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公開番号2025059657
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169890
出願日2023-09-29
発明の名称生体留置物
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61L 31/16 20060101AFI20250403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ステント拡張時におけるプラークや血栓の飛散を防止しつつ、多孔構造体由来の炎症の発症を効果的に抑制することできる生体留置物を提供する。
【解決手段】拡張可能な筒状のステント10と、ステントを覆うように配置された第1の生分解性ポリマーからなる多孔構造体20と、第2の生分解性ポリマーおよび薬剤を含む微小薬剤担持体30と、を備える生体留置物100であって、微小薬剤担持体は、少なくとも一部が多孔構造体内に埋め込まれるか、および/または、少なくとも一部が多孔構造体の外表面に担持されており、多孔構造体の分解時間は、微小薬剤担持体の分解時間と実質的に同じであるか、もしくは微小薬剤担持体の分解時間よりも短い、生体留置物。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
拡張可能な筒状のステントと、前記ステントを覆うように配置された第1の生分解性ポリマーからなる多孔構造体と、第2の生分解性ポリマーおよび薬剤を含む微小薬剤担持体と、を備える生体留置物であって、
前記微小薬剤担持体は、少なくとも一部が前記多孔構造体内に埋め込まれるか、および/または、少なくとも一部が前記多孔構造体の外表面に担持されており、
前記多孔構造体の分解時間は、前記微小薬剤担持体の分解時間と実質的に同じであるか、もしくは前記微小薬剤担持体の分解時間よりも短い、生体留置物。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記第1の生分解性ポリマーおよび前記第2の生分解性ポリマーは、同じポリマーであり、
前記第1の生分解性ポリマーおよび前記第2の生分解性ポリマーは、乳酸、カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノン、ブチロラクトン、バレロラクトン、ヒドロキシ酪酸およびトリメチレンカーボネートからなる群より選択される1種の単量体の単独重合体または2種以上の単量体の共重合体からなる群より選択される、請求項1に記載の生体留置物。
【請求項3】
前記第1の生分解性ポリマーおよび前記第2の生分解性ポリマーは、異なるポリマーであり、
前記第1の生分解性ポリマーは、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、グリコール酸-乳酸共重合体、ε-カプロラクトン-乳酸共重合体およびグリコール酸-ε-カプロラクトン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記第2の生分解性ポリマーは、ポリ乳酸、乳酸-ε-カプロラクトン共重合体、および乳酸-グリコール酸共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の生体留置物。
【請求項4】
前記第1の生分解性ポリマーおよび前記第2の生分解性ポリマーの分子量は、20,000以上500,000以下である、請求項3に記載の生体留置物。
【請求項5】
前記多孔構造体の分解時間は、4か月以内である、請求項3または請求項4に記載の生体留置物。
【請求項6】
前記微小薬剤担持体の分解時間は、4か月を超える、請求項5に記載の生体留置物。
【請求項7】
前記多孔構造体および前記微小薬剤担持体が分解された状態の数平均分子量は2,000未満である、請求項1に記載の生体留置物。
【請求項8】
前記微小薬剤担持体は、粒状、針状、または角錐状である、請求項1に記載の生体留置物。
【請求項9】
前記微小薬剤担持体は、ステロールと、脂肪酸またはリン脂質と、をさらに含む、請求項1に記載の生体留置物。
【請求項10】
前記ステントは、金属材料またはポリマー材料から構成される、請求項1に記載の生体留置物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体留置物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ステントは、血管などの生体管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、ステントデリバリーシステムによって生体管腔内の病変部まで送達された後に留置され、狭窄部や閉塞部などの病変部を拡張し、内腔を確保する医療用具である。一般的なステントは、隙間が形成された円筒形状の外周を形作る線状のストラットを有する。ステントは、病変部まで送達された後、生体管腔内において拡張(拡径)されると、病変部に対して抗張力(拡張力)を付与する。ステントは、抗張力を所定の期間に亘って維持することにより、病変部を押し広げた状態に維持し、生体管腔の内腔を確保する。
【0003】
例えば、特許文献1には、ステント留置時の末梢塞栓を防ぐために、ステントの外周を覆うようにメッシュが配置されたメッシュカバードステントが開示されている。メッシュカバードステントは、拡張可能な編み目構造を有するメッシュが、ステントの拡張に追従して拡張することにより、ステントが拡張した際にプラークや血栓の飛散が生じることを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2006/126182号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メッシュカバードステントでは、ステントが拡張した際のメッシュの追従性や病変部への送達性の向上、および治療後に生体管腔に与えうる影響の低減を図る等の観点より、ポリマーメッシュを採用することがある。ただし、ポリマーメッシュを採用した場合、次のような点が懸念される。
【0006】
一般的にポリマー材料は金属材料と比較して組織に炎症を起こしやすい。このような背景より、公知の薬剤溶出型ステントでは、薬剤担持体としてポリマーが用いられる場合には、生分解性ポリマーや生体不活性なポリマーを選択することが多い。ただし、ポリマー由来の炎症は、ステントから放出(溶出)される薬剤によって抑制することが可能であるとされている。そのため、生分解性ポリマーをステントの構成材料に用いる場合、薬剤の放出が完了した後、速やかに消失するポリマーを用いることで、ポリマー由来の炎症による影響を低減できると考えられている。
【0007】
上記の点を考慮すると、ポリマーメッシュを備えるメッシュカバードステントにおいて、メッシュカバードステントの留置時からポリマーメッシュが分解消失するまでの時間と、メッシュカバードステントの留置時から薬剤の放出が完了するまでの時間と、を調整することにより、ステント拡張時におけるプラークや血栓の飛散を防止しつつ、ポリマーメッシュ由来の炎症の発症を効果的に抑制することが可能になると考えられる。
【0008】
しかしながら、ポリマーメッシュ自体に薬剤を直接含有させた場合、ポリマーメッシュが分解消滅するまでの時間と薬剤の放出が完了するまでの時間は、実質的に同一になるため、両者の間で大小関係を設定することは困難であると考えられる。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、ステント拡張時におけるプラークや血栓の飛散を防止しつつ、生分解性ポリマーからなる多孔構造体由来の炎症の発症を効果的に抑制することできる生体留置物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記目的は、下記の(1)~(13)のいずれか1つの手段によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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