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公開番号2025062500
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171625
出願日2023-10-02
発明の名称難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置、難分解性物質の除去システム、難分解性物質の除去方法及びカートリッジフィルタ装置の含水率低減方法
出願人水ing株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C02F 1/28 20230101AFI20250407BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】被処理水中の難分解性物質を、小型かつ簡易な装置でより省エネルギーで効率よく除去することが可能な難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置、難分解性物質の除去システム、難分解性物質の除去方法及びカートリッジフィルタ装置の含水率低減方法を提供する。
【解決手段】有孔の集水管1と、集水管1に巻回され、通気性を有し、難分解性物質を吸着するためのイオン交換基が付与されたグラフト鎖を有する吸着シート21を備えるフィルタ部2と、フィルタ部2を収容する収容容器3とを備え、収容容器3内に難分解性物質を含む被処理水を供給し、難分解性物質を吸着シート21に吸着させる難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有孔の集水管と、
前記集水管に巻回され、通気性を有し、難分解性物質を吸着するためのイオン交換基が付与されたグラフト鎖を有する吸着シートを備えるフィルタ部と、
前記フィルタ部を収容する収容容器と
を備え、
前記収容容器内に前記難分解性物質を含む被処理水を供給し、前記難分解性物質を前記吸着シートに吸着させることを特徴とする難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記吸着シートは、100~350cm
3
/cm
2
・sの通気度を備える請求項1に記載の難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置。
【請求項3】
前記難分解性物質は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、またはスルホ基を有する有機フッ素化合物を含み、前記イオン交換基が、一級アミン基、二級アミン基、三級アミン基、または四級アミン基から選ばれる1種類以上の官能基であることを含む、請求項1に記載の難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置。
【請求項4】
前記収容容器は1以上の開口部を備え、
前記開口部は、前記集水管から乾燥流体を供給して前記フィルタ部の水分を除去するときに、前記収容容器内の前記水分を前記収容容器の外部へ逃すように、前記外部に開放されるか、または、前記水分を前記外部へ排出させる配管に接続されることを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置。
【請求項5】
有孔の集水管と、前記集水管に巻回され、通気性を有し、難分解性物質を吸着するためのイオン交換基が付与されたグラフト鎖を有する吸着シートを備えるフィルタ部と、前記フィルタ部を収容する収容容器とを備えるフィルタユニットと、
前記フィルタユニットに接続され、被処理水を前記収容容器内へ供給して前記フィルタ部と接触させることにより、前記難分解性物質を前記吸着シートに吸着させ、吸着処理後の処理水を、前記集水管を介して前記収容容器外へ流出させる被処理水供給手段と、
前記フィルタユニットに接続され、前記集水管を介して前記フィルタ部に乾燥流体を供給して前記フィルタ部と接触させ、前記フィルタ部の水分を取り除く乾燥手段と
を備える難分解性物質の除去システム。
【請求項6】
前記フィルタユニットを複数備えることを含み、
前記複数のフィルタユニットは、
互いに直列に接続された複数の処理ユニットと、
前記複数の処理ユニットに接続可能な予備ユニットと
を備え、
前記除去システムが、
前記複数の処理ユニットの中の任意の処理ユニットのフィルタ部が交換されるときに、前記予備ユニットが、前記任意の処理ユニット以外の前記複数の処理ユニットのうちの最後段となる処理ユニットの後段に直列に接続されるように処理水の流路を切り替える切替手段を備えることを含む請求項5に記載の難分解性物質の除去システム。
【請求項7】
前記フィルタユニットは、前記収容容器内に複数の前記フィルタ部が直列に接続されていることを含む請求項5又は6に記載の難分解性物質の除去システム。
【請求項8】
前記フィルタユニットは、
前記集水管と、1又は複数の前記フィルタ部と、前記収容容器とを構成単位とするフィルタエレメントを複数備え、前記複数の前記フィルタエレメントは、前記複数の前記フィルタエレメントを収容するハウジング内に互いに並列に配置されていることを含む請求項5又は6に記載の難分解性物質の除去システム。
【請求項9】
有孔の集水管と、前記集水管に巻回され、通気性を有し、難分解性物質を吸着するためのイオン交換基が付与されたグラフト鎖を有する吸着シートを備えるフィルタ部と、前記フィルタ部を収容する収容容器とを備えるフィルタユニット内に、前記難分解性物質を含む被処理水を供給し、前記被処理水を前記フィルタ部と接触させることにより、前記難分解性物質を前記吸着シートに吸着させて除去する工程を有することを特徴とする難分解性物質の除去方法。
【請求項10】
前記集水管から乾燥流体を供給することにより前記フィルタ部の水分を除去する乾燥工程を更に有する請求項9に記載の難分解性物質の除去方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置、難分解性物質の除去システム、難分解性物質の除去方法及びカートリッジフィルタ装置の含水率低減方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(PОPs条約)で規制されているポリ塩化ビフェニル(PCB)やダイオキシン類、有機フッ素化合物(PFAS)等の難分解性物質は、難分解性、高蓄積性、長距離移動性、有害性(人の健康・生態系)を持つ物質であり、土壌環境や水環境への蓄積が問題となっている。特に、PFASは近年、特定地域の水道水や井戸水から基準値以上の濃度で検出されていることから、水環境からの分離・分解が強く望まれている。
【0003】
例えば、特表2010-519018号公報(特許文献1)では、水からフッ素性化学物質を除去するため官能基が結合した不溶性のマトリックスを含むイオン交換樹脂を用いて、ペルフルオロオクタンスルホネート(PFOS)及びペルフルオロオクタノエート(PFOA)等を除去することが記載されている。
【0004】
特開2022-069280号公報(特許文献2)には、プリーツフィルタの外面に活性炭やプルシアンブルー等の吸着剤を担持したろ過装置を利用して残留性有機汚染物質をろ過処理する方法が記載されている。また、特開2001-62313号公報(特許文献3)には、アニオン交換樹脂に結合したPFOA等を、水及び有機溶剤の混合物と接触させて溶出させる方法の例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2010-519018号公報
特開2022-069280号公報
特開2001-62313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
被処理水から吸着材等で分離したPFASは、オゾン、紫外線、過酸化水素、光触媒やそれらの組み合わせ(AOP等)では完全分解が難しいため、焼却が現実的な分解手段の一つとなっている。しかしながら、特許文献1~3に記載されるような、活性炭やイオン交換樹脂等の粒状又は塊状の吸着材を充填した吸着材は、表面積を高くして単位体積当たりの吸着量を多くしようとすると、粒子径を小さくする必要があるため、通水抵抗や通気抵抗が大きくなる。よって、使用済みの活性炭やイオン交換樹脂等の吸着材の乾燥及び脱水には時間を要し、脱水が不十分になる場合がある。
【0007】
イオン交換樹脂や活性炭等の吸着材を用いて被処理水から難分解性物質であるPFASを吸着分離した場合、使用済みの吸着材からPFASを分離し、吸着材を再生することも検討されてきている。しかしながら、この作業には通常は有機溶媒等が必要なため、浄水場や用水処理設備でのオンサイトの再生が困難である。よって、吸着材の再生は、再生工場等で行うこととなるが、水を多量に含んだ吸着材を取り外し、再生工場まで運搬する作業は、時間、コスト及びエネルギーがかかる。
【0008】
上記課題に鑑み、本発明は、被処理水中の難分解性物質を、小型かつ簡易な装置でより省エネルギーで効率よく除去することが可能な難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置、難分解性物質の除去システム、難分解性物質の除去方法及びカートリッジフィルタ装置の含水率低減方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、被処理水中の難分解性物質を、所定の構成を有するフィルタカートリッジ装置を用いて吸着除去することが有効であるとの知見を得た。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は一側面において、有孔の集水管と、集水管に巻回され、通気性を有し、難分解性物質を吸着するためのイオン交換基が付与されたグラフト鎖を有する吸着シートを備えるフィルタ部と、フィルタ部を収容する収容容器とを備え、収容容器内に難分解性物質を含む被処理水を供給し、難分解性物質を吸着シートに吸着させる難分解性物質吸着用カートリッジフィルタ装置である。
(【0011】以降は省略されています)

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