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公開番号2025057811
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023167567
出願日2023-09-28
発明の名称ステアリング装置
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類B62D 1/06 20060101AFI20250402BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】柔軟性を確保し、かつ塗膜の劣化の影響を受けずに、把持の状況の検出を行うことができるステアリング装置の技術を提供する。
【解決手段】回転部と回転部に接続されており乗員に把持される把持部とを備え、把持部は芯金部と芯金部を覆う被覆部であって第1層と第2層と第3層とを含む被覆部とを備え、第1層は第2層と第3層とに対して芯金部に近い位置に配置され導電性を有し、第2層は第1層と第3層との間に配されており導電性を有さず柔軟性を有する素材によって形成されており、第3層は把持部において外部に露出しており導電性を有さない素材によって形成されており、ステアリング装置はさらに把持部を把持する乗員と第1層との間の静電容量の変化を検出する検出器と、検出器が検出した静電容量の変化に基づいて把持部の把持の状況を判定する制御部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
移動体に設けられたステアリング装置であって、
前記移動体に対して回転可能に取り付けられる回転部と、
前記回転部に接続されており、乗員に把持される把持部と、
を備え、
前記把持部は、
前記回転部をはさむ芯金部と、
前記芯金部を覆う被覆部であって、第1層と、第2層と、第3層と、を含む被覆部と、
を備え、
前記第1層は、前記第2層と前記第3層とに対して、前記芯金部に近い位置に配置され、導電性を有し、
前記第2層は、前記第1層と前記第3層との間に配されており、導電性を有さず柔軟性を有する素材によって形成されており、
前記第3層は、前記把持部において外部に露出しており、導電性を有さない素材によって形成されており、
前記ステアリング装置は、さらに、
前記把持部を把持する乗員と前記第1層との間の静電容量の変化を検出する検出器と、
前記検出器が検出した静電容量の変化に基づいて、前記把持部の把持の状況を判定する制御部と、
を備える、ステアリング装置。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
請求項1に記載のステアリング装置であって、
前記第1層は、両面テープまたは接着剤によって、前記芯金部と接着されており、
前記第2層は、両面テープまたは接着剤によって、前記第1層に積層されている、ステアリング装置。
【請求項3】
請求項1に記載のステアリング装置であって、
さらに、前記芯金部と、前記被覆部との間に、電熱線を有するヒーター層を備え、
前記電熱線は通電することが可能に構成されている、ステアリング装置。
【請求項4】
請求項3に記載のステアリング装置であって、
前記第1層は、両面テープまたは接着剤によって、前記ヒーター層と接着されており、
前記第2層は、両面テープまたは接着剤によって、前記第1層に積層されている、ステアリング装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ステアリング装置に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1のステアリングホイールにおいて、芯金被覆部を覆う表皮材に、導電性材料が含まれている。芯金被覆部は、芯金を被覆する。表皮材は、芯金被覆部に取り付けられる基材層と、基材層に積層される弾性体層と、弾性体層に塗装されるコート層と、を備える。弾性体層は、柔軟性のあるエラストマー材料、ゴム材料、ポリ塩化ビニル等が材料として使用される。コート層は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を含有する塗料が塗布されることに形成される。弾性体層と、コート層と、に導電性材料が含まれている。特許文献1において、弾性体層と芯金とをそれぞれ電極として、その間の静電容量を検出する静電容量センサの、静電容量の変化に基づき、運転手によるステアリングホイールの把持状況が検出される。特許文献1のステアリングホイールにおいては、弾性体層によって表皮材の柔軟性が確保される。また、特許文献1のステアリングホイールにおいては、コート層に導電性材料が含まれることで、運転手の手に対して近い位置に導電性材料が存在することにより、導電性材料が含まれる弾性体層とともに把持の状況を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、弾性体層にメッキ加工が施されることで、弾性体層が導電性材料を含んでいると考えられる。一般に、弾性体層にメッキ加工が施されることで、メッキ加工が施されていない態様と比較して、弾性体層の柔軟性が低くなることが知られている。また、一般に、ステアリングホイールの塗膜は、空気に触れる部位であることから、劣化しやすいことが知られている。そのため、柔軟性を確保し、かつ塗膜の劣化の影響を受けずに、把持の状況の検出を行うことができるステアリング装置が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、ステアリング装置が提供される。このステアリング装置は、移動体に設けられたステアリング装置であって、前記移動体に対して回転可能に取り付けられる回転部と、前記回転部に接続されており、乗員に把持される把持部と、を備え、前記把持部は、前記回転部をはさむ芯金部と、前記芯金部を覆う被覆部であって、第1層と、第2層と、第3層と、を含む被覆部と、を備え、前記第1層は、前記第2層と前記第3層とに対して、前記芯金部に近い位置に配置され、導電性を有し、前記第2層は、前記第1層と前記第3層との間に配されており、導電性を有さず柔軟性を有する素材によって形成されており、前記第3層は、前記把持部において外部に露出しており、導電性を有さない素材によって形成されており、前記ステアリング装置は、さらに、前記把持部を把持する乗員と前記第1層との間の静電容量の変化を検出する検出器と、前記検出器が検出した静電容量の変化に基づいて、前記把持部の把持の状況を判定する制御部と、を備える。
この形態のステアリング装置によれば、第1層が導電性を有することで、第1層の静電容量の変化に基づいて、把持部の把持の状況が検出される。例えば柔軟性を有する素材によって形成される第2層や、乗員と接する部分であるため空気に触れやすい第3層に導電性材料が含まれる態様と比較して、被覆部の柔軟性を確保し、かつ第3層の劣化の影響を受けずに、把持の状況の検出を行うことができる。
(2)上記形態のステアリング装置において、前記第1層は、両面テープまたは接着剤によって、前記芯金部と接着されており、前記第2層は、両面テープまたは接着剤によって、前記第1層に積層されていてもよい。
導電性材料を有する第1層が空気に触れると、空気の誘電率の低さにより第1層の検出電極としての精度が低下する可能性がある。この形態のステアリング装置によれば、第1層が、両面テープまたは接着剤によって芯金部に対して接着されている。また、第2層が、両面テープまたは接着剤によって第1層に積層されている。これにより、例えば第1層が、芯金部に対して縫い付けられる態様と比較して、第1層が空気に触れることを抑制することができるため、精度の低下を抑制することができる。
(3)上記形態のステアリング装置において、さらに、前記芯金部と、前記被覆部との間に、電熱線を有するヒーター層を備え、前記電熱線は通電することが可能に構成されていてもよい。
例えば第1層が導電性を有さず、導電性を有する素材が、第1層とは別に、被覆部と芯金部との間に配される態様においては、静電容量の検出のために、導電性を有する素材は、被覆部と接していることが望ましい。そのため、ステアリング装置がさらに発熱することが可能なヒーター層を備える場合、ヒーター層は、導電性を有する素材と、芯金部との間に配される場合が多いと考えられる。この場合、ヒーター層の熱が、被覆部に伝わりにくくなる可能性がある。この形態のステアリング装置によれば、ヒーター層が、被覆部と芯金部との間に配置されているため、ヒーター層の熱が、被覆部に伝わりやすい。効率的に、把持部を昇温させることができる。
(4)上記形態のステアリング装置において、前記第1層は、両面テープまたは接着剤によって、前記ヒーター層と接着されており、前記第2層は、両面テープまたは接着剤によって、前記第1層に積層されていてもよい。
導電性材料を有する第1層が空気に触れると、空気の誘電率の低さにより第1層の検出電極としての精度が低下する可能性がある。この形態のステアリング装置によれば、第1層が、両面テープまたは接着剤によってヒーター層に対して接着されている。また、第2層が、両面テープまたは接着剤によって第1層に積層されている。これにより、例えば第1層が、ヒーター層に対して重ねられているだけの態様と比較して、第1層が空気に触れることを抑制することができるため、精度の低下を抑制することができる。
本開示は、ステアリング装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、把持部、ステアリング装置を備える車両、ステアリング装置の製造方法、把持部の製造方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態のステアリング装置の概略図。
図1のII-II断面図。
制御部の構成を表すブロック図。
第2実施形態の把持部の断面を表した図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本実施形態のステアリング装置1の概略図である。ステアリング装置1は、移動体に設けられている。本実施形態において、ステアリング装置1は、車両に設けられている。ステアリング装置1は、車両の乗員である運転手によって操作される装置である。ステアリング装置1は、車両の回転軸ARと連結され、回転軸ARの軸線AXを中心に回転操作が可能に構成されている。ステアリング装置1の回転は、回転軸ARを介して、図示していないステアリングギヤボックスに伝達される。回転軸ARの軸線AXに沿った方向を、車両の進行方向に合わせて前後方向と表記する。軸線AXに直交する方向のうち、ステアリング装置1が起立する方向を上下方向と表記する。軸線AXおよび上下方向に直交する方向を左右方向と表記する。ステアリング装置1は、把持部10と、回転部20と、検出器30と、制御部40と、を備えている。
【0009】
把持部10は、運転手に把持される部位である。本実施形態において、把持部10は前後方向に見たときに、略環状の形状を有している。把持部10は、把持部10の内周側において、回転部20と接続している。把持部10は、回転部20の一部を覆っている。これにより、把持部10は回転部20と接続している。把持部10は、芯金部110と、被覆部120と、を有している。図1において、芯金部110を破線で表している。
【0010】
図2は、図1のII-II断面図である。芯金部110は、把持部10の骨格を構成する部位である。図1に示すように、芯金部110は、前後方向に見たときに、回転部20をはさんでいる。図2に示すように、芯金部110は、芯金111と、芯金被覆部112と、を備える。芯金111は、前後方向に見たときに、環状の形状を有している。芯金111は、金属によって形成されており、導電性を有する。芯金111は、例えば、鉄、アルミニウム、マグネシウム、あるいはそれらの合金等によって形成されている。芯金111は、接地されている。芯金被覆部112は、芯金111を覆う。芯金被覆部112は、金属以外の、絶縁性を有する素材によって形成されている。芯金被覆部112は、例えば、発泡ポリウレタン等の軟質材料や弾性材料を用いたインモールド成形により形成することができる。なお、芯金被覆部112は、硬質材料で形成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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