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公開番号2025071878
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182284
出願日2023-10-24
発明の名称プログラム及び工作機械システム
出願人ユアサネオテック株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23Q 11/10 20060101AFI20250430BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】制御基板を有する工作機械で実行されるプログラムであって、クーラント装置の消費電力を削減させるプログラムを提供する。
【解決手段】制御基板101を有する工作機械100で実行されるプログラムであって、工作機械100には、制御基板101からの制御信号に応じて動作するクーラント装置200が接続され、プログラムは、制御基板101に、クーラント装置200のカスタマイズ設定として、工作機械100の工具を識別するツール番号毎に、SPC用ポンプがそのツール番号の工具にセンタースルークーラントを供給する際のSPC用ポンプを動作させるための周波数情報を受け付けさせる第1処理と、工作機械100が加工プログラムに定められているツール番号の工具を用いる際に、そのツール番号に対応して受け付けた周波数情報でSPC用ポンプを動作させる命令が含まれる制御信号を生成させる第2処理と、を実行させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
CPU及びメモリを備えた制御基板を有する工作機械で実行されるプログラムであって、
前記工作機械には、クーラント装置が接続されており、
前記制御基板は、前記工作機械が行う加工プログラムに対応させて、予め定めらている前記クーラント装置のデフォルト・制御設定に応じて制御信号を生成する第1制御部と、前記クーラント装置に該生成した制御信号を送信する通信処理部とを有し、
前記クーラント装置は、前記制御基板から送られてくる前記制御信号を受信して該クーラント装置の動作を制御する第2制御部と、前記工作機械に対して、センタースルークーラントを供給するためのSPC用ポンプと、前記第2制御部に制御されて前記SPC用ポンプの動作を制御するインバータ制御基板とを備え、
前記プログラムは、前記制御基板に、
前記クーラント装置の動作制御のカスタマイズ設定として、前記工作機械で用いられる工具を識別するツール番号毎に、前記SPC用ポンプがそのツール番号の工具に前記センタースルークーラントを供給する際の前記SPC用ポンプを動作させるための周波数情報を対応付けて受け付けさせる第1処理と、
前記カスタマイズ設定で前記ツール番号毎に周波数情報を受け付けた場合、前記工作機械が前記加工プログラムに定められている前記ツール番号の工具を用いる際に、そのツール番号に対応付けて受け付けた周波数情報で前記SPC用ポンプを動作させる命令が含まれる制御信号を生成させる第2処理と、を実行させるようになっていることを特徴とするプログラム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御基板の第1制御部は、前記クーラント装置に前記センタースルークーラントの供給を停止させる場合、該センタースルークーラントの供給停止命令が含まれる制御信号を生成するようになっており、
前記供給停止命令が含まれる制御信号には、前記SPC用ポンプを低出力で動作させるための、予め定められた供給停止用・周波数情報が含まれており、
前記プログラムは、前記制御基板に、
前記クーラント装置に前記センタースルークーラントの供給を停止させる場合の前記SPC用ポンプの制御情報として、前記供給停止用・周波数情報よりも低い周波数情報を受け付けさせる第3処理と、
前記供給停止用・周波数情報よりも低い周波数情報を受け付けた場合、前記センタースルークーラントの供給停止命令が含まれる制御信号として、前記受け付けた供給停止用・周波数情報よりも低い周波数情報が含まれる前記制御信号を生成する第4処理と、を実行させるようになっていることを特徴とするプログラム。
【請求項3】
クーラント装置と、該クーラント装置に接続され、且つ該クーラント装置の動作を制御する工作機械とを備えた工作機械システムであって、
前記工作機械は、自身が行う加工プログラムに対応させて、予め定められている前記クーラント装置のデフォルト・制御設定に応じて制御信号を生成する第1制御部と、前記クーラント装置に前記生成した制御信号を送信する通信処理部と、前記クーラント装置の動作制御のカスタマイズ設定を受け付け、該受け付けたカスタマイズ設定に応じて前記第1制御部に前記制御信号を生成させるクーラント電力抑制部とを有し、
前記クーラント装置は、前記工作機械から送られてくる前記制御信号を受信して該クーラント装置全体の動作を制御する第2制御部と、前記工作機械にセンタースルークーラントを供給するためのSPC用ポンプと、前記第2制御部に制御されて前記SPC用ポンプの動作を制御するインバータ制御基板とを備え、
前記クーラント電力抑制部は、
前記カスタマイズ設定として、前記工作機械で用いられる工具を識別するツール番号毎に、前記SPC用ポンプがそのツール番号の工具に前記センタースルークーラントを供給する際の前記SPC用ポンプを動作させるための周波数情報を対応付けて受け付け可能に構成され、
前記カスタマイズ設定で前記ツール番号毎に周波数情報を対応付けて受け付けた場合、前記制第1制御部に、前記工作機械が前記加工プログラムに定められている前記ツール番号の工具を用いる際に、そのツール番号に対応付けて受け付けた周波数情報で前記SPC用ポンプを動作させる命令が含まれる制御信号を生成させるようになっていることを特徴とする工作機械システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び工作機械システムであって、例えば、クーラント装置の動作を制御してクーラント装置の消費電力を削減させるためのプログラム、及び工作機械システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、工場等の製造現場では、マシニングセンタ等の工作機械(母機)に接続され、工作機械にクーラント液(クーラント)を供給するクーラント装置が用いられている。
【0003】
クーラント装置は、工作機械と電気的に接続されて各種信号を授受する制御部と、クーラントを貯留するタンクと、工作機械にクーラントを供給する供給管と、工作機械で使用された使用済みのクーラントを工作機械から回収する戻り液配管と、タンクに貯留されたクーラントを汲み上げて供給管を介して工作機械に供給するためのポンプ(複数のポンプ)と、戻り液配管を介して工作機械から回収した使用済みのクーラントに含まれた切屑や切粉等を洗浄を浄化してタンクに戻す浄化装置とを有している。
【0004】
上記のクーラント装置には、種々のタイプのものがある。例えば、クーラント装置に接続される工作機械が、図4に示すように、主軸1と工具2の貫通穴を通して工具2の刃先にセンタースルークーラント(SPC)を供給するためのセンタースルークーラント用ノズル(図示せず)と、加工しているワークWにカッチングクーラント(CUTC)を噴射するためのカッチング用ノズル3と、使用済みのクーラントを貯留するベッドBを洗浄するベッド洗浄クーラント(BEDC)を供給するためのベッド洗浄用ノズル4とを備えているものとする。
上記のような場合、一般的に、クーラント装置は、接続される工作機械に対して、センタースルークーラント(SPC)を供給するためのポンプ(SPC用ポンプ)と、カッチングクーラント(CUTC)を供給するためのポンプ(CUTC用ポンプ)と、ベッド洗浄クーラント(BEDC)を供給するためのポンプ(BEDC用ポンプ)とを備えているものが用いられる。
【0005】
そして、クーラント装置は、工作機械から送信される制御信号に応じて、SPC用ポンプを駆動させて工作機械に対して、センタースルークーラント(SPC)を供給したり、CUT用ポンプを駆動させて工作機械に対してカッチングクーラント(CUTC)を供給したり、BEDC用ポンプを駆動させて工作機械にベッド洗浄クーラント(BEDC)を供給したりする。
【0006】
また、本願発明者は、上記の工作機械システムにおける二酸化炭素(CО

)の削減の研究を進めているなかで、当該システムの稼働中の電力量を調査した結果、母機である工作機械が消費している電力量と比べて、工作機械にクーラントを供給しているクーラント装置側で消費している電力量が大きいことが判った。
そこで、本願発明者は、制御基板を有する工作機械で実行されるプログラムであって、クーラント装置の動作を制御してクーラント装置の消費電力を削減させるためのプログラムを発明し、その発明について特許出願(特許文献1)を行った。
【0007】
上記の特許文献1には、CPU及びメモリを備えた制御基板を有する工作機械で実行されるプログラムが開示されている。また、上記の工作機械には、クーラント装置が接続されており、クーラント装置は、工作機械に対して、センタースルークーラントを供給するためのSPC用ポンプと、カッチングクーラントを供給するためのCUTC用ポンプと、ベッド洗浄クーラントを供給するためのBEDC用ポンプとが設けられ、工作機械の制御基板から送られてくる制御信号に応じて各ポンプの動作が制御されるようになっている。また、制御基板は、工作機械が行う加工プログラムに対応させて、予め定められているクーラント装置のデフォルト・制御設定に応じて制御信号を生成する制御部と、クーラント装置に該生成した制御信号を送信する通信処理部とを有している。
また、上記のプログラムは、前記制御基板に、前記クーラント装置の各ポンプの動作制御のカスタマイズ設定を受け付けさせる処理と、前記カスタマイズ設定を受け付けた場合、前記制御部に、前記工作機械に前記センタースルークーラント及び前記カッチングクーラントのいずれかを供給させている最中には前記BEDC用ポンプの動作を停止させる内容を含む前記制御信号を生成させる処理と、を実行させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第7274673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、クーラント装置に搭載されている、センタースルークーラント(SPC)を供給するためのSPC用ポンプは、一般的に、高圧用ポンプが使用されている。このSPC用ポンプは、工作機械で用いられている工具(刃物)の種類に関係なく、全ての種類の工具に対して、同じ圧力(大きいポンプ圧)でSPCを圧送し供給している。
本願出願人は、工作機械システムにおける二酸化炭素(CО2)の削減の研究を進めているなかで、工作機械の搭載されている工具(刃物)のなかには、大きいポンプ圧でセンタースルークーラントを供給しなくても、ワークを加工している際に切粉を除去することができて問題無いものが有ることに気付いた。例えば、小径の工具(刃物)は、SPCを通す孔が小径のため、大きな圧力でSPCを供給する必要がある。一方、大径の工具(刃物)は、小径の工具と比べて、SPCを通す孔が大径のため、小径の工具よりも小さい圧力でSPCを供給すれば十分であることが判った。それにも関わらず、現状の工作機械システムでは、小径の工具(刃物)に対しても、大径の工具(刃物)と同じ圧力でSPCを供給しており、無駄な電力消費をしている。
【0010】
そのため、SPCを供給するためのSPC用ポンプについては、工作機械で用いられている工具の種類に応じた圧力でSPCを圧送すれば、クーラント装置の無駄な電力消費を防ぐことができるが、現状において、そのような制御を任意で行うものは知られていない。
なお、本願出願人が出願した特許文献1に記載の発明においても、クーラント装置は、工作機械の全ての種類の工具に対して同じ圧力(大きいポンプ圧)でセンスルークーラント(SPC)を圧送するように制御されている。
(【0011】以降は省略されています)

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