TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025069660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179515
出願日2023-10-18
発明の名称調味液含浸加工食品を製造する方法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 19/00 20160101AFI20250423BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明は、100MPa前後又はそれ以上の高圧力で処理するための装置を使用せずに、歯応えが良好で調味液が十分に含浸した加工食品を製造する方法を提供することを目的としている。
【解決手段】調味液含浸加工食品を製造する方法であって、
(1)食材及び調味液を含み、内部が脱気された密封容器を用意する工程と、
(2)前記容器内の食材に、1MPa~80MPaの圧力をかける工程と
を含み、前記食材が、青果物を含み、任意で
(3)前記容器内の食材を加熱する工程
をさらに含む、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
調味液含浸加工食品を製造する方法であって、
(1)食材及び調味液を含み、内部が脱気された密封容器を用意する工程と、
(2)前記容器内の食材に、1MPa~80MPaの圧力をかける工程と
を含み、前記食材が、青果物を含み、任意で
(3)前記容器内の食材を加熱する工程
をさらに含む、方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
工程(1)が、食材及び調味液を含む容器の中を脱気して密封する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記容器内の圧力が、0.2kPa~3.5kPaとなるように脱気する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
工程(3)が、工程(2)の後に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
工程(3)が、工程(2)と同時に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記密封容器が、ガスバリア層を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記青果物が、果物及び/又は野菜を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、調味液含浸加工食品を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1などに記載されているように、食材を高圧処理することによって、微生物の増殖を抑制しながら加工することができるため、高圧処理による加工法は、食品産業で着目されているが、その手法の開発は十分には進められておらず、殺菌を目的として高圧処理が研究されることが殆どである。(なお、圧力鍋は、多少の圧力上昇(到達圧力がせいぜい0.2~0.3MPa程度)により水の沸点上昇を可能とする器具であり、その目的は、あくまでも100℃以上の高温の利用である。)
【0003】
特許文献1及び2には、食品の製造に適用する脱気・加熱・高圧処理方法が記載されており、食材及び調味液を容器に入れて脱気し、当該容器内で食材と調味液を保持し、それを加熱しつつ80~300MPaの圧力で少なくとも30分間処理することで、製造期間を短縮したり、殺菌効果を高め保存期間を長くしたりできることが記載されている。また、非特許文献2には、シロップ液と一緒に容器に入れて減圧封入した果実に対して、概ね気泡が出なくなるまで真空引きし、0.5MPaで15分間加圧処理してシロップ漬けを作製すると、一般的な鍋で煮込む方法と比較して、生の弾性率に近いシロップ漬けが作製されたが、中高圧処理のみでは殺菌が不十分であり、加熱を併用すると十分な殺菌効果が得られるものの、その場合には弾性率が低くなる旨が記載されている。一方、いずれの先行技術文献にも、調味液を含浸させる加工食品の製造において、原料の食材を中程度又はそれ以下の圧力で処理した後に加熱することは記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6818390号公報
特許第6990857号公報
【非特許文献】
【0005】
調理科学(1991)、Vol.24、No.3、pp.260~265
長野県工業技術総合センター研究報告(2017)、12号、pp.163~168
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のように原料の食材を100MPa前後又はそれ以上の高圧力で所定の時間処理するためには、高価な装置を長時間占有しなくてはならず、特に加圧処理と加熱処理とを同時に実施する必要がある場合には、そもそも高圧装置内において温度制御を短時間で行うことは困難であり、加工コストが高くなっていた。そこで、本発明は、100MPa前後又はそれ以上の高圧力で処理するための装置を使用せずに、歯応えが良好で調味液が十分に含浸した加工食品を製造する方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、食材及び調味液を含み内部が脱気された密封容器内の食材に、中程度の圧力をかけると、高価な装置が必要な高圧条件による加圧工程を経なくても、調味液が十分に含浸し、かつ良好な歯応えを有する加工食品を調製できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下に示す調味液含浸加工食品を製造する方法を提供するものである。
〔1〕調味液含浸加工食品を製造する方法であって、
(1)食材及び調味液を含み、内部が脱気された密封容器を用意する工程と、
(2)前記容器内の食材に、1MPa~80MPaの圧力をかける工程と
を含み、前記食材が、青果物を含み、任意で
(3)前記容器内の食材を加熱する工程
をさらに含む、方法。
〔2〕工程(1)が、食材及び調味液を含む容器の中を脱気して密封する工程を含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記容器内の圧力が、0.2kPa~3.5kPaとなるように脱気する、前記〔2〕に記載の方法。
〔4〕工程(3)が、工程(2)の後に実施される、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の方法。
〔5〕工程(3)が、工程(2)と同時に実施される、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の方法。
〔6〕前記密封容器が、ガスバリア層を有する、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7〕前記青果物が、果物及び/又は野菜を含む、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明に従えば、食材及び調味液を含み内部が脱気された密封容器内の食材に、中程度の圧力をかけることで、調味液が十分に含浸し、かつ良好な歯応えを有する加工食品を調製することができる。前記食材への加熱は、任意に実施することができる。したがって、高価な装置が必要な高圧条件による加圧工程を経なくても、良好な調味液含浸加工食品を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
色素を含浸させたリンゴの断面のカラー写真及びそれを二値化した画像並びに含浸率の表を示す。
規格化した破断応力のグラフを示す。
規格化した破断歪みのグラフを示す。
規格化した破断応力のグラフを示す。異なるアルファベットは、Tukey-Kramer検定により、95%信頼区間で有意差があることを表し、「ab」は「a」とも「b」とも有意差がないことを表す。
規格化した破断歪みのグラフを示す。異なるアルファベットは、Tukey-Kramer検定により、95%信頼区間で有意差があることを表す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、青果物を含む食材の調味液含浸加工食品を製造する方法に関している。本明細書に記載の「調味液含浸加工食品」とは、前記食材を調味液中に浸して、それを前記食材内部に浸透させることで製造される加工食品のことをいう。前記調味液含浸加工食品の具体的な形態としては、特に制限されないが、例えば、コンポート、漬物、煮物、及び煮びたしなどが挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
ペットフード
20日前
個人
焼き魚の製造方法
1か月前
個人
血圧降下用組成物
23日前
株式会社バンダイ
菓子
2か月前
株式会社バンダイ
菓子
2か月前
個人
具入り餅食品
5日前
第一工業製薬株式会社
組成物
27日前
第一工業製薬株式会社
組成物
27日前
個人
サメの加工品の識別方法
2か月前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
2か月前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
1か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
15日前
長谷川香料株式会社
香味改善剤
2か月前
第一工業製薬株式会社
固形食品
1か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
15日前
株式会社東洋新薬
飲食用組成物
15日前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
6日前
池田食研株式会社
乳化用組成物
2か月前
アサヒ飲料株式会社
飲料
2か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
15日前
日本メナード化粧品株式会社
飲料
2か月前
一般社団法人神真都Q会
松の木茶
2か月前
長谷川香料株式会社
苦味感増強剤
1か月前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
20日前
不二製油株式会社
菓子類の製造方法
2か月前
長野県
軟らかい食肉製品の製造方法
2か月前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
20日前
株式会社SERE
だしパック
1か月前
池田食研株式会社
風味付与用組成物
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
不二製油株式会社
不快味マスキング剤
2か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
1か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
27日前
明星食品株式会社
フライ麺の製造方法
7日前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
続きを見る