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公開番号
2025058471
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023168429
出願日
2023-09-28
発明の名称
セメント組成物及びコンクリート
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
7/147 20060101AFI20250402BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】塩基度の小さい(具体的には、1.70以下)高炉スラグ微粉末を使用して、温度ひび割れが起こりにくいコンクリートを製造可能なセメント組成物を提供する。
【解決手段】セメント及び高炉スラグ微粉末を含む粉末状のセメント組成物であって、高炉スラグ微粉末の下記式(1)から得られる塩基度が、1.70以下であり、セメント組成物中の高炉スラグ微粉末の含有率が、60質量%を超え、85質量%以下であるセメント組成物。
塩基度=(CaO+MgO+Al
2
O
3
)/SiO
2
・・・(1)
(上記式(1)中、CaO、MgO、Al
2
O
3
、及びSiO
2
は、各々、高炉スラグ微粉末中、CaOの含有率、MgOの含有率、Al
2
O
3
の含有率、及びSiO
2
の含有率(質量%)である。)
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
セメント及び高炉スラグ微粉末を含む粉末状のセメント組成物であって、
上記高炉スラグ微粉末の下記式(1)から得られる塩基度が、1.70以下であり、
上記セメント組成物中の高炉スラグ微粉末の含有率が、60質量%を超え、85質量%以下であることを特徴とするセメント組成物。
塩基度=(CaO+MgO+Al
2
O
3
)/SiO
2
・・・(1)
(上記式(1)中、CaO、MgO、Al
2
O
3
、及びSiO
2
は、各々、高炉スラグ微粉末中、CaOの含有率、MgOの含有率、Al
2
O
3
の含有率、及びSiO
2
の含有率(質量%)である。)
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
上記高炉スラグ微粉末中のMgOの含有率が、4.0質量%未満である請求項1に記載のセメント組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のセメント組成物、細骨材、粗骨材、及び水を含むコンクリート。
【請求項4】
請求項3に記載のコンクリートを用いて、該コンクリートからなるコンクリート硬化体を製造するための方法であって、
上記コンクリートを構成する各材料を混練して、混練物を調製する混練物調製工程と、
上記混練物を型枠内に打設する打設工程と、
上記型枠内の上記混練物が硬化した後、上記混練物の硬化体を上記型枠から脱型して、上記コンクリート硬化体を得る脱型工程を含み、
上記混練物調製工程から上記脱型工程までの各工程を、25℃以上の温度下で行うことを特徴とするコンクリート硬化体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント組成物、及び、該セメント組成物を用いたコンクリートに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
セメント業界では、従来、高炉で銑鉄を製造する際に発生する副産物である高炉水砕スラグ等から得られた高炉スラグ微粉末を、セメント混合材として使用している。
セメント混合材としての高炉スラグ微粉末の品質を示す指標の一つとして、塩基度があり、塩基度が高い程、活性が高いことが知られている。国内でセメント混合材として使用されている高炉スラグ微粉末の塩基度は、通常、1.8以上である。塩基度の低い高炉スラグは、セメント混合材として使用することは困難であるとされ、その多くは、破砕した後に、路盤材等の土工資材として使用されている。
【0003】
低塩基度である高炉スラグの有効利用に資する混合セメント組成物として、特許文献1には、セメントクリンカ、石膏、石灰石、及び、Al
2
O
3
量が12.7質量%以上である高炉スラグを含み、前記高炉スラグは、高炉スラグの化学組成に基づいて下記式(1)から算出される塩基度Bu(7d)が1.20以下であり、かつ下記式(2)から算出される塩基度Bu(28d)が1.00以下であり、前記高炉スラグの材齢7日における活性度指数A50(7d)は63.5~96.5%であり、且つ、前記高炉スラグの材齢28日における活性度指数A50(28d)は86.5~111.0%であり、前記石灰石及び前記高炉スラグの合計の含有量は5.0質量%超10.0質量%以下であり、前記高炉スラグの含有量は、前記石灰石及び前記高炉スラグの合計量を基準として、1~90質量%である、混合セメント組成物が記載されている。
Bu(7d)=(CaO+0.43×MgO+0.28×Al
2
O
3
)/SiO
2
-0. 46×TiO
2
-0.27×MnO ・・・式(1)
Bu(28d)=(CaO+0.42×MgO+0.16×Al
2
O
3
)/SiO
2
-0.60×TiO
2
-0.14×MnO ・・・ 式(2)
[式(1)及び式(2)中、CaO、MgO、Al
2
O
3
、SiO
2
、TiO
2
は、各々、高炉スラグ中の酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マンガンの含有率(質量%)示す。ただし、酸化チタンの含有率が0.8質量%以上の場合は、酸化チタンの含有率は0.8質量%とする。]
また、上記混合セメント組成物中の高炉スラグの含有量は0.1~5.0質量%であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-21389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、塩基度の低い(具体的には、1.70以下)高炉スラグ微粉末を使用して、温度ひび割れが起こりにくいコンクリートを製造可能なセメント組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント、及び、塩基度が1.70以下である高炉スラグ微粉末を含む粉末状のセメント組成物であって、セメント組成物中の高炉スラグ微粉末の含有率が、60質量%を超え、85質量%以下であるセメント組成物によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]を提供するものである。
[1] セメント及び高炉スラグ微粉末を含む粉末状のセメント組成物であって、上記高炉スラグ微粉末の下記式(1)から得られる塩基度が、1.70以下であり、上記セメント組成物中の高炉スラグ微粉末の含有率が、60質量%を超え、85質量%以下であることを特徴とするセメント組成物。
塩基度=(CaO+MgO+Al
2
O
3
)/SiO
2
・・・(1)
(上記式(1)中、CaO、MgO、Al
2
O
3
、及びSiO
2
は、各々、高炉スラグ微粉末中、CaOの含有率、MgOの含有率、Al
2
O
3
の含有率、及びSiO
2
の含有率(質量%)である。)
【0007】
[2] 上記高炉スラグ微粉末中のMgOの含有率が、4.0質量%未満である前記[1]に記載のセメント組成物。
[3] 前記[1]又は[2]に記載のセメント組成物、細骨材、粗骨材、及び水を含むコンクリート。
[4] 前記[3]に記載のコンクリートを用いて、該コンクリートからなるコンクリート硬化体を製造するための方法であって、上記コンクリートを構成する各材料を混練して、混練物を調製する混練物調製工程と、上記混練物を型枠内に打設する打設工程と、上記型枠内の上記混練物が硬化した後、上記混練物の硬化体を上記型枠から脱型して、上記コンクリート硬化体を得る脱型工程を含み、上記混練物調製工程から上記脱型工程までの各工程を、25℃以上の温度下で行うことを特徴とするコンクリート硬化体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明のセメント組成物によれば、塩基度の低い(具体的には、1.70以下)高炉スラグ微粉末を使用して、温度ひび割れが起こりにくいコンクリートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例において、型枠内に設置するインバー鋼からなる部材の長手方向の側面図、及び、短手方向の正面図である。
実施例において、マスコンクリート内部の温度履歴を模擬するための断熱養生槽の発泡スチロールの蓋を外した状態の平面図である。
実施例において、マスコンクリート内部の温度履歴を模擬するための断熱養生槽の発泡スチロールの蓋をした状態であって、図2のA-A線の位置にて、インバー鋼からなる部材の軸線と垂直な方向に切断した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のセメント組成物は、セメント及び高炉スラグ微粉末を含む粉末状のセメント組成物であって、高炉スラグ微粉末の下記式(1)から得られる塩基度が、1.70以下であり、セメント組成物中の高炉スラグ微粉末の含有率が、60質量%を超え、85質量%以下であるものである。
塩基度=(CaO+MgO+Al
2
O
3
)/SiO
2
・・・(1)
(上記式(1)中、CaO、MgO、Al
2
O
3
、及びSiO
2
は、各々、高炉スラグ微粉末中、CaOの含有率、MgOの含有率、Al
2
O
3
の含有率、及びSiO
2
の含有率(質量%)である。)
以下、詳しく説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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