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公開番号2025000159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099851
出願日2023-06-19
発明の名称親水性量子ドットの製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09K 11/08 20060101AFI20241224BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
親水化処理において量子ドットの特性を劣化させることなく親水化できる、親水性量子ドットの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
親水性量子ドットの製造方法であって、非極性溶媒中に分散させた疎水性量子ドットに、金属ハロゲン化物、2種類以上のリン化合物、チオール基を有する有機酸あるいはチオール基を有するアルコール類、及び非プロトン性極性溶媒を加えて加熱することで疎水性量子ドットの親水化処理を行うことを特徴とする親水性量子ドットの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
親水性量子ドットの製造方法であって、非極性溶媒中に分散させた疎水性量子ドットに、金属ハロゲン化物、2種類以上のリン化合物、チオール基を有する有機酸あるいはチオール基を有するアルコール類、及び非プロトン性極性溶媒を加えて加熱することで前記疎水性量子ドットの親水化処理を行うことを特徴とする親水性量子ドットの製造方法。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記金属ハロゲン化物として亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム、銀、銅、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、マグネシウム、マンガン、ゲルマニウム、鉛の塩化物、臭化物、あるいはヨウ化物を用いることを特徴とする請求項1に記載の親水性量子ドットの製造方法。
【請求項3】
前記リン化合物として、トリブチルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、ジフェニルプロピルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、トリ(m-トリル)ホスフィン、トリ(p-トリル)ホスフィン、ジフェニルプロピルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、4-(ジフェニルホスフィノ)安息香酸のいずれか2種類以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の親水性量子ドットの製造方法。
【請求項4】
前記チオール基を有する有機酸あるいはチオール基を有するアルコール類として、メルカプトコハク酸、3-メルカプトイソ酪酸、チオ乳酸、3-メルカプトプロピオン酸、メルカプトウンデカン酸、2-メルカプト安息香酸、3-メルカプト安息香酸、4-メルカプト安息香酸、2-メルカプトエタノール、3-ヒドロキシベンゼンチオール、4-ヒドロキシベンゼンチオール、メルカプトブタノール、メルカプトプロパノール、6-メルカプトヘキサノール、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール、1-チオグリセロールのいずれかを用いることを特徴とする請求項1に記載の親水性量子ドットの製造方法。
【請求項5】
前記非プロトン性極性溶媒として、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンのいずれかを用いることを特徴とする請求項1に記載の親水性量子ドットの製造方法。
【請求項6】
前記親水化処理後の量子ドットの量子収率が前記親水化処理前より高い量子収率を有することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の親水性量子ドットの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性量子ドットの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
粒子径がナノサイズである半導体結晶粒子は量子ドットと呼ばれ、光吸収により生じた励起子がナノサイズの領域に閉じ込められることにより半導体結晶粒子のエネルギー準位は離散的となり、またそのバンドギャップは粒子径により変化する。これらの効果により量子ドットの蛍光発光は一般的な蛍光体と比較して高輝度かつ高効率かつその発光はシャープである。
【0003】
また量子ドットは、その粒子径によりバンドギャップが変化するという特性から発光波長を制御できるという特徴を有しており、固体照明やディスプレイの波長変換材料としての応用が期待されている。例えばディスプレイに量子ドットを波長変換材料として用いることで従来の蛍光体材料よりも広色域化、低消費電力が実現できる。
【0004】
量子ドットを波長変換材料として用いる場合の実装方法として、量子ドットを樹脂材料中に分散させ、透明フィルムで、量子ドットを含有した樹脂材料をラミネートすることで波長変換フィルムとしてバックライトユニットに組み込む方法が提案されている(特許文献1)。
【0005】
またカラーフィルタ材料として量子ドットを用いることでバックライトユニットからの青色単色光を量子ドットが吸収し、赤色または緑色に発光することでカラーフィルタ及び波長変換材料として機能することで高効率化と色再現性の優れた画像素子への適用も提案されている(特許文献2)。
【0006】
このような用途には量子ドットと光硬化性あるいは熱硬化性、熱可塑性のポリマーや光や熱で重合するモノマーを混合し、フィルムやカラーフィルタを形成することが一般的であり、量子ドットとこれらのポリマーやモノマーとの相溶性が安定性や特性に影響を与えるため重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2013-544018号公報
特開2017-21322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら量子ドットの表面は長鎖アルキル基を有するチオールやカルボン酸、アミンなどの配位子(リガンド)を有しているため疎水性である。一方、光や熱重合性のポリマーやモノマーなどはアクリル基やエポキシ基などの重合性官能基を有しており、このため極性を有していることにより量子ドットの相溶性が悪く、凝集や量子ドットの安定性の低下などの問題が発生する。このような問題を解決するため量子ドットの親水化処理が行われている。
【0009】
量子ドットの親水化処理として両親媒性界面活性剤を用いたミセル化や、シリカ等の金属酸化物層の形成、シランカップリング剤による極性官能基の導入などの方法が検討されているが、それぞれの処理時に量子ドット表面にすでに存在している配位子(リガンド)の脱離を伴うため発光の劣化や安定性の低下という問題が存在する。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、親水化処理において量子ドットの特性を劣化させることなく親水化できる、親水性量子ドットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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