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公開番号2025023875
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-18
出願番号2023128216
出願日2023-08-05
発明の名称グリース自動給脂器
出願人マフレン株式会社
代理人
主分類F16N 11/10 20060101AFI20250210BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明は以下の問題を解決するにある。1)長期にわたり常時連続的にかつ自動的にグリース給脂できるようにする。2)天候や気候に応じて適正な給脂量を供給できるようにする。3)自動給脂器のグリース残存量を目視可能にする。4)電動ポンプやガス膨脹を利用せず安定して稼働できるようにした。
【解決手段】空気中の水蒸気を吸収して膨張する粉体からなる膨張剤を膨張せしめて、円筒容器に充填したグリースを軸受けに給脂する自動給脂器である。膨張剤を充填した膨張剤カップにテーパを設けて膨張剤が効率的に上方に膨脹できるようにした。膨張剤の圧力で円筒容器が半径方向に膨張しても、ゴム性のシール板をポアソン変形せしめてシール性能を維持可能にした。膨張剤カップやピストンに吸気孔を設けて膨張剤が空気中の水分を安定して吸収できるようにした。円筒容器は上下に蓋をしてボルトで着脱可能にした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
膨張剤とグリースがシール板を介して円筒容器の両側に配置されているグリース自動給脂器において、前記円筒容器のグリース側の端面にはグリース吐出用の吐出管を設けた上蓋が設けてあり、前記円筒容器の膨張剤側の端面には下蓋が設けられており、前記上蓋と前記下蓋はボルトで前記円筒容器に固定されており、前記下蓋には複数の通気孔が設けられ、両端が開孔した通気筒が垂直に取り付けられており、該通気筒は複数の給気孔を設けた給気筒に挿入されており、該給気筒は前記シール板を押し上げるためのピストン板に垂直に取り付けられており、前記膨張剤は前記ピストン板と前記下蓋で形成された空間に充填されており、前記通気筒から取り込まれた空気が前記通気孔を通じて前記給気筒に浸入し、さらに前記給気筒の給気孔を経て前記膨張剤に吸収され、空気に含有されている水分で前記膨張剤を膨脹せしめて前記ピストン板を押し上げて前記グリースが排出されることを特徴とするグリース自動給脂器
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
膨張剤とグリースがピストン板を介して円筒容器の両側に配置されているグリース自動給脂器において、前記円筒容器のグリース側の端面には吐出口を設けた上蓋が設けてあり、前記円筒容器の膨張剤側の端面には下蓋が設けられており、前記上蓋と前記下蓋はボルトで前記円筒容器に固定されており、前記下蓋には複数の通気孔が設けられた両端が開孔した通気筒が垂直に取り付けられており、該通気筒は複数の給気孔を設けた給気筒に挿入されており、該給気筒はピストン板に垂直に取り付けられており、前記膨張剤は前記ピストン板と前記下蓋で形成された空間に充填されており、前記通気筒から取り込まれた空気が前記通気孔を通じて前記給気筒に浸入し、さらに該給気孔を経て前記膨張剤に吸収され、空気に含有されている水分で前記膨張剤を膨脹せしめて前記ピストン板を押し上げて前記グリースが排出されるグリース自動給脂器において、前記グリースは伸縮自在な蛇腹状の弾性体容器に充填されており、該弾性体容器は雄ネジが設けられた吐出管を備えており、前記上蓋の吐出口に挿入されており、前記吐出管には固定ナットが螺合されており、該固定ナットで前記上蓋を挟んで前記弾性体容器が前記上蓋に固定されていることを特徴とするグリース自動給脂器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の前記ピストン板に片側開口の補助円筒や前記下蓋に片側開口の補強円筒が取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のグリース自動給脂器。
フォームの始まり

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張剤の連続的な膨張を利用してシリンダに封入したグリースを加圧して、軸受けなどに常時連続的に給脂するためのグリース自動給脂器に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
回転機械の軸受けにグリースなどのグリースを供給する方法として、定期的にグリースガンで給脂する方法や電動ポンプによる集中給脂方法がある。グリースガンは軸受けごとに手差し作業となり作業効率が悪く、グリースニップルには塵埃が付着するので給脂の度にコンタミ低下の恐れがあった。電動による自動給脂では電気制御、配管設備を要し装置全体が高価・複雑になっていた。軸受けのグリースは給脂直後から劣化、漏れ、水分やコンタミの浸入などでトラブル原因が蓄積されるので、常時連続的に給脂する自動給脂器の実現が望まれている。自動給脂器の具体例として以下の方法が紹介されている。
【0003】
特開平10-38193号広報において、グリースが弾力性を有するグリース容器に収納され、該グリース容器が膨張剤を収納した膨張剤容器に収納され、該膨張剤容器の吸湿孔を介した湿分が膨張剤に供給されることにより膨張剤を膨張せしめてグリースを軸受けに供給するグリース自動供給装置が示されている。この方法においては、弾性力を有するグリース容器と収納本体のシールが困難でありグリースが収納本体に逆流する問題があった。またシール板でグリースと膨張剤を仕切る方法が例示されているが、膨張剤の膨張や加圧された潤滑剤により収納本体が半径方向に変形しグリースが膨張剤側に洩れ、圧力が上昇しない問題やグリースと膨張剤が混在しコンタミ低下の問題があった。また、グリースの残量を目視できないので適当なタイミングで交換せざるをえずコスト高になっていた。
【0004】
特開平11-325393号広報において、固形膨張剤の膨張力でピストンを押し出してグリースを押し出す方法が示されている。この方法においては、1)膨張剤封入部が円錐形状のため膨張剤深さが浅くなり、油圧と2段ピストンで押し出しストロークを確保しているので構造が複雑で重くなっていた。2)グリース貯蔵部は第2のピストンで押圧され高圧となりフープ応力で半径方向に膨らむので、第2ピストンのOリングの膨張量が不足しグリースが洩れていた。
【0005】
特開2003-83497号広報において、ピストンの面積を押し付け部材の1.1倍以上にした自動給脂器が示されている。この方法においては、1)直胴部に吸気孔がないので膨張剤の膨張量が小さく自動給脂器の取替え周期が短かった。2)シリンダを当接部のみで押し上げるのでピストンが捏ねてスティッキングしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-38193号広報
特開平11-325393号広報
特開2003-83497号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以下の問題を解決するにある。1)シリンダに充填したグリースの漏れを防止し確実な給脂を具現化する。2)膨張剤の膨張力を効率的にグリースに伝え確実に軸受けに供給できるようにする。3)簡単な目視によりグリースの残存量が確認できるようにする。4)天候や気候や設置場所に応じてグリース供給量を増減し適正な給脂量の供給を可能にする。5)長期にわたり常時連続的に給脂し適正な性状のグリースを保持できるようにする。6)軸受けへの水分、コンタミの浸入を防止する。7)人力による手差し作業を解消する。8)軸受けの点検管理周期を長くする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、膨張剤とグリースがシール板を介して円筒容器の両側に配置されているグリース自動給脂器において、前記円筒容器のグリース側の端面にはグリース吐出用の吐出管を設けた上蓋が設けてあり、前記円筒容器の膨張剤側の端面には下蓋が設けられており、前記上蓋と前記下蓋はボルトで前記円筒容器に固定されており、前記下蓋には複数の通気孔が設けられ、両端が開孔した通気筒が垂直に取り付けられており、該通気筒は複数の給気孔を設けた給気筒に挿入されており、該給気筒は前記シール板を押し上げるためのピストン板に垂直に取り付けられており、前記膨張剤は前記ピストン板と前記下蓋で形成された空間に充填されており、前記通気筒から取り込まれた空気が前記通気孔を通じて前記給気筒に浸入し、さらに前記給気筒の給気孔を経て前記膨張剤に吸収され、空気に含有されている水分で前記膨張剤を膨脹せしめて前記ピストン板を押し上げて前記グリースが排出されるグリース自動給脂器である。
【0009】
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、膨張剤とグリースがピストン板を介して円筒容器の両側に配置されているグリース自動給脂器において、前記円筒容器のグリース側の端面には吐出口を設けた上蓋が設けてあり、前記円筒容器の膨張剤側の端面には下蓋が設けられており、前記上蓋と前記下蓋はボルトで前記円筒容器に固定されており、前記下蓋には複数の通気孔が設けられた両端が開孔した通気筒が垂直に取り付けられており、該通気筒は複数の給気孔を設けた給気筒に挿入されており、該給気筒はピストン板に垂直に取り付けられており、前記膨張剤は前記ピストン板と前記下蓋で形成された空間に充填されており、前記通気筒から取り込まれた空気が前記通気孔を通じて前記給気筒に浸入し、さらに該給気孔を経て前記膨張剤に吸収され、空気に含有されている水分で前記膨張剤を膨脹せしめて前記ピストン板を押し上げて前記グリースが排出されるグリース自動給脂器において、前記グリースは伸縮自在な蛇腹状の弾性体容器に充填されており、該弾性体容器は雄ネジが設けられた吐出管を備え、前記上蓋の吐出口に挿入されており、前記吐出管には固定ナットが螺合されており、該固定ナットで前記上蓋を挟んで前記弾性体容器が前記上蓋に固定されているグリース自動給脂器である。
【0010】
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、請求項1又は請求項2に記載の前記ピストン板に片側開口の補助円筒や前記下蓋に片側開口の補強円筒が取り付けられているグリース自動給脂器である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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