TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025060344
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023179892
出願日2023-09-30
発明の名称高電荷低電位電荷搬送体
出願人個人
代理人
主分類H02N 1/08 20060101AFI20250403BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】課題は、帯電した電荷搬送体を低電位の充電源から高電位の回収源に搬送する際に該電荷搬送体を押し戻す方向に作用する後退静電力を小さくして該電荷搬送体の搬送に要する推力を小さくすることと、搬送中の電荷搬送体の電位を低く抑えることである。
【解決手段】電荷搬送体の電荷保持層71の近傍に電位制御層73を設け、充電源と電荷保持層の間の電位にすることで、該電荷搬送体に加わる静電力を小さくし、かつその電位を低くして達成した。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
誘電性支持体の表面に導電性の電荷保持層を有する電荷搬送体の近傍に導電性の電位制御層を有することを特徴とする静電発電機。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層を、電荷搬送体の誘電性支持体中に置くこと。
【請求項3】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層に、該電荷搬送体の充電源(例えば充電エレクトレット)の電位と、電荷保有層の電位の中間の電位を与えること。
【請求項4】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層を接地すること。
【請求項5】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層の厚さを薄くすること。
【請求項6】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層の厚さを0.1mm以下とすること。
【請求項7】
請求項1の電荷搬送体において、電位制御層の幅を電荷保持層の1.5割以上とすること。
【請求項8】
請求項1の電荷搬送体において、電荷保持層の厚さを薄くすること。
【請求項9】
請求項1の電荷搬送体において、電荷保持層の厚さを0.05mm以下とすること。
【請求項10】
請求項1の電荷搬送体において、電荷保持層と電位制御層間の間隔を薄くすること。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、静電発電機において電荷搬送体を低電位から高電位に搬送する推力を大幅に低減し且つ搬送できる電荷量を大幅に増やすことができる電荷搬送体の新規な構成に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
地球の温暖化と、環境問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない発電方法がいろいろと実施されている。例えば、原子力発電、太陽光発電、風力発電等である。しかしながら、これらは、安全性、安定性、コスト、及び耐久性、並びに小型化等の観点で難がある。他方、静電発電機は、製造、使用、及び廃棄を通じて危険性はなく、又、天候、発電時刻に左右されず、発電量は常時安定である。更に、小型化も容易なため、蓄電器や送電線も不要で、低コストでできる電源である。
【0003】
かかる静電発電機は、低電位の電荷充電電極(以下充電電極という)で、電荷を電荷搬送体に注入し、電界においてこれに作用する静電力に逆らって、該電荷搬送体を高電位の電荷回収電極(以下回収電極という)まで搬送し持ち上げ、そこで、搬送した電荷を回収するものである。現在もっとも有名で普及している静電発電機は、バンデグラフ型静電発電機である。その構成を図1に示す。
電荷搬送体となる絶縁性ベルト6に、その最下点で、高圧電源1により高電位が付与されたコロナ放電電極2により正電荷が帯電される。絶縁性ベルト6は図示されない電気モータにより時計回りに回転され、正帯電部は上方の高圧電極4内に入る。そこで、正電荷除去用放電電極3との間にコロナ放電が発生し、搬送された正電荷は高圧電極4に回収される。高圧電極の電位は例えば100万ボルトと、下部で絶縁性ベルト6に帯電された電荷の電位よりはるかに高いので、発電されたことになる。その出力は、電位差(100万ボルト)と搬送された電荷量の積である。電位差は非常に大きいが、搬送される電荷量は非常に小さく、その出力は、電気モータの消費エネルギーより小さい。ゆえに、システム全体からみると、これは高電圧発生器ではあるが発電機とは言えない。最下点でのコロナ放電電圧をより高くして搬送電荷量を増大することは可能だが、搬送中その電荷の電位が高くなりその周囲の電界の強度がコロナ放電開始電界を越えるとその時点でコロナ放電が発生し搬送中の電荷は無くなるので搬送電荷量は増やせない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-150780号公報
【非特許文献】
【0005】
静電気ハンドブック静電気学会1998年版 P.962
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、電荷搬送体を充電源で帯電させ、該電荷搬送体を回収源まで搬送しそこで電荷を回収する静電発電機において、該帯電した電荷搬送体に作用する強い後退静電力を弱めて該電荷搬送体の搬送に必要な推力を減少させ、かつ搬送中の電荷搬送体の電位を弱めて搬送可能な電荷量を増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記発明が解決しようとする課題を、電荷搬送体の近傍に電位制御層を設けこれを接地することで、達成した。
【発明の効果】
【0008】
帯電した電荷搬送体の近傍に電位制御層を設け、これを接地することで、ここに電荷搬送体の帯電電荷と異極性の電荷を静電誘導することで、該帯電電荷と、充電源または回収源との間に発生する静電力を遮断することで、該帯電電荷搬送体に作用する静電力を小さくして、その推力を低下させることができた。また接地した電位制御層を設けることにより搬送中の電荷搬送体の電位を低電位に維持することで搬送可能な電荷量を大幅に増やすことができた。
この結果、今までは、電源として使用できなかった静電発電機が使用できるようになり、再生エネルギーとして、環境問題の解決に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、バンデグラフ型静電発電機を説明する模式図である。
図2は、バンデグラフと同原理の簡易構成の静電発電機を説明する模式図である。
図3は、電荷搬送体に作用する静電力の方向と概略の大きさを示す模式図である。
図4は、帯電した電荷搬送体が充電エレクトレットから回収電極に移動する間に受ける静電力を示すグラフである。
図5は、帯電した電荷搬送体が充電エレクトレットから回収電極に移動する間の電荷搬送体の電位を示すグラフである。
図6は、本発明の電荷搬送体の構成を示す正面略図である。
図7は、電位制御層の有無による搬送中の電荷搬送体に作用する静電力の違いを示すグラフである。
図8は、電位制御層の有無による搬送中の電荷搬送体の電位の違いを示すグラフである。
図9は、電荷保持層と電位制御層の間隔と電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図10は、電位制御層の厚さと電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図11は、電位制御層の幅と電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図12は、電位制御層の電位と電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図13は、電荷保持層を含む支持体の厚さと電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図14は、電荷保持層の膜厚と電荷搬送体に作用する静電力の関係を示すグラフである。
図15は、電荷搬送体円板平面図である。
図16は、充電回収円板平面図である。
図17は、電荷搬送体円板を挟む2枚の充電回収円板で構成される静電発電機1セットの鳥観図である。
図18は、1セットを多段に重ねた静電発電機の立面図である。
【0010】
静電発電機の電荷搬送体の推力を低下させるためには、まず現状の静電発電機で、低電位から高電位まで該電荷搬送体に作用する静電力を知る必要がある。また、搬送中の電荷搬送体の電位を低電位にするためにはこの間の電荷搬送体の電位を知る必要がある。もちろん、空気抵抗力や機械的な摩擦もあるが、それらは静電力に比較すると小さいので省略する。該静電力および電位は二次元差分法によりシミュレーションできる。ただし、バンデグラフ発電機の形状は複雑なので、物理的内容が同じで、もっとシンプルの構成としてシミュレーションを実施した。その静電発電機の構成を図2に示す。また、コロナ放電のシミュレーションは大変複雑になるので、充電はエレクトレットによる静電誘導に、回収は疑似ファラディーゲージに変更した。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
発電機
9日前
個人
発電機
5日前
ニデック株式会社
モータ
1日前
株式会社アイシン
車両用駆動装置
17日前
富士電機株式会社
半導体装置
9日前
株式会社シマノ
電力供給装置
10日前
株式会社浅羽製作所
通線用先端誘導具
16日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電池制御装置
11日前
株式会社ダイヘン
電力システム
11日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
1日前
トヨタ紡織株式会社
磁石挿入装置
1日前
株式会社ゲットクリーンエナジー
発電機
2日前
株式会社ダイヘン
蓄電池システム
16日前
日本航空電子工業株式会社
シール構造体
19日前
GX株式会社
可搬式太陽光発電用電源装置
9日前
株式会社ダイヘン
無線給電システム
1日前
矢崎総業株式会社
グロメット
19日前
トヨタ自動車株式会社
充電制御装置
9日前
キヤノン株式会社
電源装置、画像形成装置
10日前
トヨタバッテリー株式会社
二次電池システム
1日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
1日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
1日前
株式会社キャップ
アキシャルギャップモータ
5日前
株式会社TMEIC
電力変換装置
9日前
マツダ株式会社
モータ
11日前
株式会社オリジン
充電器
19日前
マツダ株式会社
モータ
11日前
個人
同期回転電機
16日前
本田技研工業株式会社
回転電機
19日前
株式会社デンソー
電力変換装置
2日前
シンフォニアテクノロジー株式会社
充電装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
モータの制御装置
9日前
株式会社 神崎高級工機製作所
回転電機
16日前
株式会社ゲットクリーンエナジー
コマ式発電機
17日前
矢崎総業株式会社
電気接続箱
10日前
株式会社日立産機システム
回転電機
9日前
続きを見る