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公開番号
2025059328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023169367
出願日
2023-09-29
発明の名称
多層積層複合断面繊維
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
8/14 20060101AFI20250403BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】 高い防透け性、UVカット性、遮熱性、汗染み抑制、吸湿性、優れた機械特性を有し、工程通過性・高次品位を満足する原糸強度を有する多層積層複合断面繊維を提供する。
【解決手段】 繊維軸方向に対して垂直の繊維断面において、3種類以上のポリマー成分が、繊維表面と相似して3層~15層積層された多層構造であり、繊維全体に対して無機粒子が5質量%~40質量%含有し、ΔMRが2.0%以上10.0%以下である、多層積層複合断面繊維。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維軸方向に対して垂直の繊維断面において、
3種類以上のポリマー成分が、繊維表面と相似して3層~15層積層された多層構造であり、
繊維全体に対して無機粒子が5質量%~40質量%含有し、
ΔMRが2.0%以上10.0%以下である、多層積層複合断面繊維。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
前記3種類以上のポリマー成分の一成分が吸湿ポリマーであり、該吸湿ポリマーはPEG共重合ポリマーである、請求項1記載の多層積層複合断面繊維。
【請求項3】
前記3種類以上のポリマー成分が、すべてポリエステルであり、強度が2.0cN/dtex以上である、請求項1記載の多層積層複合断面繊維。
【請求項4】
前記多層構造の繊維表面の最外層より繊維中心側の少なくとも1層は、無機粒子を30質量%~70質量%含有し、該無機粒子を含有する層の総面積比率が10%~40%である、請求項1記載の多層積層複合断面繊維。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、3種類以上のポリマーを含む、繊維表面と相似して多層積層された複合断面繊維に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルやポリアミドなどからなる合成繊維は優れた力学特性や寸法安定性を有しているため、衣料用途や産業用途など幅広く用いられている。しかし、人々の生活が多様化し、より快適な生活を求めるようになった昨今では、衣料をはじめとする多くの用途で、従来の合成繊維にはない高度な機能有する繊維が求められている。特に、近年の地球温暖化に伴い、春夏衣料においては、太陽光によるUVカット性、遮熱性に優れる衣料、薄くても透けない衣料が求められている。
【0003】
特に、ポリエステル繊維は、比較的安価であり、ドライ感に優れているため、幅広い用途において用いられている。しかし、吸湿性に乏しいため、夏場の高湿時には蒸れ感の発生、冬場の低湿時には静電気の発生など、着用快適性の観点において解決すべき課題を有している。
【0004】
ポリエステル繊維に吸湿性を付与する方法として、ポリエステルへの親水性化合物の共重合や親水性加工物の添加などがあげられ、例えば特許文献1では、島成分が吸湿性を有するポリマーである海島型複合繊維が記載されている。
【0005】
また、特許文献2では、繊維断面の面積比率が、芯成分:鞘成分=(25:75)~(60:40)の範囲にある、芯成分に吸湿性ポリマーが配された芯鞘型複合繊維において、芯成分に、20℃×90%RHの雰囲気下における吸湿率が8~12%である熱可塑性ポリマーを、鞘成分に、該鞘成分を構成するポリマーの重量を基準として1.0~10.0wt%の紫外線遮蔽性粒子を含有するポリエステルが配された芯鞘型複合繊維の表面がアルカリ減量により粗面化されていることを特徴とする、吸湿性の改善された複合繊維が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/012318号
特開平9-256224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の海島型複合繊維は、島成分に吸湿性を有するポリマーを用いており、最外層の海成分の厚みを最適化することで、島成分の吸湿性ポリマーの体積膨潤することに伴う海成分が割れや、吸湿性ポリマーの溶出が抑制でき、染色等の熱水処理後においても優れた吸湿性を有する。しかしながら、無機粒子を高濃度で含有した場合は、最外層に無機粒子の層が配置されるため、十分な強度が得られず、機械特性・工程通過性・高次品位が悪化する。そのため、無機粒子の高濃度化はできず、高い防透け性、UVカット性、遮熱性は発現できない。
【0008】
また特許文献2は、芯成分に20℃×90%RHの雰囲気下における吸湿率が8~12%である熱可塑性ポリマーを、鞘成分に鞘成分を構成するポリマー重量を基準として1.0~10.0重量%の紫外線遮蔽粒子を含有された複合繊維であり、吸湿性とドライタッチを有するが、含有する紫外線遮蔽粒子の含有率が低く、近年求められるような高い防透け性、UVカットは達成できなかった。また、紫外線遮蔽粒子を高濃度で含有する場合、鞘成分に紫外線遮蔽粒子を含有したポリマーが配置されるため、十分な強度が得られず、優れた機械特性、工程通過性、高次品位を得ることができない。
【0009】
本発明は、最外層より内側に無機粒子を高濃度で含む層を配置し、さらに内側に吸湿ポリマーを順に配置し、各層の面積比率のバランスを取ることで、従来の課題を解決し、高い防透け性、UVカット性、遮熱性、汗染み抑制、吸湿性、優れた機械特性を有し、工程通過性・高次品位を満足する原糸強度を有する多層積層複合断面繊維を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の手段によって達成される。すなわち、
(1)繊維軸方向に対して垂直の繊維断面において、3種類以上のポリマー成分が、繊維表面と相似して3層~15層積層された多層構造であり、繊維全体に対して無機粒子が5質量%~40質量%含有し、ΔMRが2.0%以上10.0%以下である、多層積層複合断面繊維。
(2)前記3種類以上のポリマー成分の一成分が吸湿ポリマーであり、該吸湿ポリマーはPEG共重合ポリマーである、前記(1)記載の多層積層複合断面繊維。
(3)前記3種類以上のポリマー成分が、すべてポリエステルであり、強度が2.0cN/dtex以上である、前記(1)記載の多層積層複合断面繊維。
(4)前記多層構造の繊維表面の最外層より繊維中心側の少なくとも1層は、無機粒子を30質量%~70質量%含有し、該無機粒子を含有する層の総面積比率が10%~40%である、前記(1)記載の多層積層複合断面繊維。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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