などの不純物を除去することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-171972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電解採取に付される塩化ニッケル水溶液にマンガンが含まれていると、電流効率が悪化し、操業コストが増加する。そのため、塩化ニッケル水溶液からマンガンを除去することが求められる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑み、マンガンの除去率が高い塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様の塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法は、マンガンを含む塩化ニッケル水溶液を直列に接続された複数の反応槽に連続的に供給しつつ、酸化剤として塩素ガスを吹き込み、中和剤を添加して、酸化中和反応によりマンガンを含む中和澱物を生成する酸化中和工程を備え、前記複数の反応槽のうち最も下流の最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液の単位体積当たりの前記塩素ガスの吹き込み量が0.5kg/(m
3
・h)以下であることを特徴とする。
第2態様の塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法は、第1態様において、前記最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液の単位体積当たりの前記塩素ガスの吹き込み量が0.4kg/(m
3
・h)以下であることを特徴とする。
第3態様の塩化ニッケル水溶液の酸化中和処理方法は、第1または第2態様において、前記最後段反応槽内の前記塩化ニッケル水溶液のpHが4.6~4.8であり、酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が1,000~1,030mVであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、最後段反応槽の塩素量を0.5kg/(m
3
・h)以下に抑えることで、マンガンの除去率を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ニッケルの湿式製錬プロセスの全体工程図である。
脱鉛工程の詳細工程図である。
酸化中和設備の説明図である。
最後段反応槽の塩素量と後段マンガン除去率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る酸化中和処理方法は、塩化ニッケル水溶液に含まれるマンガンを酸化中和法により除去する方法である。塩化ニッケル水溶液には、鉄、鉛、コバルトなどの他の不純物が含まれてもよい。塩化ニッケル水溶液は、酸化中和処理を経て、不純物が除去される。
【0010】
本実施形態の酸化中和処理方法は、以下に説明するニッケルの湿式製錬プロセスの脱鉄工程および脱鉛工程、特に脱鉛工程に好適に適用される。そのため、以下、脱鉛工程を例に説明する。ただし、本実施形態の酸化中和処理方法は脱鉛工程に限定されず、酸化中和処理によって塩化ニッケル水溶液からマンガンを除去する工程であれば、いかなるプロセスの工程にも適用し得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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