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公開番号2025069972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023179938
出願日2023-10-19
発明の名称リチウム化合物の回収方法
出願人artience株式会社,トーヨーカラー株式会社
代理人
主分類C22B 26/12 20060101AFI20250424BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】本発明の目的は、簡便かつ効率的にリチウム化合物を回収する方法の提供を目的とする。
【解決手段】正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いでろ過を行い、得られたろ液にカチオン系凝集剤を加えて、さらにろ過を行うリチウム化合物の回収方法。なお、前記カチオン系凝集剤は、ポリ塩化アルミニウムおよびポリマー凝集剤からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いでろ過を行い、得られたろ液にカチオン系凝集剤を加えて、さらにろ過を行うリチウム化合物の回収方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記カチオン系凝集剤がポリ塩化アルミニウムおよびポリマー凝集剤からなる群から選択される1種以上である、請求項1記載のリチウム化合物の回収方法。
【請求項3】
前記粉砕した粒子が、目開き0.5mmメッシュを通過する粒子である、請求項1記載のリチウム化合物の回収方法。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の回収方法で得たリチウム化合物と炭酸ナトリウムとを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
【請求項5】
請求項1~3いずれか1項に記載の回収方法で得たリチウム化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池の使用済み正極反応容器からリチウム化合物を回収する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池は、正極材の製造を反応容器(反応ルツボともいう)で行っている。正極材の原料の水酸化リチウム(LiOH・H

O)は、リチウム二次電池の高容量性能向上のために前駆体と混合および焼成時に過剰に使用されており、これにより正極材製造後、水洗過程を経て過剰のリチウム成分を除去しなければならない。
さらに、高温で進行する正極材製造過程で過剰に使用した水酸化リチウムの腐食反応により、正極材製造時に使用される反応容器が腐食されるため約30日周期で交換が必要になる。
従来、使用済反応容器は、廃棄されていたが反応容器には水酸化リチウムが高濃度に含侵しているため、リチウム化合物を回収し、正極材に再利用できると資源を有効活用できる。
【0003】
そこで、特許文献1には使用済み反応容器からのニッケル、コバルト、マンガンおよびリチウム化合物の回収方法が開示されている。
【0004】
韓国公開番号第102408888号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の回収方法は、腐食性が高い硫酸を使用するため特別な装置が必要であった。また、使用済み反応容器を塩酸などの酸でリチウム化合物を抽出すると、リチウム以外の金属の回収量が増加(特にアルミニウムの回収量が増加)するため、後の精製工程でリチウム化合物の収率が低下する問題があった。
membrane capacitive deionization(MCDI)のような収着媒体と電場の組み合わせを使用する電気収着法によりリチウムを選択的に回収する方法はあるが、電極に引き寄せられるリチウムイオンしか処理できないため、リチウムの回収量が少ない問題があった。
【0006】
本発明の目的は、簡便かつ効率的にリチウム化合物を回収する方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
<1>本発明のリチウム化合物の回収方法は、正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いでろ過を行い、得られたろ液にカチオン系凝集剤を加えて、さらにろ過を行い、リチウム化合物を回収する方法である。
<2>前記カチオン系凝集剤がポリ塩化アルミニウムおよびポリマー凝集剤からからなる群から選択される1種以上である、<1>のリチウム化合物の回収方法。
<3>前記粉砕した粒子が、目開き0.5mmメッシュを通過する粒子である、<1>または<2>のリチウム化合物の回収方法。
<4><1>~<3>いずれかの回収方法で得たリチウム化合物と炭酸ナトリウムとを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
<5><1>~<3>いずれかの回収方法で得たリチウム化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
【発明の効果】
【0008】
上記の本発明により簡便かつ効率的にリチウム化合物を回収する方法を提供できる。また本発明によりリチウム化合物から炭酸リチウムを回収する方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のリチウム化合物の回収方法は、正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いでろ過を行い、得られたろ液にカチオン系凝集剤を加えて、再度、ろ過を行い、リチウム化合物を回収する方法である。
【0010】
本発明のリチウム化合物の回収方法は、特別な装置を使用せずに正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いでろ過を行い、ろ液を得る。得られたろ液には、リチウム化合物の他に正極反応容器由来のケイ素化合物やアルミニウム化合物が含まれる。得られたろ液にカチオン系凝集剤を加えて攪拌混合すると、ろ液中のマイナス電荷を有する微細な粒子とプラス電荷を有するカチオン系凝集剤が中和反応し、凝集物が生成する。次いでろ過を行い、前記凝集粒子を分離して、リチウム化合物を含む水溶液が得られる。ケイ素化合物やアルミニウム化合物の粒子は、マイナス電荷を有する場合が多くカチオン系凝集剤との中和反応で凝集物を生成するため、ろ過で除去できる。前記ろ過によりリチウム以外の金属化合物の大部分を除去できるため効率的にリチウム化合物を回収できる。
(【0011】以降は省略されています)

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