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公開番号
2025062362
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-14
出願番号
2023171371
出願日
2023-10-02
発明の名称
放射音制御構造体及びその設計支援方法
出願人
日本音響エンジニアリング株式会社
代理人
個人
主分類
G10K
11/16 20060101AFI20250407BHJP(楽器;音響)
要約
【課題】放射音制御構造体からの放射音を容易かつ効率的に低減し、かつ放射音制御構造体の設計自由度を向上する。
【解決手段】本発明は放射音制御構造体に関し、かかる放射音制御構造体は、特定の固有振動又は音響モードを有する第1セル11,21及び第2セル12,22を含み、第1及び第2セルにおける特定の固有振動モードの共振周波数f
11
,f
12
又は特定の固有音響モードの共鳴周波数f
21
,f
22
が互いに異なっており、第1及び第2セルが、互いに隣り合わせるように配置され、第1セルの放射要素11a,21a及び第2セルの放射要素12a,22aが、第1及び第2セルの共振又は共鳴周波数間で放射音を低減するように干渉作用を生じさせるべく、互いに独立してかつ互いに対して逆相で放射空間Rの空気を励振可能とするように間隔を空けて配置されている。本発明はまた、かかる放射音制御構造体の設計支援方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
入力音に基づいて放射音を所定の放射空間に向かって放射可能とし、かつ前記放射音を制御可能とするように構成される放射音制御構造体であって、
特定の固有振動モード又は特定の固有音響モードである特定固有モードを有する第1セル及び第2セルを備え、
前記第1及び第2セルにおける前記特定の固有振動モードの共振周波数又は前記特定の固有音響モードの共鳴周波数である特定周波数が互いに異なっており、
前記第1及び第2セルのそれぞれが、前記放射空間に面する放射要素を有し、
前記第1及び第2セルが、互いに隣り合わせるように設置され、
前記第1及び第2セルの放射要素が、前記第1及び第2セルの特定周波数間で前記放射音を低減するように干渉作用を生じさせるべく、互いに独立してかつ互いに対して逆相で前記放射空間の空気を励振可能とするように間隔を空けて配置されている、放射音制御構造体。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記第1及び第2セルの放射要素間における最大離隔距離が、前記第1及び第2セルの特定周波数のうちいずれか一方に基づいて算出される波長以下となっている、請求項1に記載の放射音制御構造体。
【請求項3】
a及びbのそれぞれを1以上の整数とした場合にて、a個の前記第1セルとb個の前記第2セルとを備え、
前記放射音制御構造体をb個の前記第2セルの代わりにb個の前記第1セルを設置するように変更した第1仮想構造体と、前記放射音制御構造体をa個の前記第1セルの代わりにa個の前記第2セルを設置するように変更した第2仮想構造体との存在を仮定した場合に、前記第1及び第2セルは、これらの特定周波数間の所定の中間周波数にて前記放射音を最も低減するように前記干渉作用を生じさせるべく、前記中間周波数にて、前記第1仮想構造体により励振される前記放射空間の空気における平均振動体積速度の大きさにaを乗じた値と、前記第2仮想構造体により励振される前記放射空間の空気における平均振動体積速度の大きさにbを乗じた値とを等しくするように構成されている、請求項1に記載の放射音制御構造体。
【請求項4】
前記第1及び第2セルの特定固有モードの次数が同じになっている、請求項1に記載の放射音制御構造体。
【請求項5】
前記特定固有モードが、前記特定の固有振動モードであり、
前記特定周波数が、前記特定の固有振動モードの共振周波数であり、
前記第1セル及び第2セルが、それぞれ、前記放射空間に面する放射面部を有する第1振動体及び第2振動体となっており、
前記放射要素が前記放射面部となっている、請求項1に記載の放射音制御構造体。
【請求項6】
前記特定固有モードが、前記特定の固有音響モードであり、
前記特定周波数が、前記特定の固有音響モードの共鳴周波数であり、
前記第1セル及び第2セルが、それぞれ、前記放射空間に向かって開く開口部を有する第1共鳴体及び第2共鳴体となっており、
前記放射要素が前記開口部となっている、請求項1に記載の放射音制御構造体。
【請求項7】
入力音に基づいて放射音を所定の放射空間に向かって放射可能とし、かつ前記放射音を制御可能とするように放射音制御構造体を設計するために用いられる放射音制御構造体の設計支援方法であって、
特定の固有振動モード又は特定の固有音響モードである特定固有モードを有する第1セル及び第2セルの構成を仮決めし、かつ前記第1及び第2セルを互いに隣り合わせる配置を決定する設計支援工程であって、前記第1及び第2セルのそれぞれが前記放射空間に面する放射要素を有し、前記第1及び第2セルにおける前記特定の固有振動モードの共振周波数又は前記特定の固有音響モードの共鳴周波数である特定周波数が互いに異なり、かつ前記第1及び第2セルの放射要素が間隔を空けて配置される、設計支援工程を含み、
前記設計支援工程では、前記第1及び第2セルの特定周波数間で、前記放射音を低減するように干渉作用を生じさせるべく、前記第1及び第2セルの放射要素を互いに独立させてかつ互いに対して逆相で前記放射空間の空気を励振可能とするように、仮決めした前記第1及び第2セルの構成を調整する放射音制御構造体の設計支援方法。
【請求項8】
前記設計支援工程では、a及びbのそれぞれを1以上の整数とした場合にて、前記放射音制御構造体がa個の前記第1セルとb個の前記第2セルとを有し、前記放射音制御構造体をb個の前記第2セルの代わりにb個の前記第1セルを設置するように変更した第1仮想構造体と、前記放射音制御構造体をa個の前記第1セルの代わりにa個の前記第2セルを設置するように変更した第2仮想構造体との存在を仮定した場合にて、前記第1及び第2セルの特定周波数間の所定の中間周波数にて前記放射音を最も低減するように前記干渉作用を生じさせるべく、前記中間周波数にて、前記第1仮想構造体により励振される前記放射空間の空気における平均振動体積速度の大きさにaを乗じた値と、前記第2仮想構造体により励振される前記放射空間の空気における平均振動体積速度の大きさにbを乗じた値とを等しくするように、前記仮決めした第1及び第2セルのそれぞれにおける形状、寸法、密度、弾性率及び材料の少なくとも1つを調整する請求項7に記載の放射音制御構造体の設計支援方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力音に基づいて放射音を放射可能とし、かつ放射音を制御可能とするように構成される放射音制御構造体に関する。本発明は、入力音に基づいて放射音を放射可能とし、かつ放射音を制御可能とするように放射音制御構造体を設計するために用いられる設計支援方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
構造体に音が入力されると、入力された音(入力音)に基づいて音が構造体から放射される。このように構造体から放射される音(放射音)が大きくなると、不快な騒音として認識されることがある。そのため、音響分野においては、このような放射音を低減するための様々な技術(放射音低減技術)が提案されている。
【0003】
放射音低減技術の第1例としては、同一の共振周波数にて、複数の1次振動モードを生じさせるように分割された複数の領域を有し、かつこれら複数の領域のうち隣り合う領域で生じる1次振動モードを互いに逆相とするように構成された防音パネルが挙げられる。この防音パネルは、その表面上に取り付けられた補強材によって、複数の1次振動モードを生じさせるように複数の領域に分割されている。(例えば、特許文献1、特に、特許文献1の段落[0041]~[0043]を参照)。
【0004】
放射音低減技術の第2例としては、音波を透過する複数の音波透過領域、及びこの音波透過領域に隣接し、かつ入射する音波に応じた反射波を放射する反射領域を有する反射体と、外部空間から反射体に入射した音波に応じて反射領域が外部空間に反射波を放射するときに、音波透過領域における位相が反射波の反射領域における位相と異なり、かつ音波透過領域における比音響インピーダンスを、当該音波透過領域の媒質の特性インピーダンスで除した値の実数部をほぼ0とする音波を、音波透過領域を介して外部空間に放射する音波放射手段とを備える音響構造体が挙げられる(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-076523号公報
特開2014-240975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記放射音低減技術の第1例における防音パネルのように、防音パネルの表面上に取り付けられた補強材によって複数の領域を分割する場合、意図的に、複数の領域のうち隣り合う領域で生じる1次振動モードを互いに逆相とすることは極めて難しい。言い換えれば、隣り合う領域で生じる1次振動モードを互いに逆相とすることが偶発的に生じることに期待せざるを得ないのが実情である。そのため、放射音低減技術の第1例において、放射音を効果的に低減させるように防音パネルを製造することは極めて難しくなっている。そして、隣り合う1次振動モードを互いに逆相とするように複数の1次振動モードを生じさせるための防音パネルの構造は制限され、設計自由度が低くなっている。
【0007】
さらに、上記放射音低減技術の第2例における音響構造体のように、音波透過領域における位相を反射波の反射領域における位相と異ならせ、かつ音波透過領域における比音響インピーダンスを当該音波透過領域の媒質の特性インピーダンスで除した値の実数部をほぼ0とするように定められた音波を、音波透過領域を介して外部空間に放射することは難しいものである。そのため、放射音を効果的に低減させるように音響構造体を製造することもまた難しくなっている。そして、このような音波を生じさせるための音響構造体の構造は制限され、設計自由度が低くなっている。
【0008】
このような実情を鑑みると、容易かつ効率的に放射音を低減可能とし、かつ設計自由度を向上可能とする放射音制御構造体を提供することが望まれる。また、容易かつ高い設計自由度にて放射音制御構造体を製造可能とし、かつ製造される放射音制御構造体からの放射音を効率的に低減可能とする放射音制御構造体の設計支援方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、一態様に係る放射音制御構造体は、入力音に基づいて放射音を所定の放射空間に向かって放射可能とし、かつ前記放射音を制御可能とするように構成される放射音制御構造体であって、特定の固有振動モード又は特定の固有音響モードである特定固有モードを有する第1セル及び第2セルを備え、前記第1及び第2セルにおける前記特定の固有振動モードの共振周波数又は前記特定の固有音響モードの共鳴周波数である特定周波数が互いに異なっており、前記第1及び第2セルのそれぞれが、前記放射空間に面する放射要素を有し、前記第1及び第2セルが、互いに隣り合わせるように設置され、前記第1及び第2セルの放射要素が、前記第1及び第2セルの特定周波数間で前記放射音を低減するように干渉作用を生じさせるべく、互いに独立してかつ互いに対して逆相で前記放射空間の空気を励振可能とするように間隔を空けて配置されている。
【0010】
このような放射音制御構造体によれば、第1及び第2セルを互いに異なる特定周波数にて特定固有モードを生じさせるように構成し、かつ第1及び第2セルの放射要素を互いに独立して放射空間の空気を励振可能とするために間隔を空けるように、第1及び第2セルを隣り合わせて並べるという制約は、特に、従来の構造と比較して、構造を制限する度合いが小さい。そのため、放射音制御構造体の設計自由度を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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