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公開番号2025079997
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023192934
出願日2023-11-13
発明の名称車両用の駆動装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類F16H 57/04 20100101AFI20250516BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車両の旋回時における潤滑不良を回避する。
【解決手段】 車両用の駆動装置は、車両の右輪を駆動するための第1モータと、第1モータと右輪との間に介装された第1ギヤ機構と、車両の左輪を駆動するための第2モータと、第2モータと左輪との間に介装された第2ギヤ機構と、第1ギヤ機構及び第2ギヤ機構を収容するケーシングとを備える。ケーシングは、第1ギヤ機構を収容する第1ギヤ室、第2ギヤ機構を収容する第2ギヤ室、及び、第1ギヤ室と第2ギヤ室との間に介在する隔壁を有する。第1ギヤ室及び第2ギヤ室は、隔壁を挟んで車両左右方向に配列されている。隔壁には、第1ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を第2ギヤ室へ流通させる第1連通路と、第2ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を第1ギヤ室へ流通させる第2連通路とが、互いに独立して設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両用の駆動装置であって、
前記車両の右輪を駆動するための第1モータと、
前記第1モータと前記右輪との間に介装された第1ギヤ機構と、
前記車両の左輪を駆動するための第2モータと、
前記第2モータと前記左輪との間に介装された第2ギヤ機構と、
前記第1ギヤ機構及び前記第2ギヤ機構を、潤滑液とともに収容するケーシングと、
を備え、
前記ケーシングは、前記第1ギヤ機構を収容する第1ギヤ室と、前記第2ギヤ機構を収容する第2ギヤ室と、前記第1ギヤ室と前記第2ギヤ室との間に介在する隔壁とを有し、
前記第1ギヤ室及び前記第2ギヤ室は、前記隔壁を挟んで車両左右方向に配列されており、
前記隔壁には、前記第1ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を前記第2ギヤ室へ流通させる第1連通路と、前記第2ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を前記第1ギヤ室へ流通させる第2連通路とが、互いに独立して設けられている、
駆動装置。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第1連通路は、前記第1ギヤ室に開口する第1流入口と、前記第2ギヤ室に開口する第1流出口とを有し、前記第1流入口は前記第1流出口よりも上方に位置しており、
前記第2連通路は、前記第2ギヤ室に開口する第2流入口と、前記第1ギヤ室に開口する第2流出口とを有し、前記第2流入口は前記第2流出口よりも上方に位置している、
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記第1連通路は、前記第1流入口から前記第1流出口に向けて下方に傾斜しており、
前記第2連通路は、前記第2流入口から前記第2流出口に向けて下方に傾斜している、
請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第1ギヤ室では、前記隔壁に、前記第1ギヤ機構のベアリングを保持する第1ベアリング保持部が設けられているとともに、前記第2連通路の前記第2流出口が前記第1ベアリング保持部に位置しており、
前記第2ギヤ室では、前記隔壁に、前記第2ギヤ機構のベアリングを保持する第2ベアリング保持部が設けられているとともに、前記第1連通路の前記第1流出口が前記第2ベアリング保持部に位置している、
請求項2又は3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記第1ベアリング保持部及び前記第2ベアリング保持部は、前記隔壁を挟んで同軸上に位置している、請求項4に記載の駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、車両用の駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、車両用の駆動装置が記載されている。この駆動装置は、左右の車輪を二つのモータによって独立して駆動する。駆動装置のケーシングは、二つのギヤ室を有し、二つのギヤ室は、隔壁を挟んで車両左右方向に配列されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-205444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両用の駆動装置では、車両が旋回するときに、ギヤ室内の潤滑液が遠心力によって偏るという課題がある。特に、上記のような駆動装置では、一方のギヤ室では隔壁に向けて潤滑液が移動するのに対して、他方のギヤ室では隔壁から離れるように潤滑液が移動する。その結果、当該他方のギヤ室では、隔壁の近傍に位置するベアリングやギヤに対して、潤滑液が不足することが懸念される。
【0005】
本明細書は、二つのギヤ室を有する駆動装置において、車両が旋回するときでも隔壁の近傍を十分に潤滑するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、車両用の駆動装置に具現化される。その一実施形態として、駆動装置は、車両の右輪を駆動するための第1モータと、第1モータと右輪との間に介装された第1ギヤ機構と、車両の左輪を駆動するための第2モータと、第2モータと左輪との間に介装された第2ギヤ機構と、第1ギヤ機構及び前記第2ギヤ機構を、潤滑液とともに収容するケーシングとを備える。ケーシングは、第1ギヤ機構を収容する第1ギヤ室と、第2ギヤ機構を収容する第2ギヤ室と、前記第1ギヤ室と前記第2ギヤ室との間に介在する隔壁とを有する。第1ギヤ室及び第2ギヤ室は、隔壁を挟んで車両左右方向に配列されている。隔壁には、第1ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を第2ギヤ室へ流通させる第1連通路と、第2ギヤ室の下部に滞留する潤滑液を第1ギヤ室へ流通させる第2連通路とが、互いに独立して設けられている。
【0007】
上述した構成によると、車両がいずれの方向に旋回するときでも、隔壁の近傍を確実に潤滑することができる。例えば、車両が右方に旋回したとする。この場合、第1ギヤ室では隔壁に向けて潤滑液が移動するのに対して、第2ギヤ室では隔壁から離れるように潤滑液が移動する。その結果、第2ギヤ室では、隔壁の近傍で潤滑液の液位が低くなるが、第1ギヤ室で隔壁に集中する潤滑液が、隔壁に設けられた第1連通路を通じて第2ギヤ室へ供給される。同様に、車両が左方に旋回したときは、第2ギヤ室で隔壁に集中する潤滑液が、隔壁に設けられた第2連通路を通じて第1ギヤ室へ供給される。従って、車両がいずれの方向に旋回するときでも、隔壁の近傍を確実に潤滑することができる。
【0008】
上記の実施形態において、第1連通路は、第1ギヤ室に開口する第1流入口と、前記第2ギヤ室に開口する第1流出口とを有し、第1流入口は第1流出口よりも上方に位置してもよい。同様に、第2連通路は、第2ギヤ室に開口する第2流入口と、第1ギヤ室に開口する第2流出口とを有し、第2流入口は第2流出口よりも上方に位置してもよい。このような構成によると、遠心力の作用だけでなく、隔壁の両側における潤滑液の液位差に応じて、第1ギヤ室から第2ギヤ室へ、又は、第2ギヤ室から第1ギヤ室へ、潤滑液がスムーズに供給される。
【0009】
上記の実施形態において、第1連通路は、第1流入口から第1流出口に向けて下方に傾斜してもよい。同様に、第2連通路は、第2流入口から第2流出口に向けて下方に傾斜してもよい。このような構成によると、潤滑液に作用する重力も利用して、第1ギヤ室から第2ギヤ室へ、又は、第2ギヤ室から第1ギヤ室へ、潤滑液がよりスムーズに供給される。
【0010】
上記の実施形態において、第1ギヤ室では、隔壁に、第1ギヤ機構のベアリングを保持する第1ベアリング保持部が設けられていてもよい。この場合、第2連通路の第2流出口は、第1ベアリング保持部に位置していてもよい。同様に、第2ギヤ室では、隔壁に、第2ギヤ機構のベアリングを保持する第2ベアリング保持部が設けられていてもよい。この場合、第1連通路の第1流出口は、第2ベアリング保持部に位置していてもよい。このような構成によると、隔壁に保持されたベアリングを、より確実に潤滑することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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