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公開番号2025131153
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028705
出願日2024-02-28
発明の名称グミ類
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23G 3/34 20060101AFI20250902BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】硬く、歯切れ感の良好なグミ類を提供すること。
【解決手段】SSS(SSS型トリグリセリド)を0.15重量%以上、S(炭素数16以上の飽和脂肪酸)を0.25重量%以上含有し、かつL(炭素数12の飽和脂肪酸)の含有量が3重量%以下であるグミ類を調製する。これにより硬さの向上と、良好な歯切れ感を両立したグミ類が得られる。このグミ類は、構成トリグリセリド組成中にSSSを20重量%以上、脂肪酸組成中にSを25重量%以上、かつLを30重量%以下含有する油脂類を用いて製造することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
SSS(SSS型トリグリセリド)を0.15重量%以上、Sを0.25重量%以上含有し、かつLの含有量が3重量%以下である、グミ類。
ただしSは炭素数16以上の飽和脂肪酸、SSSはSが3分子結合したトリグリセリド、Lは炭素数12の飽和脂肪酸を示す。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
下記(a)及び/又は(b)の条件を満たす、請求項1に記載のグミ類。
(a) SSSに対するS2Uの含有量の比(S2U/SSS)が6.5以下である
(b) UUUの含有量が0.5重量%以下である
ただし、Uは炭素数18以上の不飽和脂肪酸であり、S2UはSが2分子、Uが1分子結合したトリグリセリドを示し、UUUはUが3分子結合したトリグリセリドを示す。
【請求項3】
構成トリグリセリド組成中にSSSを20重量%以上、脂肪酸組成中にSを25重量%以上、かつLを30重量%以下含有する油脂類を、生地中に配合する工程を含む、グミ類の製造方法。
ただしSSSはSが3分子結合したトリグリセリドを示す。
【請求項4】
生地中、SSSが0.15重量%以上、Sが0.25重量%以上、かつLの含有量が3重量%以下となるように油脂類を配合する工程を含む、グミ類の製造方法。
ただしSSSはSが3分子結合したトリグリセリドを示す。
【請求項5】
生地中、SSSが0.15重量%以上、Sが0.25重量%以上、かつLの含有量が3重量%以下となるように油脂類を配合する工程を含む、グミ類の物性改良方法。
ただしSSSはSが3分子結合したトリグリセリドを示す。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はグミ類に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
グミは糖類を含む原材料をゲル化剤(主にゼラチン)で固めたキャンディーの一種であり、独特の食感が幅広い層に好まれる。また近年ではハードタイプ、ハードグミとも呼ばれる、弾力が強く、歯切れ感の良好なグミの人気が増加している。
ゼラチンを使用したグミの場合、ゼラチンの配合量を増やすことで弾力を強く(硬く)することができるが、同時に歯切れが悪くなりやすい。さらにはフレーバーリリースの低下、コストや供給不安定の課題も伴う。
【0003】
グミ類の物性を改良する技術としては、例えば特許文献1は咀嚼性の高い、口腔内で簡単に砕けて飲み込み易い食品を得ることを目的とし、乳脂肪球皮膜成分(スフィンゴミエリン)を含有するグミキャンディを開示している。
【0004】
特許文献2は砂糖、液状糖質、ゼラチン、食用油脂を特定範囲で配合した菓子に関する出願であり、グミやソフトキャンディーよりも口溶け良好で、適度な硬さを有し、一定の力で噛み切ることができると記載されている。食用油脂については融点の低い植物油脂が好ましいとの記載がある。
【0005】
特許文献3はグミ状組成物に関する出願であり、油脂を用いて油中水型乳化物を調製し、水溶性機能性成分を内包したゲル状粒子を形成し、この粒子をグミに含有させる技術を開示している。ここでの油脂は乳化物を調製する目的において使用され、その種類について特に限定はないが、実施例では中鎖脂肪酸トリグリセライドが用いられている。
【0006】
特許文献4は引き裂き可能な物性を有するグミに関する出願であり、結晶性糖類、食用油脂、ゼラチン、もち米由来アルファ化澱粉を含む配合を開示している。
特許文献5は上記同様に引き裂き可能なグミキャンディ様菓子の製造方法に関する出願であり、糖質、食用油脂、及びゼラチン、ペクチン、カラギーナンおよびプルランから選ばれる一種以上を含み、弾性と粘着性を特定範囲とする製造工程が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-176133号公報
特開2012-50458号公報
特開2021-185808号公報
特開2011-130731号公報
特開2014-113065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は硬く、歯切れ感の良好なグミ類の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは従来技術について検討し、油脂でグミ類の物性が変化するという観点に着目した。
特許文献4、5は引き裂き可能な構造を付与する目的で食用油脂が配合されている。これは乳化物を形成することで崩れやすい物性に寄与していると考えられ、硬さを付与する目的ではない。また、油脂の種類は常温で固体であることが好ましいとの記載があるが、より具体的な油脂組成についての言及はない。
本発明者らはさらに鋭意検討を行った。油脂で硬さを付与しようとする場合、高融点の油脂、喫食時のSFCが高い油脂を用いることがまず想起されるが、必ずしもこれだけでは一律に説明できない特定のトリグリセリド組成、及び脂肪酸組成が関与することを見出した。そして特定のトリグリセリド組成及び脂肪酸組成を有する油脂類を用い、それぞれグミ類中で特定の含有量となるように配合する、という簡易な手段により、硬さと歯切れ感の良好なグミ類が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち本発明は
1.SSS(SSS型トリグリセリド)を0.15重量%以上、Sを0.25重量%以上含有し、かつLの含有量が3重量%以下である、グミ類。ただしSは炭素数16以上の飽和脂肪酸、SSSはSが3分子結合したトリグリセリド、Lは炭素数12の飽和脂肪酸を示す。
2.下記(a)及び/又は(b)の条件を満たす、1.に記載のグミ類。
(a) SSSに対するS2Uの含有量の比(S2U/SSS)が6.5以下である
(b) UUUの含有量が0.5重量%以下である
ただし、Uは炭素数18以上の不飽和脂肪酸であり、S2UはSが2分子、Uが1分子結合したトリグリセリドを示し、UUUはUが3分子結合したトリグリセリドを示す。
3.構成トリグリセリド組成中にSSSを20重量%以上、脂肪酸組成中にSを25重量%以上、かつLを30重量%以下含有する油脂類を、生地中に配合する工程を含む、グミ類の製造方法。
4.生地中、SSSが0.15重量%以上、Sが0.25重量%以上、かつLの含有量が3重量%以下となるように油脂類を配合する工程を含む、グミ類の製造方法。
5.生地中、SSSが0.15重量%以上、Sが0.25重量%以上、かつLの含有量が3重量%以下となるように油脂類を配合する工程を含む、グミ類の物性改良方法。である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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