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公開番号2024158600
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073935
出願日2023-04-28
発明の名称ボルト
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20241031BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】高い強度と、優れた耐水素脆性とを有する、ボルトを提供する。
【解決手段】本開示によるボルトは、質量%で、C:0.30~0.50%、Si:0.01~0.30%、Mn:0.10~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.01~0.30%、Mo:2.50超~3.50%、V:0.01~0.50%、Al:0.005~0.100%、及び、N:0.0010~0.0300%、及び、残部はFe及び不純物からなり、引張強さTSが1600MPa以上であり、ボルト中のMC型炭化物の個数密度NDが2.0×1021個/m3以上であり、MC型炭化物中の原子%でのC含有量を[C]と定義し、原子%でのMo含有量を[Mo]と定義し、原子%でのV含有量を[V]と定義したとき、式(1)で定義されるC比率Rcが0.25~0.42である。
Rc=[C]/([C]+[Mo]+[V]) (1)
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C:0.30~0.50%、
Si:0.01~0.30%、
Mn:0.10~1.50%、
P:0.030%以下、
S:0.030%以下、
Cr:0.01~0.30%、
Mo:2.50超~3.50%、
V:0.01~0.50%、
Al:0.005~0.100%、及び、
N:0.0010~0.0300%、を含有し、
残部はFe及び不純物からなり、
引張強さTSが1600MPa以上であり、
MC型炭化物の個数密度NDが2.0×10
21
個/m

以上であり、
前記MC型炭化物中の原子%でのC含有量を[C]と定義し、原子%でのMo含有量を[Mo]と定義し、原子%でのV含有量を[V]と定義したとき、式(1)で定義されるC比率Rcが0.25~0.42である、
ボルト。
Rc=[C]/([C]+[Mo]+[V]) (1)
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
質量%で、
C:0.30~0.50%、
Si:0.01~0.30%、
Mn:0.10~1.50%、
P:0.030%以下、
S:0.030%以下、
Cr:0.01~0.30%、
Mo:2.50超~3.50%、
V:0.01~0.50%、
Al:0.005~0.100%、及び、
N:0.0010~0.0300%、を含有し、
さらに、第1群~第3群からなる群から選択される1種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなり、
引張強さTSが1600MPa以上であり、
MC型炭化物の個数密度NDが2.0×10
21
個/m

以上であり、
前記MC型炭化物中の原子%でのC含有量を[C]と定義し、原子%でのMo含有量を[Mo]と定義し、原子%でのV含有量を[V]と定義したとき、式(1)で定義されるC比率Rcが0.25~0.42である、
ボルト。
Rc=[C]/([C]+[Mo]+[V]) (1)
[第1群]
Cu:0.40%以下、
Ni:0.40%以下、
B:0.0100%以下、
Zr:0.300%以下、
Hf:0.100%以下、
Ta:0.100%以下、及び、
W:0.20%以下、からなる群から選択される1種以上
[第2群]
Ti:0.100%以下、及び、
Nb:0.100%以下、からなる群から選択される1種以上
[第3群]
Ca:0.0050%以下、
Bi:0.020%以下、及び、
Te:0.010%以下、からなる群から選択される1種以上
【請求項3】
請求項2に記載のボルトであって、
前記第1群を含有する、
ボルト。
【請求項4】
請求項2に記載のボルトであって、
前記第2群を含有する、
ボルト。
【請求項5】
請求項2に記載のボルトであって、
前記第3群を含有する、
ボルト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ボルトに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ボルトは、産業機械、自動車、橋梁に代表される建築物等に利用される。近年、産業機械及び自動車の高性能化、及び、建築物等の大型化に伴い、ボルトの高強度化が求められている。具体的には、1600MPa以上の引張強さを有するボルトが求められている。
【0003】
このような高強度を有するボルトでは、水素脆化感受性が高まる。そのため、高強度を有するボルトでは、優れた耐水素脆性が求められる。
【0004】
特開2019-218584号公報(特許文献1)、国際公開第2017/094487号(特許文献2)、及び、特開2013-163865号公報(特許文献3)は、高強度と優れた耐水素脆性とを有するボルトを提案する。
【0005】
特許文献1に開示されるボルトは、質量%で、C:0.22~0.40%、Si:0.10~1.50%、Mn:0.20~0.40%未満、Cr:0.70~1.60%未満、Al:0.005~0.060%、Ti:0.010~0.050%、B:0.0003~0.0040%、N:0.0015~0.0080%、Cu:0.50%以下、Ni:0.30%以下、Mo:0.05%以下、V:0.050%以下、Nb:0.050%以下を含有し、さらに、Sb:0.001~0.100%、Sn:0.001~0.100%、及び、Bi:0.001~0.100%からなる群から選択される1種以上を含有し、さらに、O:0.0020%以下、P:0.020%以下、S:0.020%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる。このボルトはさらに、式(1)(0.50≦C+(1/10)×Si+(1/5)×Mn+(5/22)×Cr≦0.85)及び、式(2)(0.003≦Sb+Sn+Bi≦0.100)を満たす。
このボルトでは、化学組成中のSb、Sn及びBiの含有量が式(2)を満たすことにより、高強度であっても、優れた耐水素脆性が得られる、と特許文献1には記載されている。
【0006】
特許文献2に開示されるボルトは、質量%で、C:0.22~0.40%、Si:0.10~1.50%、Mn:0.20~0.40%未満、P:0.020%以下、S:0.020%以下、Cr:0.70~1.45%、Al:0.005~0.060%、Ti:0.010~0.045%、B:0.0003~0.0040%、N:0.0015~0.0080%、O:0.0020%以下、Cu:0~0.50%、Ni:0~0.30%、Mo:0~0.04%、V:0~0.05%、及び、Nb:0~0.050%を含有し、残部はFe及び不純物からなる。このボルトはさらに、式(1)(0.50≦C+Si/10+Mn/5+5Cr/22≦0.85)及び、式(2)(Si/Mn>1.0)を満たす。
このボルトでは、化学組成中のSi及びMn含有量が式(2)を満たすことにより、優れた耐水素脆性が得られる、と特許文献2には記載されている。
【0007】
特許文献3に開示されるボルトは、質量%で、C:0.30~0.50%、Si:1.0~2.5%、Mn:0.1~1.5%、P:0.015%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Cr:0.15~2.4%、Al:0.10%以下(0%を含まない)、及び、N:0.015%以下(0%を含まない)を含有し、さらに、Cu:0.10~0.50%、及び、Ni:0.1~1.0%を、[Ni]/[Cu]≧0.5を満たすように含有し、さらに、Ti:0.05~0.20%、及び、V:0.20%以下(0%を含む)を、[Ti]+[V]:0.085~0.30%を満たすように含有し、残部がFe及び不純物からなる。このボルトではさらに、ボルト軸部のオーステナイト結晶粒度番号が9.0以上であり、ボルト軸部のオーステナイト結晶粒界に析出した炭化物の割合を示すG値(%)が、式(1)(G値=(L/L0)×100≦60)を満たす。なお、式(1)中のLはオーステナイト結晶粒界に析出した厚さ50nm以上の炭化物の合計長さであり、L0はオーステナイト結晶粒界の長さである。
このボルトでは、粒界に析出する炭化物を抑制することにより、優れた耐水素脆性が得られる、と特許文献3には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-218584号公報
国際公開第2017/094487号
特開2013-163865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1~特許文献3に開示されるボルトは、高強度及び優れた耐水素脆性が得られる。しかしながら、特許文献1~特許文献3と異なる手段により、高強度及び優れた耐水素脆性が得られてもよい。
【0010】
本開示の目的は、高い強度を有し、優れた耐水素脆性が得られるボルトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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