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公開番号2025066524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176194
出願日2023-10-11
発明の名称モータ制御方法及びモータ制御装置
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H02P 21/05 20060101AFI20250416BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電動車両の停止中に暖気制御を実行する場合に、モータにおける過熱状態の発生を低減させ、かつ、駆動力伝達系の捩じり振動の発生を抑制する。
【解決手段】モータコントローラ107は、電動車両10が停車中であり、かつ、モータ101又はモータ101に電力を供給する電力系において過熱状態が発生した場合には、周辺機器昇温のための電流指令値の電流位相を変化させる第2電流補正値を算出する第1電流指令値演算部301と、その第2電流補正値に基づいて第1トルク指令値を算出する第1トルク指令値演算部302と、その第1トルク指令値に対して電動車両10の駆動力伝達系の捩じり振動を抑制する演算処理を行った第2トルク指令値を算出する第2トルク指令値演算部303と、その第2トルク指令値に基づいてモータ101に流れる電流値を制御する第2電流指令値演算部304とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電動車両に関する車両情報に基づいて前記電動車両のモータに対する電流指令値を算出し、前記電動車両の周辺機器の温度に基づいて周辺機器昇温のための第1電流補正値を算出し、前記第1電流補正値を用いて前記電流指令値を補正し、当該補正された電流指令値に基づいて前記モータに供給する電流を制御するモータ制御方法であって、
前記電動車両が停車中であるか否かと、前記モータ又は前記モータに電力を供給する電力系において過熱状態が発生したか否かとを判定する判定処理と、
前記電動車両が停車中であり、かつ、前記過熱状態が発生した場合には、前記補正された電流指令値の電流位相を変化させる第2電流補正値を算出する第2補正値算出処理と、
前記第2電流補正値に基づいて第1トルク指令値を算出する第1トルク算出処理と、
前記第1トルク指令値に対して前記電動車両の駆動力伝達系の捩じり振動を抑制する演算処理を行った第2トルク指令値を算出する第2トルク算出処理と、
前記第2トルク指令値に基づいて前記モータに流れる電流値を制御する制御処理と、を含む、
モータ制御方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のモータ制御方法であって、
前記第1トルク算出処理は、前記第2電流補正値のd軸成分である第2のd軸電流指令値に基づいて前記モータに関する磁束推定値を算出する磁束推定処理と、前記第2電流補正値のq軸成分である第2のq軸電流指令値と前記モータの磁石磁束とに基づいて前記第1トルク指令値を算出する第1トルク指令値算出処理と、を含み、
前記制御処理は、前記磁束推定値と前記第2トルク指令値とに基づいて第3のq軸電流指令値を算出する第3のq軸電流指令値算出処理を含み、前記第2のd軸電流指令値と前記第3のq軸電流指令値とに基づいて前記モータを制御する、
モータ制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載のモータ制御方法であって、
前記第3のq軸電流指令値算出処理では、前記第2トルク指令値を前記磁束推定値で除算することにより前記第3のq軸電流指令値を算出する、
モータ制御方法。
【請求項4】
請求項2に記載のモータ制御方法であって、
前記磁束推定処理では、前記磁石磁束と前記第2のd軸電流指令値とに基づいて算出したリラクタンストルクの等価磁束推定値を合計して前記磁束推定値を算出する、
モータ制御方法。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに記載のモータ制御方法であって、
前記第1トルク算出処理では、前記第2電流補正値を予め用意したマップに入力することで、前記第1トルク指令値を算出する、
モータ制御方法。
【請求項6】
請求項2に記載のモータ制御方法であって、
前記第3のq軸電流指令値算出処理では、前記磁束推定値と前記第2トルク指令値とを予め用意したマップに入力することで、前記第3のq軸電流指令値を算出する、
モータ制御方法。
【請求項7】
電動車両に関する車両情報に基づいて前記電動車両のモータに対する電流指令値を算出し、前記電動車両の周辺機器の温度に基づいて周辺機器昇温のための第1電流補正値を算出し、前記第1電流補正値を用いて前記電流指令値を補正し、当該補正された電流指令値に基づいて前記モータに供給する電流を制御するモータ制御装置であって、
前記電動車両が停車中であるか否かと、前記モータ又は前記モータに電力を供給する電力系において過熱状態が発生したか否かとを判定する判定部と、
前記電動車両が停車中であり、かつ、前記過熱状態が発生した場合には、前記補正された電流指令値の電流位相を変化させる第2電流補正値を算出する第2補正値算出部と、
前記第2電流補正値に基づいて第1トルク指令値を算出する第1トルク算出部と、
前記第1トルク指令値に対して前記電動車両の駆動力伝達系の捩じり振動を抑制する演算処理を行った第2トルク指令値を算出する第2トルク算出部と、
前記第2トルク指令値に基づいて前記モータに流れる電流値を制御する制御部と、を備える、
モータ制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御方法及びモータ制御装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動車両に搭載されたバッテリの暖機の要否を判断し、暖気が必要と判断された場合には、モータ駆動をベクトル制御にて行い、モータに流す電流値を増加させることでバッテリを昇温させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-165526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、電動車両の停止中(モータの回転の停止中)においてバッテリ温度に応じてd軸電流を増大させると、モータの特定の相のステータコイルに大きな電流が流れ続けてしまうことがある。その結果、特定の相のステータコイルの温度のみが上昇して過熱状態となるおそれがある。そこで、特定の相への熱集中を回避するために目標熱量(暖機目標電流の大きさ)を維持しつつ電流位相を変化させる手法を採用することも考えられる。しかしながら、この場合、意図しないモータトルクの変動が発生して駆動力伝達系の捩じり共振の影響で振動を誘発するおそれがある。
【0005】
本発明は、電動車両の停止中に暖気制御を実行する場合に、モータにおける過熱状態の発生を低減させ、かつ、駆動力伝達系の捩じり振動の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電動車両に関する車両情報に基づいて電動車両のモータに対する電流指令値を算出し、電動車両の周辺機器の温度に基づいて周辺機器昇温のための第1電流補正値を算出し、第1電流補正値を用いて電流指令値を補正し、当該補正された電流指令値に基づいてモータに供給する電流を制御するモータ制御方法である。このモータ制御方法は、電動車両が停車中であるか否かと、モータ又はモータに電力を供給する電力系において過熱状態が発生したか否かとを判定する判定処理と、電動車両が停車中であり、かつ、過熱状態が発生した場合には、補正された電流指令値の電流位相を変化させる第2電流補正値を算出する第2補正値算出処理と、第2電流補正値に基づいて第1トルク指令値を算出する第1トルク算出処理と、第1トルク指令値に対して電動車両の駆動力伝達系の捩じり振動を抑制する演算処理を行った第2トルク指令値を算出する第2トルク算出処理と、第2トルク指令値に基づいてモータに流れる電流値を制御する制御処理とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電動車両の停止中に暖気制御を実行する場合に、モータにおける過熱状態の発生を低減させ、かつ、駆動力伝達系の捩じり振動の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、電動車両のシステム構成の一例を示す概略構成図である。
図2は、アクセル開度-トルクテーブルの一例を示す図である。
図3は、電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4は、第1電流指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5は、電流位相許可信号の出力処理の一例を示すフローチャートである。
図6は、電流位相変更要求の出力処理の一例を示すフローチャートである。
図7は、第1トルク指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8は、電動車両の運動方程式で用いるパラメータを示す説明図である。
図9は、電動車両に関する各値の遷移を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[電動車両のシステム構成例]
図1は、電動車両10のシステム構成の一例を示す概略構成図である。
(【0011】以降は省略されています)

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