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公開番号2025042890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023150080
出願日2023-09-15
発明の名称ゴルフクラブ
出願人睦技研株式会社
代理人弁理士法人豊栖特許事務所
主分類A63B 53/04 20150101AFI20250321BHJP(スポーツ;ゲーム;娯楽)
要約【課題】金属ヘッドの表面を有彩色のクロムめっきで綺麗に装飾しながら、フェース表面のめっき層の膜厚のアンバランスを色相で簡単に識別できるゴルフクラブとする。
【解決手段】ゴルフクラブは、金属ヘッド1aの表面に有彩色のめっき層10を設けてなり、有彩色のめっき層10は、膜厚で色相が異なる多色相のクロムめっき層11で、多色相のクロムめっき層11は、色相境界ライン12の両側12a、12bを異なる色相として、複数の色相領域からなるクロムめっき層としている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
金属ヘッドの表面に有彩色のめっき層を設けてなり、
前記有彩色のめっき層は、
膜厚で色相が異なる多色相のクロムめっき層で、
前記多色相のクロムめっき層は、
色相境界ラインの両側を異なる色相としてなる、
複数の色相領域からなるクロムめっき層である有彩色ヘッドのゴルフクラブ。
続きを表示（約 560 文字）【請求項２】
請求項１に記載の有彩色ヘッドのゴルフクラブであって、
前記金属ヘッドは、
フェースの打点近傍領域を同色領域として、
前記色相境界ラインを前記打点近傍領域の外側に配置してなる有彩色ヘッドのゴルフクラブ。
【請求項３】
請求項１に記載の有彩色ヘッドのゴルフクラブであって、
前記色相境界ラインが、
複数列の曲線である有彩色ヘッドのゴルフクラブ。
【請求項４】
請求項１に記載の有彩色ヘッドのゴルフクラブであって、
前記多色相のクロムめっき層が、
ピンク、グリーン、イエローの何れかを含む複数の色相領域からなる色模様である有彩色ヘッドのゴルフクラブ。
【請求項５】
請求項１ないし４のいずれか一項に記載の有彩色ヘッドのゴルフクラブであって、
前記色相境界ラインが、
前記金属ヘッドのフェース、トップ、ソール、トウ、ヒール、バックフェースのいずれかの領域に配置されてなる有彩色ヘッドのゴルフクラブ。
【請求項６】
請求項１に記載のゴルフクラブであって、
前記金属ヘッドが、
フェースを除く領域に局所的に黒色のクロムめっき層を設けてなるゴルフクラブ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、金属ヘッドの表面をめっき層で被覆してなるゴルフクラブに関し、とくに金属ヘッドの表面を綺麗な色模様のめっき層で被覆してなるゴルフクラブに関する。
続きを表示（約 2,600 文字）【背景技術】
【０００２】
ヘッド表面をめっきしているゴルフクラブは開発されている（特許文献１、２）。この特許文献１に開示されるゴルフクラブは、オーステナイト系ステンレス鋼製のヘッドの表面に、ストライクニッケルメッキ、光沢ニッケルめっき層、１～５μｍの硬質めっき層を積層して、ヘッドの表面の傷つきを防止している。また、ヘッドには加工性に優れたステンレスであるＳＵＳ３０４を使用して表面をめっき層で硬くしている。以上のゴルフクラブは、ヘッドのステンレス鋼の表面をストライクニッケルメッキで活性化して、ストライクメッキの表面に光沢ニッケルめっき層を設けて光沢を付与して美観を向上し、光沢ニッケルメッキの表面に硬質めっき層を積層して表面硬度を高くして、耐摩耗性を向上して傷付きを抑制している。
【０００３】
特許文献２のゴルフクラブは、ゴルフクラブの金属製ヘッドの表面にＮｉ－Ｂ－Ｗからなる三元合金皮膜を形成している。このゴルフクラブは、飛距離を伸ばすためにフェースの表面硬度を三元合金皮膜飛距離で硬くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第３４６５７８７号
特許第２５４６６１１号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
以上のゴルフクラブは、ヘッドの表面に硬質のめっき層を設けて、表面硬度を母材金属よりも高くしている。ヘッドは、フェースの表面硬度を高くして耐摩耗性を向上しながら、ボールの飛距離を伸ばすことができるが、フェースの表面硬度のアンバランスは、局所的な耐摩耗性やボールの飛翔軌跡に影響を与えるので、フェース表面のメッキ層は膜厚を均等化することが要求される。金属ヘッドは、めっき液に浸漬してマイナスに帯電し、めっき液中でプラスとなった金属イオンを電気的な吸引力で表面に吸着してメッキ層を生成している。めっき液中のプラスの金属イオンがマイナスのヘッド表面に吸着される吸引力は電界強度に比例する。原理的には、ヘッドの全面を均一な電界強度として表面に均一な硬質メッキ層を設けることができるが、現実のめっき工程において、ヘッドの全面を均一な電界強度とすることは極めて難しい。したがって、ヘッド表面の付着されるメッキ層の膜厚は、電界強度のアンバランスで不均等になる。ゴルフクラブは、フェースにメッキ層を設けて表面硬度を高くすることはできるが、フェースの表面に均等な膜厚でメッキ層を設けるのは極めて難しい。フェース表面に設けているメッキ層の膜厚のアンバランスは、局所的な耐摩耗性が低下し、ボールの飛翔軌跡をも狂わせる弊害となる。しかしながら、前述したように、メッキ層の膜厚は、めっき液に浸漬した状態でヘッド表面の電界強度に影響され、さらに表面の電界強度の均等化が極めて難しいので、フェースを均等な膜厚でメッキ層を設けるのは極めて難しい。さらに、メッキ層の膜厚のアンバランスは、メッキ層の膜厚を局所的に複数点で測定して検出できるが、この検出は多数点で膜厚を検出する必要があるので極めて手間がかかる。したがって、フェース表面のメッキ層の膜厚のアンバランスの検出に著しく手間がかかる欠点がある。
【０００６】
本開示は、さらに以上の欠点を解消することを目的に開発されたもので、本開示の目的の１つは、ヘッドの表面を有彩色のクロムめっきで綺麗に装飾しながら、フェース表面のめっき層の膜厚のアンバランスを色相で簡単に識別できる有彩色ヘッドのゴルフクラブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示のある態様の有彩色ヘッドのゴルフクラブは、金属ヘッドの表面に有彩色のめっき層を設けている。有彩色のめっき層は、膜厚の差異で色相が異なる多色相のクロムめっき層である。多色相のクロムめっき層は、色相境界ラインの両側を異なる色相としている。さらに、多色相のクロムめっき層は複数の色相領域からなるクロムめっき層である。
【発明の効果】
【０００８】
以上の有彩色ヘッドのゴルフクラブは、金属ヘッドの表面を有彩色のクロムめっきで綺麗に装飾しながら、フェース表面のめっき層の膜厚のアンバランスを色相で簡単に識別できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本開示の一実施形態に係るゴルフクラブのヘッドを示す概略正面図である。
図１のヘッドの概略側面図である。
ヘッドの一例を示す正面写真である。
ヘッドの他の例を示す正面写真である。
ヘッドの一例を示す背面写真である。
ヘッドのめっき層を示す断面模式図である。
ヘッドのスコアラインの凹凸を示す拡大断面模式図である。
本開示の他の実施形態に係るゴルフクラブのヘッドの断面模式図である。
本開示の他の実施形態に係るゴルフクラブのヘッドの断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語（例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語）を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分又は部材を示す。
さらに以下に示す実施形態は、本発明の技術思想の具体例を示すものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施の形態、実施例において説明する内容は、他の実施の形態、実施例にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
（【００１１】以降は省略されています）

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