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公開番号2025071698
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023182095
出願日2023-10-23
発明の名称鞍乗型車両
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人タス・マイスター
主分類F16H 61/02 20060101AFI20250428BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ボトムニュートラル方式の変速装置を有する鞍乗型車両におけるクラッチの摩耗を抑制する。
【解決手段】 鞍乗型車両は、ボトムニュートラルタイプ変速装置と、動力源と、クラッチと、変速操作子と、アップ方向インジケータ、及び、ダウン方向インジケータの双方を備えた、シフト操作の推奨方向を表示するシフト方向インジケータと、制御装置 と、を備える。制御装置は、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルである場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の推奨を表示させ、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で 前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が前記第1速である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
第1速であるローギアから最上位段であるトップギアまでの複数のインギア段及びニュートラルを含む複数の変速段を有し、前記変速段は、1回のシフトアップ動作ごとに1速増加するように切換わり、1回のシフトダウン動作ごとに1速減少するように切換わり、前記シフトダウン動作によって前記第1速が前記ニュートラルになるボトムニュートラルタイプ変速装置と、
前記鞍乗型車両を駆動する動力を出力する動力源と、
前記動力源から出力され前記ボトムニュートラルタイプ変速装置へ供給される動力の伝達経路を接続または切断するクラッチと、
前記ボトムニュートラルタイプ変速装置における前記シフトアップ動作に対応付けられたシフトアップ操作、及び前記シフトダウン動作に対応付けられたシフトダウン操作を受ける変速操作子と、
前記変速操作子への前記シフトアップ操作に対する推奨又は非推奨を表示するアップ方向インジケータ、及び、前記変速操作子への前記シフトダウン操作に対する推奨又は非推奨を表示するダウン方向インジケータの双方を備えた、シフト操作の推奨方向を表示するシフト方向インジケータと、
前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルである場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の推奨を表示させ、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が前記第1速である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させる制御装置と、
を備える。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1記載の鞍乗型車両であって、
前記ボトムニュートラルタイプ変速装置は、前記変速段を電動で切換えるシフトアクチュエータを備え、
前記制御装置は、前記変速操作子への前記シフトアップ操作又は前記シフトダウン操作に応じて、前記シフトアクチュエータを動作させる。
【請求項3】
請求項2記載の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記変速操作子が前記シフトアップ操作を受けることによって前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルから前記第1速に切換わった場合、前記アップ方向インジケータに前回の操作と同じ向きの操作である前記シフトアップ操作の非推奨を表示させ、且つ、前記変速操作子に対する前記シフトアップ操作に応じた、前記シフトアクチュエータの動作を禁止する。
【請求項4】
請求項1から3いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルである場合、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の非推奨を表示させ、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記変速操作子が前記シフトアップ操作を受けることによって前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルから前記第1速に切換わった場合、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の推奨を表示させる。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が前記第1速であるとき、
前記鞍乗型車両の走行が停止した状態の場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させ、且つ、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の推奨を表示させ、
前記クラッチが接続状態と切断状態との間の半クラッチ状態である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させ、且つ、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の非推奨を表示させ、
前記クラッチが前記接続状態である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の推奨を表示させ、且つ、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の非推奨を表示させる。
【請求項6】
請求項1から5いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記鞍乗型車両が走行中、且つ前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が前記第1速であるとき、
前記鞍乗型車両の走行速度が基準速度を超える場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の推奨を表示させ、前記鞍乗型車両の走行速度が、前記基準速度を下回る場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させ、前記動力源の出力の回転速度に関わらず、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の非推奨を表示させ、前記基準速度は、前記ボトムニュートラルタイプ変速装置が第2速の場合に前記動力源の出力の回転速度がアイドリング回転速度となる前記鞍乗型車両の走行速度である。
【請求項7】
請求項2から6いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記クラッチが前記半クラッチ状態である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させ、且つ、前記ダウン方向インジケータに前記シフトダウン操作の非推奨を表示させ、
前記制御装置は、前記変速操作子に対する前記シフトアップ操作に応じた、前記シフトアクチュエータの動作を禁止し、前記変速操作子に対する前記シフトダウン操作に応じた、前記シフトアクチュエータの動作を許容する。
【請求項8】
請求項1から7いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記クラッチは、前記伝達経路の接続または切断を電動で行なうクラッチアクチュエータを備える。
【請求項9】
請求項1から8いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
前記クラッチは、前記動力源の出力の回転速度に応じて前記伝達経路の接続又は切断を行う遠心クラッチである。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、変速装置を備えた鞍乗型車両が示されている。特許文献1の変速装置では、1回のシフトアップ動作ごとに変速段が1段増加するように切換わる。また、1回のシフトダウン動作ごとに変速段が1段減少するように切換わる。特許文献1の、変速装置は、ボトムニュートラル方式である。ボトムニュートラル方式の変速装置の状態は、シフトダウン動作で第1速からニュートラルに切換わる。即ち、ボトムニュートラル方式の変速装置におけるニュートラルは、第1速と第2速の間ではなく、第1速よりも下の最下段に設けられている。ボトムニュートラル方式の変速装置では、例えば、第1速がニュートラルに切換えられるシフト動作の際に、ニュートラルを超えて第2速に切換えられる事態の抑制が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-117798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ボトムニュートラル方式の変速装置を有する鞍乗型車両におけるクラッチの摩耗を抑制することである。
【0005】
例えば、鞍乗型車両の発進前にボトムニュートラル方式の変速装置の状態がニュートラル状態の場合、シフトアップ操作に基づきシフトアップ動作が実施されるとギア段が第1速に切り換わる。これは、ボトムニュートラル方式の変速装置における第1速が、ニュートラルよりも上に位置しているからである。
ところが、例えば、ライダが再度シフトアップ操作をすると、ギア段が第2速に切り換わる場合がある。これは、ボトムニュートラル方式の変速装置における第2速が、第1速の上、即ち、ニュートラルに対する第1速と同じ向きに位置しているからである。
【0006】
鞍乗型車両が第2速で発進する場合、例えばエンジンストールを抑制するようにクラッチにおけるいわゆる半クラッチの状態をより長く維持することが行われる。この結果、クラッチの摩耗が早く進行しやすい場合がある。
【0007】
本願発明者らは、検討の結果、ボトムニュートラル方式の変速装置に特有なクラッチの摩耗を抑制するための新規の手段を見いだした。
本願発明者らは、発進前にボトムニュートラル方式の変速装置のギア段が第2速に切り換わることでクラッチの摩耗が進行しやすい状況は、ボトムニュートラル方式の変速装置の動作の精度等に起因することではなく、変速段の状態に関するライダの記憶に起因することであることを見いだした。つまり、ボトムニュートラル方式の変速装置についてライダが発進前にシフトアップ操作したことを忘れ、発進前に再度シフトアップ操作を行うとギア段が第2速に切り換わる場合がある。
【0008】
検討の結果、本願発明者らは、車両が停止した状態で、ボトムニュートラルタイプ変速装置がニュートラルの場合に、シフトアップ操作の推奨を表示し、且つ、車両が停止した状態でシフトアップ操作によって第1速に切換わった場合、シフトアップ操作の非推奨を表示させることを思いついた。
これによって、鞍乗型車両の発進前にボトムニュートラル方式の変速装置の状態がニュートラル状態から第1速に切換わった場合、発進前に、ライダに無用な再度のシフトアップ操作を行わせる事態が抑制される。従って、第2速の状態でクラッチにおける半クラッチの状態を長く維持する事態も抑制される。従って、クラッチの摩耗が抑制される。
本発明は、以上の知見に基づいて完成したものである。
【0009】
以上の目的を達成するために、本発明の一つの観点によれば、鞍乗型車両は、次の構成を備える。
【0010】
(1) 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
第1速であるローギアから最上位段であるトップギアまでの複数のインギア段及びニュートラルを含む複数の変速段を有し、前記変速段は、1回のシフトアップ動作ごとに1速増加するように切換わり、1回のシフトダウン動作ごとに1速減少するように切換わり、前記シフトダウン動作によって前記第1速が前記ニュートラルになるボトムニュートラルタイプ変速装置と、
前記鞍乗型車両を駆動する動力を出力する動力源と、
前記動力源から出力され前記ボトムニュートラルタイプ変速装置へ供給される動力の伝達経路を接続または切断するクラッチと、
前記ボトムニュートラルタイプ変速装置における前記シフトアップ動作に対応付けられたシフトアップ操作、及び前記シフトダウン動作に対応付けられたシフトダウン操作を受ける変速操作子と、
前記変速操作子への前記シフトアップ操作に対する推奨又は非推奨を表示するアップ方向インジケータ、及び、前記変速操作子への前記シフトダウン操作に対する推奨又は非推奨を表示するダウン方向インジケータの双方を備えた、シフト操作の推奨方向を表示するシフト方向インジケータと、
前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が最下段である前記ニュートラルである場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の推奨を表示させ、前記鞍乗型車両の走行が停止した状態で前記ボトムニュートラルタイプ変速装置の変速段が前記第1速である場合、前記アップ方向インジケータに前記シフトアップ操作の非推奨を表示させる制御装置と、
を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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