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公開番号
2025059957
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023170393
出願日
2023-09-29
発明の名称
織物
出願人
ユニチカ株式会社
代理人
主分類
D03D
15/208 20210101AFI20250403BHJP(織成)
要約
【課題】十分な強度を維持しながら通気性を有するものであり、吸水性に加えて適度な速乾性を有し、着用快適性に優れた織物を提供する。
【解決手段】織物表面に撥水加工が施されていない織物であって、経糸及び緯糸は、セルロース系繊維を20質量%以上含み、英式綿番手で10~30番手、かつ撚係数Kが4.0~12を満足する紡績糸であり、前記織物は2本以上で引き揃えられた経糸と、2本以上で引き揃えられた緯糸とが交差している部分が2か所/2.54cm×2.54cm以上存在する、織物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
織物表面に撥水加工が施されていない織物であって、経糸及び緯糸は、セルロース系繊維を20質量%以上含み、英式綿番手で10~30番手、かつ撚係数Kが4.0~12を満足する紡績糸であり、
前記織物は2本以上で引き揃えられた経糸と、2本以上で引き揃えられた緯糸とが交差している部分が2か所/2.54cm×2.54cm以上存在する、織物。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記経糸及び緯糸は、複数の糸の合撚糸であり、前記合撚糸は英式綿番手で10~30番手、かつ上撚りの撚係数Kが4.0~12を満足する、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
JIS L 1096:2010 8.26 1A法(フラジール法)に従い測定する通気度が20cm
3
/cm
2
/sec以上である請求項1または2に記載の織物。
【請求項4】
ISO 17617 A1法に従い、滴下法により測定する吸水性が40秒以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項5】
経糸方向の引張強力が700N以上、かつ引裂強力が18.5N以上である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項6】
ISO 17617 A1法に従い測定する乾燥時間が45分以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項7】
経糸が緯糸よりも細番手(細い糸)である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項8】
経糸及び緯糸の紡績糸がセルロース系繊維と難燃性合成繊維を含み、かつ質量比率が(セルロース系繊維):(難燃性合成繊維)=20:80~60:40である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項9】
多重組織を有する、請求項1または2に記載の織物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物表面に撥水加工が施されていない織物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、速乾性に優れ、また強度にも優れた織物が提案されている。例えば、特許文献1では難燃性合成繊維とセルロース系繊維とを含有する紡績糸を用いた織物で、2本以上で引き揃えられた経糸と、2本以上で引き揃えられた緯糸とが交差している部分が特定個数以上存在し、かつ表面に撥水加工に施すことで、難燃性に加え、高過ぎない適度な吸水性、吸湿性を有することによる速乾性や摩耗強度にも優れる織物が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-161542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の織物は、強度や速乾性に優れるものの全面に撥水加工が施されているため吸水性に劣り、また、難燃性を付与させるために織物自体がある程度の厚みを有するものであり通気性も考慮されていないものであった。そのため、前記織物を用いた衣服を着用した際に、特に夏場の暑熱環境下では、汗を十分に吸水することができず、通気性も十分でないため、着用快適性に劣るという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、上記のような従来技術の問題を解消するものであり、吸水性に加えて適度な速乾性を有し、十分な強度を維持しながら通気性を有するものであり、着用快適性に優れた織物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、織物に撥水加工を施さないものとし、経糸及び緯糸としてセルロース系繊維を特定量含有し、特定の番手や撚係数Kを満足する紡績糸を用い、かつ特定の織組織のものとすることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の(1)~(9)を要旨とする。
(1)織物表面に撥水加工が施されていない織物であって、経糸及び緯糸は、セルロース系繊維を20質量%以上含み、英式綿番手で10~30番手、かつ撚係数Kが4.0~12を満足する紡績糸であり、
前記織物は2本以上で引き揃えられた経糸と、2本以上で引き揃えられた緯糸とが交差している部分が2か所/2.54cm×2.54cm以上存在する、織物。
(2)前記経糸及び緯糸は、複数の糸の合撚糸であり、前記合撚糸は英式綿番手で10~30番手、かつ上撚りの撚係数Kが4.0~12を満足する、(1)に記載の織物。
(3)JIS L 1096:2010 8.26 1A法(フラジール法)に従い測定する通気度が20cm
3
/cm
2
/sec以上である(1)または(2)に記載の織物。
(4)ISO 17617 A1法に従い、滴下法により測定する吸水性が40秒以下である、(1)または(2)に記載の織物。
(5)経糸方向の引張強力が700N以上、かつ引裂強力が18.5N以上である(1)または(2)に記載の織物。
(6)ISO 17617 A1法に従い測定する乾燥時間が45分以下である、(1)または(2)に記載の織物。
(7)経糸が緯糸よりも細番手(細い糸)である、(1)または(2)に記載の織物。
(8)経糸及び緯糸の紡績糸がセルロース系繊維と難燃性合成繊維を含み、かつ質量比率が(セルロース系繊維):(難燃性合成繊維)=20:80~60:40である、(1)または(2)に記載の織物。
(9)多重組織を有する、(1)または(2)に記載の織物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の織物は、織物表面に撥水加工を施さないため吸水性に優れるとともに適度な速乾性を有し、かつ十分な強度を維持しながら通気性を有するものであり、着用快適性に優れた衣服等を提供することが可能である。また、紡績糸中にセルロース系繊維に加えて難燃性合成繊維を含有することで、難燃性にも優れた織物とすることが可能である。そのため、本発明の織物は産業資材や難燃性を必要とする衣料などの様々な用途に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の織物の織組織の一実施態様(ブッチャー組織)を示す平面模式図である。
本発明の織物の織組織の一実施態様(リップ組織)を示す平面模式図である。
本発明の織物の織組織の一実施態様(経二重組織織物)を示す立体模式図であり、織物裏面から見た時の図である。
実施例1にて得られた織物の織組織(リップ組織)を示す模式図である。
実施例3にて得られた織物の織組織(リップ組織)を示す模式図である。
実施例4にて得られた織物の織組織(リップ組織)を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の織物は、経糸及び緯糸に、セルロース系繊維を20質量%以上含み、英式綿番手で10~30番手、かつ撚係数Kが4.0~12を満足する紡績糸を用いるものである。
(【0011】以降は省略されています)
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