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公開番号2025038509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023145149
出願日2023-09-07
発明の名称焼却炉の制御装置、及び焼却炉の制御方法
出願人株式会社神鋼環境ソリューション
代理人弁理士法人R&C
主分類F23G 5/50 20060101AFI20250312BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】ボイラから排出される蒸気の量を適切に制御する焼却炉の制御装置を提供する。
【解決手段】焼却炉の制御装置100は、焼却炉のプロセスデータを取得するプロセスデータ取得部51と、焼却炉の運転状態データを取得する運転状態情報取得部53と、プロセスデータ及び運転状態データを記憶する記憶部55と、ボイラから第1時間後に排出される蒸気の量の予測値として、記憶部55のプロセスデータ及び運転状態データに基づいて、所定の期間に亘る短期変動予測蒸気量を算定し、ボイラから第2時間後に排出される蒸気の量の予測値として、記憶部55のプロセスデータ及び運転状態データに基づいて、所定の期間よりも長い期間に亘る長期変動予測蒸気量を算定する予測蒸気量算定部57と、短期変動予測蒸気量に基づいて、短期制御対象量を制御する短期制御部59と、長期変動予測蒸気量に基づいて、長期制御対象量を制御する長期制御部61と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被焼却物を燃焼する焼却炉からの熱を利用してボイラを運転する焼却炉の制御装置であって、
前記焼却炉のプロセスデータを取得するプロセスデータ取得部と、
前記焼却炉の運転状態データを取得する運転状態情報取得部と、
前記プロセスデータ及び前記運転状態データを順次、記憶する記憶部と、
前記ボイラから所定の第1時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、所定の期間に亘る短期変動予測蒸気量を算定し、前記ボイラから所定の第2時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、前記所定の期間よりも長い期間に亘る長期変動予測蒸気量を算定する予測蒸気量算定部と、
前記短期変動予測蒸気量に基づいて、短期制御対象量を制御する短期制御部と、
前記長期変動予測蒸気量に基づいて、長期制御対象量を制御する長期制御部と、
を備える焼却炉の制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記短期制御対象量は、前記焼却炉に供給する空気の量であり、
前記長期制御対象量は、前記焼却炉に供給する前記被焼却物の量である請求項1に記載の焼却炉の制御装置。
【請求項3】
前記長期制御部及び前記短期制御部は、前記ボイラから排出される前記蒸気の量の変動量が予め設定された変動量以下となるように、前記短期制御対象量及び前記長期制御対象量を制御する請求項2に記載の焼却炉の制御装置。
【請求項4】
前記短期制御部は、前記ボイラから排出される蒸気の量の実測値と前記ボイラから排出される蒸気の量の設定値とに応じて算定された前記焼却炉に供給する空気の量を、前記短期変動予測蒸気量に基づいて補正し、
前記長期制御部は、前記ボイラから排出される蒸気の量の実測値と前記ボイラから排出される蒸気の量の設定値とに応じて算定された前記焼却炉に供給する前記被焼却物の量を、前記長期変動予測蒸気量に基づいて補正する請求項3に記載の焼却炉の制御装置。
【請求項5】
前記短期制御部は、前記短期変動予測蒸気量が予め設定された量を下回る場合は、前記長期変動予測蒸気量にかかわらず、前記焼却炉に前記被焼却物を強制的に供給する請求項2から4のいずれか一項に記載の焼却炉の制御装置。
【請求項6】
被焼却物を燃焼する焼却炉からの熱を利用してボイラを運転する焼却炉の制御方法であって、
前記焼却炉のプロセスデータを取得するプロセスデータ取得ステップと、
前記焼却炉の運転状態データを取得する運転状態情報取得ステップと、
前記プロセスデータ及び前記運転状態データを順次、記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記ボイラから所定の第1時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、所定の期間に亘る短期変動予測蒸気量を算定し、前記ボイラから所定の第2時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、前記所定の期間よりも長い期間に亘る長期変動予測蒸気量を算定する予測蒸気量算定ステップと、
前記短期変動予測蒸気量に基づいて、短期制御対象量を制御する短期制御ステップと、
前記長期変動予測蒸気量に基づいて、長期制御対象量を制御する長期制御ステップと、
を含む焼却炉の制御方法。
【請求項7】
前記短期制御対象量は、前記焼却炉に供給する空気の量であり、
前記長期制御対象量は、前記焼却炉に供給する前記被焼却物の量である請求項6に記載の焼却炉の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被焼却物を燃焼する焼却炉からの熱を利用してボイラを運転する焼却炉の制御装置、及び焼却炉の制御方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、焼却炉において被焼却物(例えばごみ)を燃焼した際に生じる熱を利用してボイラで蒸気を生成し、この蒸気により蒸気タービン発電機を回転させて発電する発電システムが利用されている。ボイラで生成される単位時間当たりの蒸気の量(以下「蒸気流量」とも称する)は、被焼却物の供給量や、被焼却物の質によって変動する。発電システムにおいて、発電量の変動を抑制するには、ボイラから排出される蒸気流量の変動を抑制する必要がある。このようなボイラから排出される蒸気流量の変動を抑制するための技術として、例えば下記に出典を示す特許文献1に記載のものがある。
【0003】
特許文献1には、ごみの燃焼制御を行う制御装置について記載されている。この制御装置は、蒸気流量予測部と、制御部とを備えている。蒸気流量予測部は複数の予測モデルを用いて、60秒後、120秒後、180秒後の蒸気流量を予測する。制御部は、蒸気流量の将来的な予測値が予め設定された下限閾値を下回る場合に燃焼を促進するように燃焼制御し、当該予測値が予め設定された上限閾値を上回る場合に燃焼を抑制するように燃焼制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-59470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ボイラにおいて、蒸気流量が設定値から逸脱する原因として、燃焼空間への空気の過剰供給や供給不足が挙げられる。また、燃料(特許文献1ではごみ)が過剰供給や供給不足であっても、蒸気流量が設定値から逸脱する原因となり得る。燃焼炉では、燃焼状態が時々刻々と変化するので、制御遅れが生じて、燃焼状態に応じた最適な制御を行うことができず、蒸気流量が下限閾値を下回るアンダーシュートや、上限閾値を上回るオーバーシュートが生じる可能性がある。
【0006】
そこで、ボイラから排出される蒸気の量を適切に制御することが可能な技術が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る焼却炉の制御装置の特徴構成は、被焼却物を燃焼する焼却炉からの熱を利用してボイラを運転する焼却炉の制御装置であって、前記焼却炉のプロセスデータを取得するプロセスデータ取得部と、前記焼却炉の運転状態データを取得する運転状態情報取得部と、前記プロセスデータ及び前記運転状態データを順次、記憶する記憶部と、前記ボイラから所定の第1時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、所定の期間に亘る短期変動予測蒸気量を算定し、前記ボイラから所定の第2時間後に排出される蒸気の量の予測値として、前記記憶部に記憶されている前記プロセスデータ及び前記運転状態データに基づいて、前記所定の期間よりも長い期間に亘る長期変動予測蒸気量を算定する予測蒸気量算定部と、前記短期変動予測蒸気量に基づいて、短期制御対象量を制御する短期制御部と、前記長期変動予測蒸気量に基づいて、長期制御対象量を制御する長期制御部と、を備えている点にある。
【0008】
このような特徴構成とすれば、記憶部に記憶されているプロセスデータ及び運転状態データに基づいて所定時間後の蒸気の量を予測し、この予測した結果に基づいて制御を行うことで、蒸気の量の変動を低減することが可能となる。さらに、本構成では短期変動予測蒸気量と長期変動予測蒸気量とを区分して算定しているため、蒸気の流量が設定値から逸脱する原因に応じて最適な制御を実現できる。したがって、ボイラから排出される蒸気流量を適切に制御することが可能となる。
【0009】
また、前記短期制御対象量は、前記焼却炉に供給する空気の量であり、前記長期制御対象量は、前記焼却炉に供給する前記被焼却物の量であると好適である。
【0010】
このような構成とすれば、短期変動予測蒸気量に基づいて焼却炉に供給する単位時間当たりの空気の量(「空気流量」と称することも可能である)を制御し、長期変動予測蒸気量に基づいて焼却炉に供給する単位時間当たりの被焼却物の量(「被焼却物供給量」と称することも可能である)を制御することが可能となる。その結果、蒸気の流量が設定値から逸脱する原因に応じて最適な制御を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)

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