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公開番号2025116097
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025088411,2023180393
出願日2025-05-28,2017-12-05
発明の名称不燃性シート、該不燃性シートを含む防煙垂壁
出願人ユニチカ株式会社
代理人
主分類B32B 17/04 20060101AFI20250731BHJP(積層体)
要約【課題】 ガラス布と樹脂との不燃性シートにおいて、防煙垂壁として長期間使用した場合の塵埃の付着を低減させる不燃性シート及び該不燃性シートを備える防煙垂壁を提供すること。
【解決手段】 ガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層とを含む、不燃性シートであって、
前記不燃性シートの特定のヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下である、不燃性シート。前記不燃性シートの使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備えることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層とを含む、不燃性シートであって、
前記不燃性シートの下記ヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×10
11
Ω以下である、不燃性シート。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL-2KPH)に入れて、以下(1)~(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記不燃性シートの使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備える、請求項1に記載の不燃性シート。
【請求項3】
前記不燃性シートの使用時に表面層となる層に界面活性剤を含み、
前記不燃性シート中の前記界面活性剤の質量(g/m

)が0.5~1.5g/m

である、請求項1に記載の不燃性シート。
【請求項4】
全光線透過率が90%以上、ヘーズが20%以下、である、請求項1~3のいずれか1項に記載の不燃性シート。
【請求項5】
防煙垂壁用である、請求項1~4のいずれか1項に記載の不燃性シート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の不燃性シートを備える、防煙垂壁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、不燃性シートに関し、特に防煙垂壁等に好適な不燃性シート、これを用いた防煙垂壁に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
建築基準法及び建築基準法施行令は、建築物の火災時に発生する煙、有毒ガスなどの流動を妨げて、避難及び消火活動が円滑に行えるように、排煙設備を設けることを規定している。従って、オフィスビル、商業施設などの建築物には、排煙設備及び遮煙設備として、防煙垂壁などが設置されることが多い。
【0003】
防煙垂壁は、火災発生時の煙、有毒ガスなどが廊下や上層階へ流動することを一時的に遮断し、避難に必要な時間を確保することなどを目的として、通常、建築物の天井に取り付けられている。このため、防煙垂壁によって視野が妨げられたり、美観が損なわれたりしないよう、防煙垂壁としては、板ガラス、ガラス繊維と樹脂との樹脂複合体などが用いられている。ガラス繊維と樹脂との樹脂複合体は、板ガラスに比して割れにくいという利点を有する。例えば、特許文献1には、ガラス繊維織物と硬化樹脂層とを含む透明不燃性シートが開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、ガラス繊維布とこれに含浸させた透明な硬化樹脂層とを含む基材層を有しており、該基材層の少なくとも片面に補強層が一体に形成してある透明不燃性シートが開示されている。
【0005】
また、例えば、特許文献3には、接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層が設けられた不燃性積層体であって、前記接着剤含浸被覆ガラスクロスが、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5~1:35の範囲で含む接着剤成分が含浸被覆硬化してなる複合中間体であって、前記トリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート、ビュレット変性トリイソシアネート、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネートから選ばれた1種以上であることを特徴とする透明不燃シートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-319746号公報
特開2011-213093号公報
特開2014-76563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者等が検討した結果、特許文献1~3に記載された不燃性シートは、例えば、防煙垂壁として長期間使用した場合、防煙垂壁として設置する建築物内の空気中に存在する塵埃が該不燃性シート表面に付着し、外観が悪くなるという問題があることが判明した。このような状況下、本発明は、ガラス布と樹脂との不燃性シートにおいて、例えば防煙垂壁として長期間使用した場合の塵埃の付着を低減させる不燃性シート及び該不燃性シートを備える防煙垂壁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決すべく、本発明者等が検討したところ、例えば特許文献1~3に開示されたような不燃性シートは、表面抵抗率が、1×10
15
Ω程度であり、これに起因して、空気中に存在する塵埃の付着を十分防止できないものであることが判明した。そこで、本発明者等が鋭意検討したところ、特定のヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×10
11
Ω以下とすることにより、上記塵埃の付着を低減できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
【0009】
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.ガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層とを含む、不燃性シートであって、前記不燃性シートの下記ヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×10
11
Ω以下である、不燃性シート。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL-2KPH)に入れて、以下(1)~(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。
項2.前記不燃性シートの使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備える、項1に記載の不燃性シート。
項3.前記不燃性シートの使用時に表面層となる層に界面活性剤を含み、前記不燃性シート中の前記界面活性剤の質量(g/m

)が0.5~1.5g/m

である、項1に記載の不燃性シート。
項4.全光線透過率が90%以上、ヘーズが20%以下、である、項1~3のいずれか1項に記載の不燃性シート。
項5.防煙垂壁用である、項1~4のいずれか1項に記載の不燃性シート。
項6.項1~5のいずれか1項に記載の不燃性シートを備える、防煙垂壁。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、特定のヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×10
11
Ω以下とすることにより、例えば防煙垂壁として長期間使用した場合の塵埃の付着を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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