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公開番号2025113870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024008247
出願日2024-01-23
発明の名称ラミネート紙
出願人リンテック株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類B32B 25/06 20060101AFI20250728BHJP(積層体)
要約【課題】温水中で、紙基材と、ポリオレフィン樹脂を含む熱可塑性樹脂層とを短時間に分離させることが可能であって、当該熱可塑性樹脂層に残留する紙基材を含む残渣量の抑制が可能なラミネート紙を提供すること。
【解決手段】ラミネート紙100は、紙基材10と、熱可塑性樹脂層30と、前記紙基材10と前記熱可塑性樹脂層30との間に設けられた分離層20と、を備える。前記分離層20は、水溶性樹脂及び非水溶性樹脂を含み、前記非水溶性樹脂は、35℃以上、70℃以下の軟化温度を有し、前記熱可塑性樹脂層30は、ポリオレフィン樹脂を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ラミネート紙であって、
紙基材と、
熱可塑性樹脂層と、
前記紙基材と前記熱可塑性樹脂層との間に設けられた分離層と、を備え、
前記分離層は、水溶性樹脂及び非水溶性樹脂を含み、
前記非水溶性樹脂は、35℃以上、70℃以下の軟化温度を有し、
前記熱可塑性樹脂層は、ポリオレフィン樹脂を含む、
ラミネート紙。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のラミネート紙において、
前記水溶性樹脂と、前記非水溶性樹脂との割合が、固形分換算の質量比で、下記数式(数1)を満たす、
ラミネート紙。
前記水溶性樹脂:前記非水溶性樹脂=3:7~5:5 ・・・(数1)
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
前記非水溶性樹脂が、スチレンブタジエンラテックス、ポリウレタン、及びスチレンアクリルからなる群から選択される少なくとも一つである、
ラミネート紙。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールである、
ラミネート紙。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
前記水溶性樹脂と、前記非水溶性樹脂との合計塗布量が、固形分換算で、1g/m

以上、3g/m

以下である、
ラミネート紙。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
前記分離層全体に対する前記水溶性樹脂及び前記非水溶性樹脂の含有量が、固形分換算で、70質量%以上、100質量%以下である、
ラミネート紙。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
前記ポリオレフィン樹脂が、エチレンに由来する構成単位及びプロピレンに由来する構成単位の少なくとも一方を持つ、
ラミネート紙。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
剥離紙又は包装紙である、
ラミネート紙。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載のラミネート紙において、
40℃以上の温水中で、前記紙基材と、前記熱可塑性樹脂層とを分離したとき、前記熱可塑性樹脂層に付着している残渣の残渣量が、下記数式(数2)で表され、
前記残渣量が、前記紙基材及び前記分離層における全体の質量に対して、6質量%以下である、
ラミネート紙。
R=[{TP

-((TP

/10

)×TP
ρ
×L

)}/{L

-((TP

/10

)×TP
ρ
×L

)}]×100 ・・・(数2)
(前記数式(数2)中、Rは、残渣量(単位:質量%)、TP

は、分離後の熱可塑性樹脂層の質量(単位:g)、TP

は、熱可塑性樹脂層の厚さ(単位:μm)、TP
ρ
は、熱可塑性樹脂層の密度(単位:g/cm

)、L

は、分離前のラミネート紙における熱可塑性樹脂層の面積(単位:cm

)、L

は、分離前のラミネート紙の質量(単位:g)を表す。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネート紙に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂と紙とを積層した積層材料が種々の用途で使用されている。近年、プラスチック廃棄物の処理に伴う環境影響を低減する観点から、リサイクルへの関心が高まっている。
【0003】
特許文献1には、紙若しくは板紙に水溶性接着剤層を介して熱可塑性合成樹脂膜を設けてなり、水中での剥離が容易な合成樹脂ラミネート紙が開示されている。
【0004】
特許文献2には、天然パルプを主体とした紙の少なくとも片面に、ポリビニルアルコールとポリエチレンイミンからなる混合体層を介してポリエチレン層を設けた積層紙が開示されている。
【0005】
特許文献3には、紙素材からなる基材層と合成樹脂層とを備えたラミネート紙が開示されている。特許文献3に開示されるラミネート紙は、その基材層と合成樹脂層との間に接着剤層が設けられており、その接着剤層を構成する主要成分が、水溶性接着剤、水分散性接着剤又は水離解性接着剤である。
【0006】
特許文献4には、基紙の片面にポリエチレンをラミネートしたラミネート紙が開示されている。特許文献4に開示されるラミネート紙は、前記基紙表面とポリエチレンとの間に、水溶性樹脂が塗布されている易分離性ラミネート紙である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭51-012889号公報
特開平01-239190号公報
特開平11-227111号公報
特開2002-144488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、紙基材に熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート紙が知られている。紙基材と熱可塑性樹脂層とを備えるラミネート紙は、当該ラミネート紙の分離性を高めるために、アルカリ溶液を用いて、紙と熱可塑性樹脂層とを分離する技術が提案されている。しかし、この技術では、強アルカリ溶液を用いているために、強アルカリ溶液をそのまま排出すると、環境への影響が懸念される。また、この技術では、分離処理後に廃液となる強アルカリ溶液の中和処理等を行ってから系外に排出する等の処理工程が増加する。このため、紙基材と熱可塑性樹脂層とを分離するときには、強アルカリ溶液を用いずに、常温の水又は予め定められた温度以上に加温された水で分離できる技術が求められている。
【0009】
紙基材と熱可塑性樹脂層とを分離するために、紙基材と熱可塑性樹脂層との間に、水溶性樹脂を含む層が設けられたラミネート紙が提案されている。このようなラミネート紙は、常温の水で紙基材と熱可塑性樹脂層とを分離できる場合がある。しかし、水溶性樹脂は、水との親和性が高い。このため、水溶性樹脂を介して紙基材と熱可塑性樹脂層とが積層されたラミネート紙は、耐水性及び耐湿性が低下しやすい。したがって、常温の水で紙基材と熱可塑性樹脂層とを分離できるような、水溶性樹脂層を介して熱可塑性樹脂層が設けられたラミネート紙は、例えば、高温高湿環境下(例えば、温度40℃及び相対湿度95%RH)では、紙基材と熱可塑性樹脂層との密着性が低下しやすく、意図しない剥離が生じる場合がある。
【0010】
また、紙基材と熱可塑性樹脂層との間に、水溶性樹脂を含む層が設けられたラミネート紙において、水溶性樹脂層に密着性向上剤を含ませる技術等も提案されている。しかし、熱可塑性樹脂層との密着性を向上させる工夫によっては、紙基材と熱可塑性樹脂層との分離時間が長くなり、これらの技術においても、熱可塑性樹脂層側に残留する紙基材の紙素材が多量になる場合がある。また、水溶性樹脂層に密着性向上剤を含ませた場合でも、密着性向上剤が、水との親和性が高い場合には、高温高湿環境下における紙基材と熱可塑性樹脂層との密着性が低下しやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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