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公開番号2025064519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174351
出願日2023-10-06
発明の名称漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法
出願人株式会社たなか銘産
代理人個人,個人
主分類B05D 1/36 20060101AFI20250410BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】従来の研ぎ出し変わり塗りの技法による漆製品とは異なる審美性を有し、新規な用途に用いることができる漆製品に関する、漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法を提供することができる。
【解決手段】漆製品1の漆塗膜3を形成する漆塗膜形成方法であって、透光性を有する板状の素地層2の片面の一部に透光性を有する漆液である透過部用漆液を塗る透過部塗布工程と、素地層2の片面の少なくとも一部に非透光性の漆液である非透過部用漆液を塗る非透過部塗布工程と、透過部用漆液および非透過部用漆液を乾燥させる乾燥工程と、透過部用漆液の乾固物から構成される透過漆塗膜31および非透過部用漆液の乾固物から構成される非透過漆塗膜32を研ぎ出して、少なくとも透過漆塗膜31の一部が露出した状態にする研ぎ出し工程とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
漆製品の漆塗膜を形成する漆塗膜形成方法であって、
透光性を有する素地層の片面の一部に、透光性を有する漆液である透過部用漆液を塗布する透過部塗布工程と、
前記素地層の片面の少なくとも一部に、非透光性の漆液である非透過部用漆液を塗布する非透過部塗布工程と、
前記透過部用漆液および前記非透過部用漆液を乾燥させる乾燥工程と、
前記透過部用漆液の乾固物から構成される透過漆塗膜および前記非透過部用漆液の乾固物から構成される非透過漆塗膜を研ぎ出して、少なくとも前記透過漆塗膜の一部が露出した状態にする研ぎ出し工程とを有する
漆塗膜形成方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記透過部塗布工程の後に前記非透過部塗布工程が実施される場合に、当該非透過部塗布工程において、前記素地層の片面の全部に前記非透過部用漆液を塗る
請求項1記載の漆塗膜形成方法。
【請求項3】
前記非透過部塗布工程において、前記非透過部用漆液を複数回塗り、
前記研ぎ出し工程において、前記透過漆塗膜および複数層の前記非透過漆塗膜を研ぎ出す
請求項2記載の漆塗膜形成方法。
【請求項4】
前記透過部用漆液の粘度を調整する粘度調整工程を有する
請求項1、2または3のいずれかに記載の漆塗膜形成方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の漆塗膜形成方法を用いてなる、漆製品。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載の漆塗膜形成方法を用いて、
前記素地層の片面に前記透過漆塗膜および前記非透過漆塗膜を有する漆塗膜を形成することによって漆製品を製造する
漆製品製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、研ぎ出し変わり塗りの技法による、漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、津軽塗に代表されるような研ぎ出し変わり塗りの技法による漆製品は、漆を用いた様々な手法によって素地上に凹凸模様を形成し、さらにその上層に多彩な色漆を塗り重ねた後に研ぎ出すという、非常に手数の掛かる一連の作業によって製造される。
【0003】
研ぎ出し変わり塗りの技法による漆製品は、複雑で美しい漆模様が特徴であり、たとえば、椀・重箱・テーブル・茶器・花器・盆・箸・飾棚等に用いられている。しかしながら、このような伝統技法を維持し、さらなる発展をさせていくためには、生産量(市場流通量)を確保することが必要であり、そのために新規な用途を開拓することが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-061708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、上述の問題に鑑み、従来の研ぎ出し変わり塗りの技法による漆製品とは異なる審美性を有し、新規な用途に用いることができる漆製品に関する、漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、漆製品の漆塗膜を形成する漆塗膜形成方法であって、透光性を有する素地層の片面の一部に、透光性を有する漆液である透過部用漆液を塗布する透過部塗布工程と、前記素地層の片面の少なくとも一部に、非透光性の漆液である非透過部用漆液を塗布する非透過部塗布工程と、前記透過部用漆液および前記非透過部用漆液を乾燥させる乾燥工程と、前記透過部用漆液の乾固物から構成される透過漆塗膜および前記非透過部用漆液の乾固物から構成される非透過漆塗膜を研ぎ出して、少なくとも前記透過漆塗膜の一部が露出した状態にする研ぎ出し工程とを有する漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法に関する。
【発明の効果】
【0007】
この発明により、従来の研ぎ出し変わり塗りの技法による漆製品とは異なる審美性を有し、新規な用途に用いることができる漆製品に関する、漆塗膜形成方法、漆製品、および漆製品製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る漆製品の漆塗膜の構造を示す断面図。
本発明の漆塗膜を形成するフロー図。
第1漆液塗布時の構成を示す断面図。
第2漆液塗布時の構成を示す断面図。
第1漆液の厚みを示す断面図。
本発明の第1漆液の厚みと、従来の一般的な津軽塗における仕掛け漆の厚みを比較した図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施形態の例を図面と共に説明する。図1は、本発明に係る漆製品1の漆塗膜3の構造を示す模式図である。以下、本明細書で参照する図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は図示されたものに限定されない。
【0010】
図1に示すように、漆製品1の断面構造としては、透光性を有する素地層2と、素地層2の少なくとも片面に隣接して設けられ、主に漆の乾固物から形成された漆塗膜3とを有している。
(【0011】以降は省略されています)

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