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公開番号2025086611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200703
出願日2023-11-28
発明の名称冷却装置、および冷却装置の運転方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F25B 9/00 20060101AFI20250602BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】デフロスト運転を行うことなく性能低下や損傷を抑制できる冷却装置を提供する。
【解決手段】冷凍倉庫又は冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置は、上流端に冷却室から空気を吸い込むための入口、下流端に出口が形成される空気ラインと、空気ラインに設けられ、圧縮機と、圧縮機よりも下流側に設けられ、圧縮空気を冷却する熱交換器と、熱交換器よりも下流側に設けられ、熱交換器により冷却された空気を膨張させるタービンと、圧縮機と熱交換器との間の分岐部から分岐し、熱交換器よりも下流側の合流部、または冷却室に連通される除湿ラインと、除湿ラインに設けられる除湿バルブと、除湿バルブよりも分岐部側に設けられる除湿装置と、除湿バルブを制御する制御装置と、を備え、制御装置は、冷却装置起動時、除湿バルブをタービンの入口温度が予め設定された規定温度に下がるまでは開弁、規定温度未満では閉弁させる起動運転部を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、
上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、
前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、
前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、
前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、
前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、
前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、
前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、
前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記冷却装置が起動すると、前記タービンの入口温度が予め設定された入口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記入口温度が前記入口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させる起動運転部を含む、
冷却装置。
続きを表示（約 2,500 文字）【請求項２】
冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、
上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、
前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、
前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、
前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、
前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、
前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、
前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、
前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記冷却装置が起動すると、前記タービンの出口温度が予め設定された出口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記出口温度が前記出口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させる起動運転部を含む、
冷却装置。
【請求項３】
前記除湿ラインに流通させる前記空気の流量を調整可能な流量調整装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記起動運転部が前記除湿バルブを開弁させると前記流量調整装置に前記除湿ラインに流通させる前記空気の流量を減少させる流量減少部をさらに含む、
請求項１または２に記載の冷却装置。
【請求項４】
冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、
上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、
前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、
前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、
前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、
前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、
前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、
前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、
前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記冷却装置が起動すると、前記タービンの出口温度が予め設定された出口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させるとともに第１回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの前記出口温度が前記出口側規定温度未満であると前記第１回転数よりも大きい第２回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの入口温度が予め設定された入口側規定温度に下がるまでは前記第２回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの前記入口温度が前記入口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させるとともに前記第２回転数よりも大きい第３回転数で前記タービンを運転させる起動運転部を含む、
冷却装置。
【請求項５】
前記合流部が前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側、かつ前記タービンよりも前記空気ラインの上流側の部分に設けられる場合において、
前記合流部よりも前記空気ラインの前記部分の上流側に設けられる空気バルブをさらに備え、
前記制御装置は、前記起動運転部が前記除湿バルブを開弁させると前記空気バルブの開度を小さくする開度調整部をさらに含む、
請求項１、２、４の何れか一項に記載の冷却装置。
【請求項６】
前記合流部は、前記タービンよりも前記空気ラインの下流側に位置し、
前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側、且つ前記タービンよりも上流側の部分には、空気バルブが非設置である、
請求項１、２、４の何れか一項に記載の冷却装置。
【請求項７】
前記タービンは、
タービンロータと、
前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
前記スクロール流路から前記タービンロータへ前記空気を導くためのノズル流路を形成するノズル流路形成部と、
前記ノズル流路に前記タービンロータの周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーンと、を含み、
前記複数のノズルベーンは、前記タービンロータへ導く前記空気の量を調整可能な可動ベーンを有する、
請求項６に記載の冷却装置。
【請求項８】
前記複数のノズルベーンは、前記ノズル流路に固定されている固定ベーンを有する、
請求項７に記載の冷却装置。
【請求項９】
前記複数のノズルベーンは、
前記タービンロータの周方向において互いに隣接する一対の前記固定ベーンと、一対の前記固定ベーンの間に前記可動ベーンが配置されている第１ベーン群と、
前記タービンロータの周方向において互いに隣接する一対の前記固定ベーンと、一対の前記固定ベーンの間に前記可動ベーンが配置されていない第２ベーン群と、を含む、
請求項８に記載の冷却装置。
【請求項１０】
前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記分岐部との間に設けられ、前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する予冷熱交換器をさらに備える、
請求項１、２、４の何れか一項に記載の冷却装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置および冷却装置の運転方法に関する。
続きを表示（約 3,600 文字）【背景技術】
【０００２】
冷却装置は、種々の素材や加工品並びに生鮮食料品等を保存するために、空気冷媒サイクル（冷却室から吸い込んだ空気を冷却し、この冷却した空気を冷却室に戻す方式）を用いて、冷却室を冷却することがある。このような冷却装置は、起動させた際に、冷却室から吸い込んだ空気に含有される水分が冷却装置内で氷結することによって冷却装置の性能低下や損傷を招く虞がある。これに対して、特許文献１には、冷却装置は、冷却室から吸い込んだ空気に含有される水分を着氷させる着氷器を備え、着氷器に付着している雪状物を溶かして排水するためのデフロスト運転が行われることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第３８２４７５７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の冷却装置では、デフロスト運転が行われると冷却装置自体が温められてしまうため、冷却性能の低下を招く虞がある。さらに、冷却室に保存されている保存物の品質を保全できなくなる虞がある。
【０００５】
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、デフロスト運転を行うことなく氷結による性能低下や損傷を抑制することができる冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するため、本開示に係る冷却装置は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記冷却装置が起動すると、前記タービンの入口温度が予め設定された入口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記入口温度が前記入口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させる起動運転部を含む。
【０００７】
上記目的を達成するため、本開示に係る冷却装置は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記冷却装置が起動すると、前記タービンの出口温度が予め設定された出口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記出口温度が前記出口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させる起動運転部を含む。
【０００８】
上記目的を達成するため、本開示に係る冷却装置は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置であって、上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、前記除湿バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記冷却装置が起動すると、前記タービンの出口温度が予め設定された出口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させるとともに第１回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの前記出口温度が前記出口側規定温度未満であると前記第１回転数よりも大きい第２回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの入口温度が予め設定された入口側規定温度に下がるまでは前記第２回転数で前記タービンを運転させ、前記タービンの前記入口温度が前記入口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させるとともに前記第２回転数よりも大きい第３回転数で前記タービンを運転させる起動運転部を含む。
【０００９】
上記目的を達成するため、本開示に係る冷却装置の運転方法は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置の運転方法であって、上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、を備える冷却装置の運転方法は、前記冷却装置が起動すると、前記タービンの入口温度が予め設定された入口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記入口温度が前記入口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させるステップを備える。
【００１０】
上記目的を達成するため、本開示に係る冷却装置の運転方法は、冷凍倉庫または冷凍コンテナの冷却室を冷却するための冷却装置の運転方法であって、上流端に前記冷却室から空気を吸い込むための入口が形成され、下流端に前記冷却室に前記空気を吐き出すための出口が形成される空気ラインと、前記空気ラインに設けられ、前記空気を圧縮する圧縮機と、前記空気ラインのうち前記入口と前記圧縮機との間の部分を流通する前記空気を冷媒として前記圧縮機により圧縮された前記空気を冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも前記空気ラインの下流側に設けられ、前記熱交換器により冷却された前記空気を膨張させるタービンと、前記空気ラインのうち前記圧縮機と前記熱交換器との間の分岐部から分岐し、前記空気ラインのうち前記熱交換器よりも下流側の合流部、または前記冷却室に連通される除湿ラインと、前記除湿ラインに設けられる除湿バルブと、前記除湿バルブよりも前記除湿ラインの前記分岐部側に設けられる除湿装置と、を備える冷却装置の運転方法は、前記冷却装置が起動すると、前記タービンの出口温度が予め設定された出口側規定温度に下がるまでは前記除湿バルブを開弁させ、前記タービンの前記出口温度が前記出口側規定温度未満であると前記除湿バルブを閉弁させるステップを備える。
（【００１１】以降は省略されています）

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