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公開番号
2025072933
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-12
出願番号
2023183425
出願日
2023-10-25
発明の名称
スラスト軸受用樹脂フィルム及びその製造方法
出願人
信越ポリマー株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/20 20060101AFI20250501BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】 耐熱性や耐久性を向上させ、軸受部分に窪み等が生じるのを防ぐことができ、短時間で安価に製造できるスラスト軸受用樹脂フィルム及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 アクチュエータであるモータ1の回転軸2の下端部3を摺接可能に支持するスラスト軸受用樹脂フィルム7であり、少なくとも結晶性のポリエーテルエーテルケトン樹脂を含有した成形材料9により押出成形され、結晶化度が7.0%以上35.0%以下、200℃と250℃における押出方向と幅方向の加熱寸法変化率がJIS K7133に準拠して測定された場合に-7.9%以上5.0%以下、23℃におけるテーパー摩耗量がJIS K7204に準拠して測定された場合に3.9mg以上20.0mg以下である。スラスト軸受用樹脂フィルム7の成形材料9をポリエーテルエーテルケトン樹脂とするので、優れた耐摩耗性や耐熱性等を得ることができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アクチュエータの回転軸の端部を摺接可能に支持するスラスト軸受用樹脂フィルムであって、
少なくとも結晶性のポリエーテルエーテルケトン樹脂を含有した成形材料により押出成形され、結晶化度が7.0%以上35.0%以下、200℃と250℃における押出方向とこの押出方向の直角方向である幅方向の加熱寸法変化率がJIS K7133に準拠して測定された場合に-7.9%以上5.0%以下、23℃におけるテーパー摩耗量がJIS K7204に準拠して測定された場合に3.9mg以上20.0mg以下であることを特徴とするスラスト軸受用樹脂フィルム。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
23℃における静摩擦係数と動摩擦係数がJIS K7125に準拠して測定された場合に静摩擦係数が0.05以上0.50以下、動摩擦係数が0.05以上0.38以下である請求項1記載のスラスト軸受用樹脂フィルム。
【請求項3】
23℃における引張最大強度がJIS K7127に準拠して測定された場合に50MPa以上、23℃における引張破断時伸びがJIS K7127に準拠して測定された場合に90%以上である請求項1又は2記載のスラスト軸受用樹脂フィルム。
【請求項4】
アクチュエータは、モータからなり、このモータの回転軸がラジアル軸受に潤滑剤を介して貫通支持され、回転軸の周面とラジアル軸受の内径面のいずれかに溝が周方向に切り欠かれており、ラジアル軸受から突出した回転軸の端部がスラスト軸受に摺接可能に支持される請求項1又は2記載のスラスト軸受用樹脂フィルム。
【請求項5】
請求項1又は2記載のスラスト軸受用樹脂フィルムの製造方法であって、少なくとも結晶化度が7.0%以上35.0%以下の結晶性のポリエーテルエーテルケトン樹脂を含有した成形材料を溶融混練し、この成形材料をダイスから略帯形に押し出し、この押し出された成形材料を冷却ロールに接触させてスラスト軸受用樹脂フィルムを形成することを特徴とするスラスト軸受用樹脂フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話からなる情報機器、コピー機やプリンターからなる事務機器、オーディオやデジタル多用途(多目的)ディスクからなるマルチメディア用機器、冷却ファンからなる家電製品等に使用されるスラスト軸受用樹脂フィルム及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年のアクチュエータ、特にモータは、市場の拡大に伴い、軽薄短小かつ長寿命のニーズが高まり、小型高速タイプの開発が望まれて来ている。この小型高速タイプのモータは、情報機器、事務機器、マルチメディア機器に内蔵される場合、これらの機器の性能向上に伴い、回転数が10,000回転を超える高速回転性が求められるので、高速回転に耐え得る材料や構造が検討され、開発されている。具体的には、10,000回転を超えるモータの回転軸と接するスラスト軸受の受け板に、摩耗量の少ない摺動特性に優れる金属を使用する方法が提案されている。受け板の金属としては、硬度の高いステンレス鋼や鉄等が検討されている。
【0003】
しかしながら、スラスト軸受の受け板にステンレス鋼や鉄が使用される場合には、重量が増加するし、高精度の加工を施すときに手間がかかり、コストが嵩むという問題が生じる。また、モータの回転軸と受け板が共に硬度の高い金属のときには、摺接により摩耗が生じ、耐久性の点で問題が生じる。以上から、スラスト軸受の受け板に金属を使用する小型高速モータの設計は、問題点が少なくない。
【0004】
そこで、モータの回転軸と接するスラスト軸受の受け板に、摩耗量の少ない摺動特性に優れる樹脂を使用する方法が提案されている。例えば、(1)モータの回転軸に接触する表面の平滑性が、中心線平均粗さ(Ra)において5~1000μmであるポリアセタール樹脂で形成されたスラスト軸受(特許文献1参照)、(2)モータの回転軸に接触する表面の平滑性が、中心線平均粗さ(Ra)において5~1000μmであるポリアミドイミド樹脂で形成されたスラスト軸受(特許文献2参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-52909号公報
特開2004-60692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、(1)のスラスト軸受にポリアセタール樹脂を使用する方法の場合には、優れた耐摩耗性を得ることができるものの、耐熱性に劣るため、摺接時の摩擦熱により変形、ひび割れ等が発生し、耐久性に問題が生じる。また、モータの回転軸の荷重を支えきれずにスラスト軸受部分に窪みが生じることがある。また、(2)のスラスト軸受にポリアミドイミド樹脂を使用する方法の場合には、ポリアミドイミド樹脂の耐熱性を改良すれば、優れた耐摩耗性を得ることができるものの、耐熱性を改良し、かつ残留応力を取り除くため、成形後に熱処理が必要不可欠となる。この熱処理は高温で長時間行う必要があるので、得られるスラスト軸受は非常に高価となる。
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたもので、耐熱性や耐久性を向上させ、軸受部分に窪み等が生じるのを防ぐことができ、短時間で安価に製造できるスラスト軸受用樹脂フィルム及びその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂の中で最も耐摩耗特性、耐熱性、摺動性、耐薬品性に優れ、機械的性質も良好な結晶性のポリエーテルエーテルケトン樹脂に着目し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明においては上記課題を解決するため、アクチュエータの回転軸の端部を摺接可能に支持するものであって、
少なくとも結晶性のポリエーテルエーテルケトン樹脂を含有した成形材料により押出成形され、結晶化度が7.0%以上35.0%以下、200℃と250℃における押出方向とこの押出方向の直角方向である幅方向の加熱寸法変化率がJIS K7133に準拠して測定された場合に-7.9%以上5.0%以下、23℃におけるテーパー摩耗量がJIS K7204に準拠して測定された場合に3.9mg以上20.0mg以下であることを特徴としている。
【0010】
なお、23℃における静摩擦係数と動摩擦係数がJIS K7125に準拠して測定された場合に静摩擦係数が0.05以上0.50以下、動摩擦係数が0.05以上0.38以下であることが好ましい。
また、23℃における引張最大強度がJIS K7127に準拠して測定された場合に50MPa以上、23℃における引張破断時伸びがJIS K7127に準拠して測定された場合に90%以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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