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公開番号2025065682
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175055
出願日2023-10-10
発明の名称電気自動車
出願人マツダ株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類B60K 1/04 20190101AFI20250415BHJP(車両一般)
要約【課題】電気自動車の助手席側に搭載されているバッテリを利用して車両の重量配分を調整可能にする。
【解決手段】運転席40と助手席30とが車幅方向に並ぶように設けられた電気自動車は、助手席30の車両前方に搭載された助手席側バッテリユニットBY2と、助手席側バッテリユニットBY2から電力の供給を受けて駆動輪を駆動するモータMと、助手席側バッテリユニットBY2を車両前後方向及び車幅方向の少なくとも一方に移動可能なバッテリ移動装置90を備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
運転席と助手席とが車幅方向に並ぶように設けられた電気自動車であって、
前記助手席の車両前方に搭載された助手席側バッテリと、
前記助手席側バッテリから電力の供給を受けて駆動輪を駆動するモータと、
前記助手席側バッテリを車両前後方向及び車幅方向の少なくとも一方に移動可能なバッテリ移動手段とを備えている、電気自動車。
続きを表示（約 820 文字）【請求項２】
請求項１に記載の電気自動車において、
フロアパネルの車幅方向中央部に設けられ、上方へ膨出するとともに車両前後方向に延びるトンネル部と、
前記トンネル部内に収容され、前記モータに電力を供給するセンタバッテリとをさらに備えている、電気自動車。
【請求項３】
請求項１に記載の電気自動車において、
前記バッテリ移動手段は、運転席に着座した乗員によって当該運転席に作用する荷重を検出する荷重検出センサと、前記荷重検出センサにより検出された荷重に基づいて前記助手席側バッテリの目標位置を算出する算出部と、前記算出部により算出された目標位置に前記助手席側バッテリが配置されるように前記助手席側バッテリを移動させる移動機構とを備えている、電気自動車。
【請求項４】
請求項１に記載の電気自動車において、
前記バッテリ移動手段は、運転席の車両前後方向の位置を検出する位置検出センサと、前記位置検出センサにより検出された運転席の車両前後方向の位置に基づいて前記助手席側バッテリの目標位置を算出する算出部と、前記算出部により算出された目標位置に前記助手席側バッテリが配置されるように前記助手席側バッテリを移動させる移動機構とを備えている、電気自動車。
【請求項５】
請求項１に記載の電気自動車において、
前記バッテリ移動手段は、フロアパネルに固定されて車両前後方向または車幅方向に延びる固定レールと、前記固定レールに係合した状態で当該固定レールにより案内される可動部材とを備え、
前記可動部材に前記助手席側バッテリが取り付けられている、電気自動車。
【請求項６】
請求項５に記載の電気自動車において、
前記助手席側バッテリの上端部は、前記助手席のクッション部の前端部の上面よりも下方に位置付けられている、電気自動車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、駆動輪を駆動するモータ及び当該モータに電力を供給するバッテリを備えた電気自動車に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
駆動輪を駆動するモータを備えた電気自動車では、モータに電力を供給するバッテリの搭載量によって航続距離が大きく左右される。例えば特許文献１に開示されている電気自動車の場合、バッテリがフロアパネルに形成されたトンネル部内に搭載されるとともに、リヤシートの下方にも搭載されており、これによりバッテリの搭載量を多くしている。フロアパネルのトンネル部内に搭載されたバッテリは、当該トンネル部が前後方向に長いので、前後方向に細長い形状となっており、バッテリ前端部の上下方向の寸法がバッテリ中間部（前後方向中間部）の上下方向の寸法に比べて長くなっている。一方、リヤシートの下方に搭載されたバッテリは、当該リヤシートが左右方向に長いので、左右方向に長い形状とされて大容量化が図られている。
【０００３】
また、特許文献２のフロアパネルの助手席側には隆起部が形成されており、その隆起部内にバッテリを配置することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１１－１９５０５６６号公報
特開２００８－１５５８２８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、自動車の運動性能を考えた時、ヨー慣性モーメントの低減が重要であり、如何にしてヨー慣性モーメントを低減するかが課題になる。よって、自動車の設計時には重量物の配置に工夫を凝らしてヨー慣性モーメントの低減を図っている。
【０００６】
ここで、一般の自動車は複数人が乗車可能であるが、走行時に運転者以外の乗員が乗っている場合と乗っていない場合とがある。例えば助手席に乗員が乗車している場合と乗車していない場合とでは、車両の助手席側において１人分の重量差が生じる。自動車において１人分の左右重量差は大きな差であるため、助手席の乗員の有無によってヨー慣性モーメントに変化が生じ、その結果、自動車の運動性能に影響が出るおそれがある。
【０００７】
また、運転席に着座する運転者の体重の差や前後方向の着座位置等によってもヨー慣性モーメントに変化が生じ、その結果、自動車の運動性能に影響が出るおそれがある。
【０００８】
さらに、自動車の走行時、特にスポーツ走行時には、ハンドリング特性に影響を与える前後重量配分や左右重量配分の設定が重要になってくる場合がある。そして、運転者が好みのハンドリング特性を実現するためや、走行路の属性等によっては、車両の前後重量配分や左右重量配分を変更したくなることがあるが、そのためだけに重量物を積載すると車両重量が無駄に増加してしまい、かえって運動性能を低下させてしまうおそれがある。
【０００９】
本開示は、かかる点に鑑みたものであり、その目的とするところは、電気自動車の助手席側に搭載されているバッテリを利用して車両の重量配分を調整可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するために、本開示の第１の側面では、運転席と助手席とが車幅方向に並ぶように設けられた電気自動車を前提とすることができる。電気自動車は、前記助手席の車両前方に搭載された助手席側バッテリと、前記助手席側バッテリから電力の供給を受けて駆動輪を駆動するモータと、前記助手席側バッテリを車両前後方向及び車幅方向の少なくとも一方に移動可能なバッテリ移動手段とを備えている。
（【００１１】以降は省略されています）

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