TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025036106
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024097793
出願日2024-06-18
発明の名称インクジェットヘッド用洗浄組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ,弁理士法人大谷特許事務所
主分類C11D 7/50 20060101AFI20250306BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】塗膜の洗浄性に優れ、かつ、部材適合性にも優れる洗浄組成物を提供する。
【解決手段】溶剤(A)及び水を含有するインクジェットヘッド用洗浄組成物であって、該溶剤(A)の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、該洗浄組成物中の水の含有量が30質量%以上である、インクジェットヘッド用洗浄組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
溶剤(A)及び水を含有するインクジェットヘッド用洗浄組成物であって、
該溶剤(A)の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、
該洗浄組成物中の水の含有量が30質量%以上である、インクジェットヘッド用洗浄組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記溶剤(A)が、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、及びスルホランからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項3】
更にヒドロキシ基及びポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれる1種以上の基を有する有機溶剤(B)を含有する、請求項1に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項4】
前記有機溶剤(B)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル、及びポリオキシアルキレンベンジルエーテルからなる群から選ばれる1種以上の溶剤(B1)を含む、請求項3に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項5】
前記ポリオキシアルキレンフェニルエーテル又は前記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルのポリオキシアルキレン基がポリオキシエチレン基である、請求項4に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項6】
前記ポリオキシアルキレンフェニルエーテル又は前記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルのポリオキシアルキレン基がポリオキシエチレン基であり、該ポリオキシエチレン基のエチレンオキシドの平均付加モル数が2以上6以下である、請求項4に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項7】
インクジェット記録用水系インクを吐出したインクジェットヘッドに用いられる、請求項1~6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用洗浄組成物であって、
該インクジェット記録用水系インクが、5mgKOH/g以上の酸価を有するポリマー、及び水を含有する、インクジェットヘッド用洗浄組成物。
【請求項8】
溶剤(A)及び水を含有し、
該溶剤(A)の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、
該水の含有量が30質量%以上である洗浄組成物のインクジェットヘッド洗浄剤としての使用。
【請求項9】
前記溶剤(A)が、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、及びスルホランからなる群から選ばれる1種以上である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
更にヒドロキシ基及びポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれる1種以上の基を有する有機溶剤(B)を含有する、請求項8又は9に記載の使用。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッド用洗浄組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
洗浄組成物は、洗浄効果に加え、対象とする被洗浄物の種類、組成物の形態、使用方法等に応じた要求特性を考慮して、種々組成を調整して広く用いられている。そのような洗浄組成物の対象として、顔料分散体を用いた物品がある。
顔料分散体は様々な機能性を備えた顔料と顔料が分散されている媒体とから構成されている。顔料分散体は固体である顔料と液体である媒体を混合してなるものであり、顔料を媒体に分散させるためにポリマーが用いられることが多い。また、種々の性能を付与するために顔料を分散させるためのポリマーとは別のポリマーが用いられることもある。そのため、顔料分散体の製造直後は安定なものであっても、時間の経過や熱の付与等によって顔料の沈降や顔料の凝集、顔料分散体が付着した部材への顔料の吸着、更には顔料の乾燥及び上記のようなポリマーが存在することによる固着等によって、顔料の分散状態が不可逆な状態に変化することがある。この不可逆な状態変化は、顔料分散体の機能として好ましく利用されることもある一方で、顔料分散体の設計者の意図から外れた影響を副次的に与えることもしばしば見られ、これにより産業利用上の損失が発生している例も多数ある。
【0003】
その一例としては、インクジェット記録用インクが挙げられる。インクジェット記録用インクは放置すると吐出ノズルでインク成分の凝集が発生し、吐出ノズル近傍への固形分の付着が発生する。この固形分の付着は吐出曲がり等の吐出不良を誘発するばかりか、放置すればノズルの目詰まりを発生させ、高価なインクジェットヘッドの交換を余儀なくされることがある。
インク成分の凝集が発生する理由としては、顔料の比重が高いことによる沈降やインク媒体の乾燥によるインク濃度上昇等多岐にわたるが、インクジェット記録用インクの様々な産業分野への利用において、インクの固形分の吐出ノズル近傍への付着及びノズルの目詰まりは、印刷機としての生産速度の低下やランニングコストの上昇等に影響し、インクジェット記録用インクの普及の足かせの1つとなっている。
そこで、このような問題に対して、インクジェットヘッド用の洗浄液について様々な検討がなされてきた。
【0004】
例えば、特許文献1では、顔料と水不溶性ポリマーを含む水系インクに対する洗浄性に優れる水系インク用の洗浄液及び該洗浄液を用いた水系インクの洗浄方法の提供を目的として、顔料と水不溶性ポリマーを含む水系インク用の洗浄液であって、該洗浄液が、界面活性剤と、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテルを含む水溶性有機溶媒と、水とを含有し、該界面活性剤が、アセチレングリコール又はそのエチレンオキシド付加物、及び炭素数が8以上のアルキル基を有するポリエチレングリコールアルキルエーテル又は炭素数が6以上のアリール基を有するポリエチレングリコールアリールエーテルから選ばれる1種以上を含み、該水溶性有機溶媒の洗浄液中の含有量が、所定の範囲である、水系インク用の洗浄液、及び該洗浄液を用いた水系インクの洗浄方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-104637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術では、界面活性剤及び両親媒性の有機溶剤を含有する洗浄液を適用することで、インクジェットヘッドにおけるインクの洗浄性を高める試みがなされている。しかしながら、このような技術において、インクの洗浄性とトレードオフの関係にあるものとしてインクジェットヘッドの部材耐性がある。インクジェットヘッドの部材耐性とは、界面活性剤や両親媒性の有機溶剤が作用し、接着剤やパッキン等のインクジェットヘッドの構成部材が膨潤又は溶解等により変形し、インクジェットヘッドの形状が乱れたり、インクジェットヘッドの構成部材が剥がれたりすることを意味する。このような部材耐性の適合性が低いインクの洗浄液を適用した場合には、想定よりもはるかに短い期間でインクジェットヘッドが使用不能になってしまうことがある。そのため、インクジェットヘッド等の部材に付着したインク由来の塗膜の優れた洗浄性と優れた部材適合性との両立が求められている。
本発明は、塗膜の洗浄性に優れることでインクジェットヘッドの吐出回復性に優れ、かつ、部材適合性にも優れる洗浄組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、溶剤及び水を含有するインクジェットヘッド用洗浄組成物であって、該溶剤の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、該インクジェットヘッド用洗浄組成物中の水の含有量が30質量%以上であることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、溶剤(A)及び水を含有するインクジェットヘッド用洗浄組成物であって、
該溶剤(A)の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、
該洗浄組成物中の水の含有量が30質量%以上である、インクジェットヘッド用洗浄組成物を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、塗膜の洗浄性に優れることでインクジェットヘッドの吐出回復性に優れ、かつ、部材適合性にも優れるインクジェットヘッド用洗浄組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[洗浄組成物]
本発明の洗浄組成物は、溶剤(A)及び水を含有する洗浄組成物であって、該溶剤(A)の密度汎関数法により求められる25℃における双極子モーメントが5.0D以上であり、該洗浄組成物中の水の含有量が30質量%以上である。
本発明の洗浄組成物は、好ましくはインクジェットヘッド用洗浄組成物である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

花王株式会社
処理液
7日前
花王株式会社
おむつ
23日前
花王株式会社
皮膚化粧料
3日前
花王株式会社
繊維処理剤
7日前
花王株式会社
紙コート剤
7日前
花王株式会社
陳列用包装箱
8日前
花王株式会社
練歯磨組成物
22日前
花王株式会社
練歯磨組成物
22日前
花王株式会社
転写捺染方法
21日前
花王株式会社
水硬性組成物
7日前
花王株式会社
QOL改善剤
7日前
花王株式会社
液体収容容器
8日前
花王株式会社
茶飲料組成物
7日前
花王株式会社
染毛剤用包装箱
22日前
花王株式会社
静電荷像現像用トナー
23日前
花王株式会社
液体皮膚外用剤組成物
17日前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
今日
花王株式会社
静電荷像現像用トナー
8日前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
23日前
花王株式会社
トナー用結着樹脂組成物
7日前
花王株式会社
トナー用結着樹脂組成物
7日前
花王株式会社
噴出装置及び噴出装置本体
21日前
花王株式会社
給水体及び植物の栽培方法
21日前
花王株式会社
エステル交換油脂の製造方法
1日前
花王株式会社
エステル交換油脂の製造方法
1日前
花王株式会社
エステル交換油脂の製造方法
1日前
花王株式会社
吸収性物品用不織布の製造方法
16日前
花王株式会社
静電荷像現像用トナーの製造方法
15日前
花王株式会社
インクジェット記録用水系インク
1日前
花王株式会社
静電荷像現像用トナー及びその製造方法
15日前
花王株式会社
情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
14日前
花王株式会社
再生用樹脂の製造方法及び成形体の製造方法
22日前
花王株式会社
外装容器及びこれを具備したバッグインボックス
8日前
花王株式会社
外装容器及びこれを具備したバッグインボックス
8日前
花王株式会社
殺菌剤組成物
14日前
花王株式会社
神経障害の予防又は改善剤
14日前
続きを見る