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公開番号2025074391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185152
出願日2023-10-30
発明の名称光伝送路監視装置、光伝送路監視方法、および光伝送路監視システム
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人片山特許事務所
主分類H04B 10/077 20130101AFI20250507BHJP(電気通信技術)
要約【課題】光伝送路上の偏波変動の発生位置を精度よく特定する方法を提供する。
【解決手段】光伝送路監視装置は、保存部、閾値判定部、参照データ生成部、類似区間検出部、および位置特定部と備える。保存部は、自局で検出される偏波の状態を表す第1の偏波状態データ、及び、対向局で検出される光伝送路の偏波の状態を表す第2の偏波状態データを保存する。閾値判定部は、自局で検出される偏波変動値が所定の閾値レベルを超えた時刻を表す第1の時刻を検出する。参照データ生成部は、第1の偏波状態データから第1の時刻の近傍のデータを抽出することで参照データを生成する。類似区間検出部は。第2の偏波状態データにおいて参照データと類似する区間を検索することで、偏波変動成分が対向局に到着した時刻を表す第2の時刻を検出する。位置特定部位は、第1の時刻および第2の時刻に基づいて偏波変動位置を特定する。
【選択図】図12


特許請求の範囲【請求項1】
1組の終端ノード間で光伝送路を介して双方向にフレームを伝送する光伝送システムにおいて、前記1組の終端ノードのうちの第1の終端ノードに実装される光伝送路監視装置であって、
前記光伝送路の偏波の状態をモニタする偏波状態モニタと、
前記偏波状態モニタにより検出される偏波の状態を表す第1の偏波状態データを保存する第1の保存部と、
前記1組の終端ノードのうちの第2の終端ノードに実装される対向局装置により検出される、前記光伝送路の偏波の状態を表す第2の偏波状態データを保存する第2の保存部と、
前記偏波状態モニタにより検出される偏波の変動速度を表す偏波変動値と所定の閾値レベルとを比較することで、前記光伝送路において発生する偏波変動に起因する偏波変動成分が当該光伝送路監視装置に到着した時刻を表す第1の時刻を検出する閾値判定部と、
前記第1の偏波状態データから、前記第1の時刻の近傍の前記第1の偏波状態データを抽出することで、参照データを生成する参照データ生成部と、
前記第2の偏波状態データにおいて、前記参照データにより表される偏波状態と類似する偏波状態を有する区間を検索することで、前記偏波変動に起因する偏波変動成分が前記対向局装置に到着した時刻を表す第2の時刻を検出する類似区間検出部と、
前記第1の時刻および前記第2の時刻に基づいて、前記偏波変動が発生した位置を表す偏波変動位置を特定する位置特定部と、
を備える光伝送路監視装置。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記第1の時刻は、前記偏波状態モニタにより検出される偏波変動値が前記所定の閾値レベルを超えた時刻を表す
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送路監視装置。
【請求項3】
前記類似区間検出部は、前記第2の偏波状態データにおいて、前記第1の時刻から当該光伝送路監視装置と前記対向局装置との間のRTT(Round Trip Time)に相当する時間領域だけ、前記参照データにより表される偏波状態と類似する偏波状態を有する区間を検索する
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送路監視装置。
【請求項4】
前記第1の偏波状態データは、前記偏波状態モニタにより所定の時間間隔で検出される複数の偏波変動値から構成され、
前記第2の偏波状態データは、前記対向局装置により前記時間間隔で検出される複数の偏波変動値から構成され、
前記参照データは、前記第1の偏波状態データ内の前記第1の時刻の直前のN個の偏波変動値および前記第1の時刻の直後のN個の偏波変動値を含む2N個の偏波変動値から構成され、
前記類似区間検出部は、
前記第2の偏波状態データに対して前記参照データの位置をシフトさせながら、前記参照データを構成する2N個の偏波変動値と前記第2の偏波状態データ内の対応する2N個の偏波変動値との間の各差分の和を計算することで、複数の差分値を計算し、
前記複数の差分値の中の最小の差分値に対応する前記第2の偏波状態データ内の2N個の偏波変動値を特定することで、前記偏波変動に起因する偏波変動成分が前記対向局装置に到着した時刻を表す前記第2の時刻を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送路監視装置。
【請求項5】
前記位置特定部は、
前記第1の時刻と前記第2の時刻との差分を2で割算することで伝搬差分時間を計算し、
光が前記対向局装置から前記光伝送路を介して前記伝搬差分時間だけ伝搬した位置において前記偏波変動が発生したと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送路監視装置。
【請求項6】
第1の終端ノードと第2の終端ノードとの間で光伝送路を介して所定のフレーム周期で双方向にフレームを伝送する光伝送システムにおいて、前記光伝送路を監視する光伝送路監視システムであって、
前記第1の終端ノードに設けられる光伝送路監視装置と、
前記第2の終端ノードに設けられる対向局装置と、を備え、
前記光伝送路監視装置は、
前記光伝送路の偏波の状態をモニタする偏波状態モニタと、
前記偏波状態モニタにより検出される偏波の状態を表す第1の偏波状態データを保存する第1の保存部と、
前記対向局装置により検出される、前記光伝送路の偏波の状態を表す第2の偏波状態データを保存する第2の保存部と、
前記偏波状態モニタにより検出される偏波の変動速度を表す偏波変動値と所定の閾値レベルとを比較することで、前記光伝送路において発生する偏波変動に起因する偏波変動成分が当該光伝送路監視装置に到着した時刻を表す第1の時刻を検出する閾値判定部と、
前記第1の偏波状態データから、前記第1の時刻の近傍の前記第1の偏波状態データを抽出することで、参照データを生成する参照データ生成部と、
前記第2の偏波状態データにおいて、前記参照データにより表される偏波状態と類似する偏波状態を有する区間を検索することで、前記偏波変動に起因する偏波変動成分が前記対向局装置に到着した時刻を表す第2の時刻を検出する類似区間検出部と、
前記第1の時刻および前記第2の時刻に基づいて、前記偏波変動が発生した位置を表す偏波変動位置を特定する位置特定部と、を備え、
前記対向局装置は、
前記光伝送路の偏波の状態をモニタする第2の偏波状態モニタと、
前記フレーム周期で前記第2の偏波状態モニタにより検出される偏波変動値を含む送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、
前記フレーム周期で前記送信フレームを前記光伝送路監視装置に送信する送信部と、を備える
ことを特徴とする光伝送路監視システム。
【請求項7】
前記送信フレーム生成部は、各送信フレームに、前記第2の偏波状態モニタにより検出される複数の偏波変動値を挿入する
ことを特徴とする請求項6に記載の光伝送路監視システム。
【請求項8】
1組の終端ノード間で光伝送路を介して双方向にフレームを伝送する光伝送システムにおいて、前記光伝送路を監視する光伝送路監視方法であって、
前記1組の終端ノードのうちの第1の終端ノードにおいて、前記光伝送路の偏波の状態をモニタし、
前記第1の終端ノードにおいて検出される偏波の状態を表す第1の偏波状態データを保存し、
前記1組の終端ノードのうちの第2の終端ノードにおいて検出される、前記光伝送路の偏波の状態を表す第2の偏波状態データを保存し、
前記第1の終端ノードにおいて検出される偏波の変動速度を表す偏波変動値と所定の閾値レベルとを比較することで、前記光伝送路において発生する偏波変動に起因する偏波変動成分が前記第1の終端ノードに到着した時刻を表す第1の時刻を検出し、
前記第1の偏波状態データから、前記第1の時刻の近傍の前記第1の偏波状態データを抽出することで、参照データを生成し、
前記第2の偏波状態データにおいて、前記参照データにより表される偏波状態と類似する偏波状態を有する区間を検索することで、前記偏波変動に起因する偏波変動成分が前記第2の終端ノードに到着した時刻を表す第2の時刻を検出し、
前記第1の時刻および前記第2の時刻に基づいて、前記偏波変動が発生した位置を表す偏波変動位置を特定する
ことを特徴とする光伝送路監視方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光伝送路を監視する装置および方法に係わる。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
光通信システムにおいて、伝送速度の高速化により、コヒーレント伝送が主流となってきている。コヒーレント伝送においては、光の位相および偏波を利用して信号が伝送される。このため、光伝送路上で偏波が急激に変動すると、受信ノードにおいてバーストエラーが発生し得る。
【0003】
また、ネットワークの伝送容量の増大に伴い、各シンボルが伝送可能なビット数が多い変調方式が採用される。ただし、このような変調方式を使用する光通信においては、光ファイバの揺れまたは落雷などに起因して発生する偏波変動が通信品質に大きな影響を与えることがある。このため、光伝送路上で偏波変動が発生する位置を特定する技術が注目されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-043154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
偏波変動が発生する位置(偏波変動位置)は、例えば、光伝送路の両端に接続する1組の終端ノードにおいて偏波変動を検出したタイミングに基づいて特定される。ただし、1組の終端ノードにおいて検出される偏波状態(SOP:State of Polarization)は、互いに同じではない。このため、一方の終端ノードにおいて偏波変動が検出されるが、他方の終端ノードにおいては偏波変動が検出されないケースが生じ得る。この場合、偏波変動位置を特定することができないか、少なくとも、偏波変動位置を精度よく特定することは困難である。
【0006】
この問題は、例えば、各終端ノードの受信感度を高くすれば解決し得る。ただし、この場合、光伝送路上の雑音を偏波変動と判定してしまうおそれがある。或いは、1つの偏波変動事象に対して複数の偏波変動トリガが検出され、特定される偏波変動位置が大きな誤差を有することがある。
【0007】
本発明の1つの側面に係わる目的は、光伝送路上の偏波変動位置を精度よく特定する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの態様に係わる光伝送路監視装置は、1組の終端ノード間で光伝送路を介して双方向にフレームを伝送する光伝送システムにおいて、前記1組の終端ノードのうちの第1の終端ノードに実装される。この光伝送路監視装置は、前記光伝送路の偏波の状態をモニタする偏波状態モニタと、前記偏波状態モニタにより検出される偏波の状態を表す第1の偏波状態データを保存する第1の保存部と、前記1組の終端ノードのうちの第2の終端ノードに実装される対向局装置により検出される、前記光伝送路の偏波の状態を表す第2の偏波状態データを保存する第2の保存部と、前記偏波状態モニタにより検出される偏波の変動速度を表す偏波変動値と所定の閾値レベルとを比較することで、前記光伝送路において発生する偏波変動に起因する偏波変動成分が当該光伝送路監視装置に到着した時刻を表す第1の時刻を検出する閾値判定部と、前記第1の偏波状態データから、前記第1の時刻の近傍の前記第1の偏波状態データを抽出することで、参照データを生成する参照データ生成部と、前記第2の偏波状態データにおいて、前記参照データにより表される偏波状態と類似する偏波状態を有する区間を検索することで、前記偏波変動に起因する偏波変動成分が前記対向局装置に到着した時刻を表す第2の時刻を検出する類似区間検出部と、前記第1の時刻および前記第2の時刻に基づいて、前記偏波変動が発生した位置を表す偏波変動位置を特定する位置特定部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、光伝送路上の偏波変動位置を精度よく特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
偏波変動の発生位置を特定する方法の一例を示す図である。
偏波変動位置を特定するための構成の一例を示す図である。
偏波変動をモニタする方法の一例を示す図である。
光伝送装置間でのフレームの伝送の一例を示す図(その1)である。
光伝送装置間でのフレームの伝送の一例を示す図(その2)である。
光伝送装置間でのフレームの伝送の一例を示す図(その3)である。
偏波変動位置を特定する方法の一例を示す図である。
双方の終端ノードで偏波変動を検出する方法の課題を説明する図である。
本発明の実施形態に係わる光伝送路監視方法の概要を説明する図である。
対向局装置の機能構成の一例を示す図である。
偏波状態データの一例を示す図である。
光伝送路監視装置の機能構成の一例を示す図である。
対向局データ保存部に保存される対向局偏波状態データの一例を示す図である。
参照データを生成する方法の一例を示す図である。
類似区間検出部の処理の概要を示す図である。
類似区間検出部による検索期間について説明する図である。
類似区間検出部の処理の一例を示す図である。
類似区間検出部の処理の一例を示すフローチャートである。
参照SOP波形と対向局SOP波形とを比較する処理の一例を示すフローチャートである。
偏波変動位置を特定する方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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