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公開番号
2025133027
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024224867
出願日
2024-12-20
発明の名称
真空ポンプ
出願人
プファイファー・ヴァキューム・テクノロジー・アクチエンゲゼルシャフト
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F04D
19/04 20060101AFI20250903BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】できるだけ簡単かつ効率的に真空ポンプの冷却を改善して、熱的及び出力条件の限界で真空ポンプを確実に運転できるようにする。
【解決手段】ステータ部品表面の一部又は全体が酸化処理されていて、及び/又はロータ部品表面の一部又は全体が酸化処理されていて又はニッケル含有材料で被覆処理されていて、ステータ部品及び/又はロータ部品は、少なくとも1種の金属元素を含有する金属材料を含み、処理されたステータ部品表面の一部又は全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、及び/又は処理されたロータ部品表面の一部又は全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、又は処理されたロータ部品表面の一部又は全体が、ニッケル含有材料の被覆によって形成されていてニッケルを含む外層を有する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
ハウジングと前記ハウジング内に配置された少なくとも1つのポンプ段とを備え、
ポンプ段は、ステータと、運転時に前記ステータに対して相対的に回転軸線を中心に回転するとともに前記ステータとポンプ作用を奏するように相互作用するロータとを有し、
前記ステータは、ステータ部品表面を具備する少なくとも1つのステータ部品を有し、前記ステータ部品表面の一部又は前記ステータ部品表面の全体が、酸化による処理がなされていて、及び/又は前記ロータは、ロータ部品表面を具備する少なくとも1つのロータ部品を有し、前記ロータ部品表面の一部又は前記ロータ部品表面の全体が、酸化による処理がなされていて又はニッケル含有材料での被覆によって処理されていて、
処理された前記ステータ部品及び/又は処理された前記ロータ部品は、少なくとも1種の金属元素を含有する金属材料を含み、
処理された前記ステータ部品表面の一部又は処理された前記ステータ部品表面の全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、及び/又は
処理された前記ロータ部品表面の一部又は処理された前記ロータ部品表面の全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、又は処理された前記ロータ部品表面の一部又は処理された前記ロータ部品表面の全体が、ニッケル含有材料での被覆によって形成されていてニッケルを含む外層を有する、真空ポンプ。
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【請求項2】
少なくとも1つの前記ステータ部品の表面の全体が処理されている、請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項3】
処理された前記ロータ部品は、真空ポンプのターボ分子ポンプ段の動翼である、請求項1又は2に記載の真空ポンプ。
【請求項4】
ターボ分子ポンプ段は、複数の動翼を有し、ターボ分子ポンプ段の複数の動翼又は全ての動翼が処理されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
【請求項5】
処理された前記ステータ部品は、真空ポンプのホルベックポンプ段のホルベックステータ及び/又は真空ポンプのターボ分子ポンプ段の静翼である、請求項1から4のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
【請求項6】
ターボ分子ポンプ段は、複数の静翼を有し、ターボ分子ポンプ段の複数の静翼又は全ての静翼が処理されている、請求項5に記載の真空ポンプ。
【請求項7】
ホルベックポンプ段は、半径方向外側のホルベックステータと1つ又は複数の半径方向内側のホルベックステータとを有し、前記半径方向外側のホルベックステータ及び前記半径方向内側のステータのうち全てのホルベックステータが処理されている又は半径方向外側のホルベックステータのみが処理されている、請求項5又は6に記載の真空ポンプ。
【請求項8】
真空ポンプは、複数の静翼を有する少なくとも1つのターボ分子ポンプ段と、半径方向外側の1つのホルベックステータ及び1つ又は複数の半径方向内側のホルベックステータを有する少なくとも1つのホルベックポンプ段とを備え、
少なくとも1つのターボ分子ポンプ段又は各ターボ分子ポンプ段では、全ての静翼が処理されていて、又は複数の静翼が処理されているとともに1つ又は複数の静翼が処理されておらず、
少なくとも1つのホルベックポンプ段又は各ホルベックポンプ段では、ホルベックステータのうち全てのホルベックステータが処理されている又は半径方向外側のホルベックステータのみが処理されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
【請求項9】
真空ポンプは、複数の動翼を有する少なくとも1つのターボ分子ポンプ段を備え、
少なくとも1つのターボ分子ポンプ段又は各ターボ分子ポンプ段では、全ての動翼が処理されている、又は複数の動翼が処理されているとともに1つ又は複数の動翼が未処理である、請求項1から8のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
【請求項10】
ターボ分子ポンプ段は、静翼に対するスペーサリングを有し、前記スペーサリングのいずれも酸化による処理がなされた表面を有しない、請求項5から9のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングとハウジング内に配置された少なくとも1つのポンプ段とを備え、ポンプ段は、ステータと、運転時にステータに対して相対的に回転軸線を中心に回転するとともにステータとポンプ作用を奏するように相互作用するロータとを有する、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプに関する。
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【背景技術】
【0002】
圧送される気体の種類及び量に依存して、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプ(TMP)の運転中にロータが加熱される。多くの真空用途では、大量の気体の圧送によって、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプは、その熱的限界で運転される。というのも、ロータが確実に継続的な負荷にさらされ得る最高温度に達するからである。ロータの加熱は、その耐用期間に不都合な影響を及ぼし、そして真空ポンプによって圧送可能な気体最大量を制限し得る。
【0003】
ターボ分子ポンプを確実に運転するには、現在、最大消費電力を制限して、ポンプの熱的に過剰な要求が阻止されるようにするか、又はロータ温度がセンサによって運転時に求められ、制御値として用いられるようにしなければならない。特定の状況下では、モータの最大駆動出力がまだ引き出されていないが、それにもかかわらず、最大許容ロータ温度に達し得る。
【0004】
基本的に、発生した熱は、熱放射によって、ロータからステータへ、そしてそこからさらに外方へ(必要に応じて冷却される)ポンプハウジングへ放出される。ただし、ロータからステータ部品への熱導出の改善には、関連する面の間の温度差を増加させる必要がある。したがって、ステータ部品の表面温度は、ロータの表面温度よりもできるだけ大きく下回らなければならない。放熱の物理的関係によれば、物体は、その表面の熱放射率ε、すなわち理想的な黒の放射体の放射出力に対する物体の実際の放射出力の比がより高いほど、より良好に熱を吸収又は放出できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の課題は、できるだけ簡単かつ効率的に、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプの冷却を改善して、ポンプのロータが、その他は同一の条件の場合、より低いロータ温度を有し、これにより、真空ポンプが、熱的及び出力条件の限界で確実に運転できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1による真空ポンプによって解決される。
【0007】
そのような真空ポンプ、特にターボ分子ポンプは、ハウジングとハウジング内に配置された少なくとも1つのポンプ段とを備え、ポンプ段は、ステータと、運転時にステータに対して相対的に回転軸線を中心に回転するとともにステータとポンプ作用を奏するように相互作用するロータとを有する。
【0008】
本発明によれば、ステータは、ステータ部品表面を具備する少なくとも1つのステータ部品を有し、ステータ部品表面の一部又はステータ部品表面の全体が、酸化による処理がなされていて、及び/又はロータは、ロータ部品表面を具備する少なくとも1つのロータ部品を有し、ロータ部品表面の一部又はロータ部品表面の全体が、酸化による処理がなされていて又はニッケル含有材料での被覆によって処理されていて、処理されたステータ部品及び/又は処理されたロータ部品は、少なくとも1種の金属元素を含有する金属材料を含み、処理されたステータ部品表面の一部又は処理されたステータ部品表面の全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、及び/又は処理されたロータ部品表面の一部又は処理されたロータ部品表面の全体が、酸化処理によって生成された金属元素の化合物を含む外層を有する、又は処理されたロータ部品表面の一部又は処理されたロータ部品表面の全体が、ニッケル含有材料での被覆によって形成されていてニッケルを含む外層を有する。
【0009】
このことは、金属元素の化合物が、金属材料にも含まれる少なくとも1種の金属元素の化合物あることを意味する。
【0010】
本開示において「酸化」との用語は、酸素との反応又は酸化物の生成に限定されるものではなく、化学分野において一般的な通常の意味で、金属が電子を酸化剤に放出し、これにより、より高い酸化数を有する状態へと遷移する全ての酸化還元反応を含むものと解されるべきである。例えば、金属は、金属硫化物へと酸化してもよい。しかも、好適には、酸化は、酸素化合物を生成する、特に金属元素の酸化物、水酸化物及び/又はオキシ水酸化物を生成する、金属元素の反応である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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