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公開番号2025097822
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214255
出願日2023-12-19
発明の名称ヒータ及びヒータユニット
出願人株式会社美鈴工業
代理人個人,個人,個人
主分類H05B 3/14 20060101AFI20250624BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】様々な流体形態に対応して流路全体で均等に且つ効率的に被加熱流体を加熱することができるヒータ及びこれを備えるヒータユニットを提供する。
【解決手段】本ヒータは、ベース21の上面24に形成された流路25を流れる被加熱流体を加熱するためのヒータ3であって、ベースの上面を覆うように配置される基板31と、基板の一面側に配置される発熱体32と、流路に沿うように基板の一面側に配置される給電線35と、を備える。そして、発熱体は、各別に給電を受ける複数の発熱セル33を有し、複数の発熱セルは、給電線に対して並列接続されているとともに、ベースに設けられた流入口26aから流出口26bに向かって流路に沿うように並べて配置されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ベースの上面に形成された流路を流れる被加熱流体を加熱するためのヒータであって、
前記ベースの上面を覆うように配置される基板と、前記基板の一面側に配置される発熱体と、前記流路に沿うように前記基板の一面側に配置される給電線と、を備え、
前記発熱体は、各別に給電を受ける複数の発熱セルを有し、
複数の前記発熱セルは、前記給電線に対して並列接続されており、
複数の前記発熱セルは、前記ベースに設けられた流入口から流出口に向かって前記流路に沿うように並べて配置されていることを特徴とするヒータ。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記発熱体を構成する抵抗発熱線は、高抵抗温度係数を持つ材料及び/又はPTC材料により形成されている請求項1に記載のヒータ。
【請求項3】
前記基板の前記流路と対向する面側には、前記流路に沿うように補強層が配置されている請求項1又は2に記載のヒータ。
【請求項4】
前記補強層には、前記基板の前記流路と対向する面側と前記流路とを連通するむき出し部が形成されている請求項3に記載のヒータ。
【請求項5】
前記基板の前記流路と対向する面側には、前記むき出し部を介して前記流路内に突出するヒートシンクが配置されている請求項4に記載のヒータ。
【請求項6】
前記むき出し部には、前記基板を構成する材料よりも熱伝導率が大きな材料により形成された埋込部材が埋め込まれている請求項4に記載のヒータ。
【請求項7】
前記補強層は、絶縁層である請求項3に記載のヒータ。
【請求項8】
前記補強層は、前記基板を構成する材料よりも熱伝導率が大きな材料により形成された均熱層である請求項3に記載のヒータ。
【請求項9】
前記基板は、クラッド材又はバイメタルにより形成されている請求項1又は2に記載のヒータ。
【請求項10】
前記基板の一面側に配置され前記発熱体を覆う絶縁層を更に有する請求項1又は2に記載のヒータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ及びヒータユニットに関し、更に詳しくは、ヒータ及びこれを備えるヒータユニットに関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
水等の流体を加熱する装置として、平面状に蛇行させた流路内を流れる流体を加熱する流体加熱器が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1には、平面状に蛇行させた流路と、流路に被せるようにした平板であって表面に抵抗発熱体からなるセラミックヒータと、を備える流体加熱器が記載されている。また、特許文献2には、平面状に螺旋状に蛇行させた流路に接するように一本の蛇行させた加熱抵抗器を設けた流体加熱器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-135241号
特表2015-524906号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1及び2に示す流体加熱器では、流路に沿って延びる加熱抵抗器で流路全体を加熱しているので、様々な流体形態(例えば、流体速度、流体温度など)に対応して流路全体で均等に加熱されず、一部分で高温になりやすかった。これにより高温部分のヒータが破損しやすくなったり、高温部分で流体が液体であったとき液体が沸騰するとヒータから液体への熱移動が急激に小さくなり液体全体の加熱効率が悪くなったり、部分的な高熱により流体の劣化が進行したりするという問題があった。特に、ヒータとして抵抗温度係数が高い抵抗発熱体を用いた場合は、自己の発熱により温度がさらに上昇し、且つ他の部位の発熱量が相対的に低下するため、高発熱部位に合わせた電力制御を行う必要があり、流体加熱器全体としての加熱性能に支障が出る問題があった。
また、ヒータの基板がスチール製であった場合、従来技術では、基板の厚みが薄いと基板の反りがヒータ側を凸にして発生するため、筐体との密着・接着が難しくなり流体の漏れが発生することもある。そのため、例えば3mm以上の基板厚みが必要であり、熱容量が大きくて加熱するのに時間が多く要していた。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、様々な流体形態に対応して流路全体で均等に且つ効率的に被加熱流体を加熱することができるヒータ及びこれを備えるヒータユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
1.ベースの上面に形成された流路を流れる被加熱流体を加熱するためのヒータであって、
前記ベースの上面を覆うように配置される基板と、前記基板の一面側に配置される発熱体と、前記流路に沿うように前記基板の一面側に配置される給電線と、を備え、
前記発熱体は、各別に給電を受ける複数の発熱セルを有し、
複数の前記発熱セルは、前記給電線に対して並列接続されており、
複数の前記発熱セルは、前記ベースに設けられた流入口から流出口に向かって前記流路に沿うように並べて配置されていることを特徴とするヒータ。
2.前記発熱体を構成する抵抗発熱線は、高抵抗温度係数を持つ材料及び/又はPTC材料により形成されている上記1.に記載のヒータ。
3.前記基板の前記流路と対向する面側には、前記流路に沿うように補強層が配置されている上記1.又は2.に記載のヒータ。
4.前記補強層には、前記基板の前記流路と対向する面側と前記流路とを連通するむき出し部が形成されている上記3.に記載のヒータ。
5.前記基板の前記流路と対向する面側には、前記むき出し部を介して前記流路内に突出するヒートシンクが配置されている上記4.に記載のヒータ。
6.前記むき出し部には、前記基板を構成する材料よりも熱伝導率が大きな材料により形成された埋込部材が埋め込まれている上記4.に記載のヒータ。
7.前記補強層は、絶縁層である上記3.に記載のヒータ。
8.前記補強層は、前記基板を構成する材料よりも熱伝導率が大きな材料により形成された均熱層である上記3.に記載のヒータ。
9.前記基板は、クラッド材又はバイメタルにより形成されている上記1.又は2.に記載のヒータ。
10.前記基板の一面側に配置され前記発熱体を覆う絶縁層を更に有する上記1.又は2.に記載のヒータ。
11.前記発熱体は、抵抗発熱線を前記基板上に印刷形成されている上記1.又は2.に記載のヒータ。
12.前記発熱セルは、前記流路の流れ方向と直交する方向に形成される並行部と、隣り合う並行部を接続する屈曲部からなるつづら折りした曲線形状により構成されている上記1.又は2.に記載のヒータ。
13.前記発熱セルは、前記流路の流れ方向と並行する方向に形成される並行部と、隣り合う並行部を接続する屈曲部からなるつづら折りした曲線形状により構成されている上記1.又は2.に記載のヒータ。
14.ベースと、前記ベースの上面に形成された流路を流れる被加熱流体を加熱するヒータと、を備えるヒータユニットであって、
前記ヒータは、上記1.乃至13.のいずれか一項に記載のヒータであることを特徴とするヒータユニット。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、様々な流体形態に対応して流路全体で均等に且つ効率的に被加熱流体を加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な平面図である。
図1のA-A’線断面図である。
図2の要部拡大図である。
実施例1に係るヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例1に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
実施例2に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例2に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
実施例3に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例3に係る絶縁層を示す模式的な平面図である。
実施例3に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
他の形態に係る絶縁層を示す模式的な平面図であり、(a)は平面視V字状のむき出し部が形成された形態を示し、(b)は平面視ドット状のむき出し部が形成された形態を示す。
実施例4に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例4に係るヒートシンクを示す模式的な斜視図である。
実施例4に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
他の形態に係るヒートシンクを示す模式的な斜視図であり、(a)(b)は放熱板が流路に沿って複数配置される形態を示し、(c)は放熱板が流路の幅方向に沿って複数配置される形態を示す。
実施例5に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例5に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
実施例6に係るヒータを備えるヒータユニットを示す模式的な分解斜視図である。
実施例6に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
実施例7に係るヒータを備えるヒータを示す模式的な分解斜視図である。
実施例7に係るヒータユニットを示す模式的な縦断面図である。
他の形態に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
更なる他の形態に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
更なる他の形態に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
更なる他の形態に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
更なる他の形態に係る発熱体の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は全体の平面図を示し、(b)は(a)の要部拡大図を示す。
図26の要部拡大図である。
更なる他の形態に係る発熱体(流路のカーブ部と対応する部分)の回路パターンを示す模式的な平面図であり、(a)は発熱セルの先頭が屈曲部である形態を示し、(b)は発熱セルの先頭が流路に対して直交する並行部である形態を示す。
流水加熱実験に用いる実験システムを示す模式的な全体図である。
実験システムを構成するヒータユニットを示す模式的な斜視図であり、(a)は分解状態を示し、(b)は組立状態を示す。
流水加熱実験に用いるヒータを示す模式的な平面図であり、(a)は実験例のヒータを示し、(b)は比較例のヒータを示す。
流水加熱実験に用いるヒータを示す模式的な縦断面図である。
流水加熱実験の実験結果を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
(ヒータ)
本実施形態に係るヒータは、例えば、図1~図4に示すように、ベース21の上面(流路形成面)24に形成された流路25を流れる被加熱流体を加熱するためのヒータ3であって、ベース21の上面24を覆うように配置される基板31と、基板31の一面側に配置される発熱体32と、流路25に沿うように基板31の一面側に配置される給電線35と、を備える。そして、例えば、図5に示すように、発熱体32は、各別に給電を受ける複数の発熱セル33を有し、複数の発熱セル33は、給電線35に対して並列接続されており、複数の発熱セル33は、ベース21に設けられた流入口26aから流出口26bに向かって流路25に沿うように並べて配置されている。なお、発熱体32は、基板31の流路25と対向する面側に配置されていてもよいし、基板31の流路25と対向する面と反対の面側に配置されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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