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公開番号2025064385
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174106
出願日2023-10-06
発明の名称回転電機保護リング、その製造方法および回転電機並びに電動モビリティ機器
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H02K 1/2706 20220101AFI20250410BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】本発明は、回転電機における回転子の外側に巻き回し成形される繊維強化複合材料から構成される回転電機保護リングについて、成形時に発生する強化繊維の蛇行や皺の抑制と、回転電機の動作時に生じる回転電機保護リングの巻き終わり端部の剥離の抑制を両立し、回転電機保護リングの強度を向上し、回転電機のより一層の高速回転を可能にする、回転電機保護リングおよび、かかる回転電機保護リングの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料が、環状に複数回巻き回されて、円筒状の積層体として形成されてなる、回転電機保護リングであって、前記円筒状の積層体の径方向の厚みをA(mm)、前記テープ状もしくはシート状の材料の厚みをB(mm)としたとき、下記式(1)を満たす、回転電機保護リング。
式(1):0.05≦B/A≦0.18
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料が、環状に複数回巻き回されて、円筒状の積層体として成形されてなる、回転電機保護リングであって、
前記円筒状の積層体の径方向の厚みをA(mm)、前記テープ状もしくはシート状の材料の厚みをB(mm)としたとき、下記式(1)を満たす、回転電機保護リング。
式(1):0.05≦B/A≦0.18
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記テープ状もしくはシート状の材料の厚みB(mm)が、下記式(2)を満たす、請求項1に記載の回転電機保護リング。
式(2):0.03(mm)≦B≦0.50(mm)
【請求項3】
前記円筒状の積層体の径方向の厚みA(mm)が、下記式(3)を満たす、請求項1に記載の回転電機保護リング。
式(3):0.18(mm)≦A≦10(mm)
【請求項4】
樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料を、張力を付与しながら環状に複数回巻き回して、円筒状の積層体として成形して得られる、回転電機保護リングの製造方法であって、
前記円筒状の積層体の径方向の厚みをA(mm)、前記テープ状もしくはシート状の材料の厚みをB(mm)としたとき、下記式(1)を満たす、回転電機保護リングの製造方法。
式(1):0.05≦B/A≦0.18
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載の回転電機保護リングを有する回転電機。
【請求項6】
請求項5に記載の回転電機を有する電動モビリティ機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発電機や電動機等の回転電機の回転子の保護に使用可能な、回転電機保護リングに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、回転電機の性能向上のために、回転電機の高速回転化が求められている。回転電機には、回転子の外周側に永久磁石を配置したSPM(Surface Permanent Magnet)型、回転子に永久磁石を埋没させて配置したIPM(Internal Permanent Magnet)型が挙げられるが、かかる回転電機を高速回転させた場合、遠心力により、外周に配置された永久磁石が回転子から脱落する、回転子自体が破損するといった可能性がある。このような高速回転に伴う回転電機の破壊を抑制するために、特許文献1には、SPM型の回転電機において、回転部材の外周側に配置される永久磁石の、さらに外周面を覆って装着されるリング状材料であって、一方向に配列した複数の糸状の繊維が、樹脂により平らに束ねられるテープ状繊維束を、被覆筒として形成したものが記載されている。
【0003】
上記リング状材料として、強度が高く、軽量である等の理由から、繊維強化複合材料が用いられており、特に強化繊維として炭素繊維を用いた材料が好ましい素材として記載されている。
【0004】
特許文献2には、回転電機の回転子の回転軸の外周を円環状に包囲するように配列された磁石を外周から拘束する拘束具が記載されており、かかる拘束具は、複数本の繊維をテープ状に束ねた繊維束を環状に積層するように複数回巻回されてマトリックスとなる樹脂で一体的に結着されており、その巻き終わりの端部を略V字形状にカットすることにより、巻終端の剥離を抑制する、という手法が記載されている。
【0005】
特許文献3には、フィラメントワインディング(FW)法を用いて、環状に形成された高強度の繊維強化部材を提供することができる方法が記載されており、テープ状の繊維強化部材の幅に対する厚みの規定が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-71763号公報
特開2019-110622号公報
特開2019-051594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された発明では、回転電機の高速回転に伴う遠心力によって、上記の被覆筒(リング)に強い張力が付与されるだけでなく、テープ状繊維束を巻き終え、成形してなる終端部を構成する材料が他の部分から剥離することによってリングが破壊され、強度が低下する問題が生じる。特許文献3に記載された発明においても、同様に、環状の繊維強化部材に強い張力が付与され、かつ、繊維強化部材の終端部を構成する材料が他の部分から剥離することによって積層体が破壊され、強度が低下する問題が懸念されるものであった。
【0008】
特許文献2に記載の発明においては、V字形状にカットした先端部に応力が集中するため、巻終端の剥離抑止の効果は不十分であった。
【0009】
ここで、本発明では、かかる回転子の保護に用いられ得るリング状材料を、回転電機保護リングとする。
【0010】
本発明は、かかる従来技術の欠点を改良し、回転電機における回転子の外側に巻き回し成形される繊維強化複合材料から構成される回転電機保護リングについて、回転電機の動作時に生じ得る回転電機保護リングの巻き終わり端部の剥離を抑制することで、回転電機保護リングの強度を向上し、回転電機のより一層の高速回転を可能にする、回転電機保護リングおよび、かかる回転電機保護リングの製造方法およびかかる回転電機保護リングを有する回転電機、電動モビリティ機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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