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公開番号2025073748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184787
出願日2023-10-27
発明の名称反射型マスクブランク及び反射型マスクの製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G03F 1/24 20120101AFI20250502BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】吸収膜の断面形状が良好な反射型マスクを作製できる反射型マスクブランク及び反射型マスクブランクを用いた反射型マスクの製造方法を提供する。
【解決手段】EUV光を露光光とするEUVリソグラフィで用いられる反射型マスクの素材となる反射型マスクブランクは、基板10と、前記基板10の一の主表面上に形成された露光光を反射する多層反射膜20と、前記多層反射膜20に接して形成された保護膜50と、前記保護膜50上に形成された露光光を吸収する吸収膜70と、を有する。前記保護膜50は、ルテニウム(Ru)を含有する膜で形成される。前記吸収膜70がタンタル(Ta)と窒素(N)から成る単層膜で形成され、窒素含有量が30原子%以上60原子%未満である。波長193nmから248nmの光に対する、前記保護膜50の表面での反射光と、前記吸収膜70の表面での反射光のコントラストが、20%以上である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
EUV光を露光光とするEUVリソグラフィで用いられる反射型マスクの素材となる反射型マスクブランクであって、
基板と、
前記基板の一の主表面上に形成された露光光を反射する反射多層膜と、
前記反射多層膜に接して形成された保護膜と、
前記保護膜上に形成された露光光を吸収する吸収膜と、
を備え、
前記保護膜は、ルテニウム(Ru)を含有する膜で形成され、
前記吸収膜がタンタル(Ta)と窒素(N)から成る単層膜で形成され、窒素含有量が30原子%以上60原子%未満であり、
波長193nmから248nmの光に対する、前記保護膜表面での反射光と、前記吸収膜表面での反射光のコントラストが、20%以上であることを特徴とするマスクブランク。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記吸収膜の膜厚は、50nm以上80nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項3】
前記保護膜は、ルテニウム(Ru)又はルテニウム(Ru)とニオブ(Nb)から成ることを特徴とする請求項1記載の反射型マスクブランク。
【請求項4】
前記保護膜は、2nm以上5nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項5】
前記吸収膜を加工する際のエッチングマスクとして使用するCrを含有するエッチングマスク膜をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の反射型マスクブランクを、スパッタ成膜により製造する反射型マスクブランクの製造方法。
【請求項7】
前記吸収膜を基板とは離間する側の面に形成した後で、大気に曝す、又は大気雰囲気下で温度150℃以下の熱処理をすることで膜厚が2nm以下である酸化層を形成することを特徴とする請求項6に記載の反射型マスクブランクの製造方法。
【請求項8】
前記保護膜はルテニウム(Ru)又はルテニウム(Ru)とニオブ(Nb)から成り、前記保護膜を形成した後に大気下で150℃以下で熱処理をすることを特徴とする請求項6又は7に記載の反射型マスクブランクの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、LSIなどの半導体デバイスの製造などに使用される反射型マスクの素材である反射型マスクブランク及び反射型マスクブランクから反射型マスクを製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイス(半導体装置)の製造工程では、転写用マスクに露光光を照射し、マスクに形成されている回路パターンを、縮小投影光学系を介して半導体基板(半導体ウェハ)上に転写するフォトリソグラフィ技術が繰り返し用いられる。従来、露光光の波長は、フッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザ光を用いた193nmが主流となっており、露光プロセスや加工プロセスを複数回組み合わせるマルチパターニングというプロセスを採用することにより、最終的には露光波長より小さい寸法のパターンを形成してきた。
【0003】
しかし、継続的なデバイスパターンの微細化により、更なる微細パターンの形成が必要とされてきていることから、露光光としてArFエキシマレーザ光より更に波長の短い極端紫外(Extreme Ultraviolet、以下「EUV」と称す。)光を用いたEUVリソグラフィ技術が用いられるようになってきた。EUV光とは、波長が0.2~100nm程度、より具体的には、波長が13.5nm付近の光である。EUV光は、物質に対する透過性が極めて低く、従来の透過型の投影光学系やマスクが使えないことから、反射型の光学素子が用いられる。そのため、パターン転写用のマスクも反射型マスクが用いられている。
【0004】
反射型マスクは、基板上にEUV光を反射する多層反射膜が形成され、多層反射膜の上にEUV光を吸収する吸収膜のパターンが形成されたものである。一方、吸収膜をパターニングする前の状態のもの(レジスト膜が形成された状態のものを含む。)が、反射型マスクブランクと呼ばれ、これが反射型マスクの素材として用いられる。反射型マスクブランクは、一般的には、低熱膨張の基板と、基板の2つの主表面のうち一方の面に形成されたEUV光を反射する多層反射膜と、その上に形成されたEUV光を吸収する吸収膜とを含む基本構造を有している。
【0005】
多層反射膜としては、通常、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層とを交互に積層することで、EUV光に対する必要な反射率を得る多層反射膜が用いられる。一方、吸収膜としては、EUV光に対して消衰係数の値が比較的大きいタンタル(Ta)などが用いられる(特開2002-246299号公報(特許文献1))。
【0006】
更に、多層反射膜を保護するための保護膜(キャッピング膜)として、特開2002-122981号公報(特許文献2)に開示されているような、ルテニウム(Ru)膜が、多層反射膜の上に形成される。また、吸収膜にパターン形成する際のエッチングマスクとして、クロム(Cr)を含むエッチングマスク膜が吸収膜の上に形成される場合もある。一方、基板の他方の主表面には、裏面導電膜が形成される。裏面導電膜としては、静電チャッキングのために、金属窒化膜が提案されており、主にクロム(Cr)、タンタル(Ta)を含有する膜が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-246299号公報
特開2002-122981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
反射型マスクは、吸収膜にパターン形成して、吸収体パターンのある部分ではEUV光が吸収され、それ以外の露出した保護膜部分でEUV光が反射されることにより、リソグラフィ用のマスクとして使用することができる。
吸収膜にパターン形成した後では、吸収体パターンが設計通りに形成されているかどうか検査が実施されるが、この時検査に用いられる光の波長は190nmから260nm程度の光をマスクに当てて、その反射像のパターン検査をしている。
このため、吸収膜のパターン検査においては、検査光に対して吸収膜の反射光と、吸収膜を除去し保護膜が露出した部分との反射光のコントラストが重要となる。
【0009】
コントラストを高めるためには、吸収膜の表層に反射率低減層として酸化層を形成することが効果的であり、意図的に酸素の含有量をあげた膜を形成することで検査光に対する反射率が低下し、反射率のコントラストは高くできる。しかし、表層に酸素を多く含む膜を形成した場合、酸化膜は加工時のエッチングでのエッチングレートが吸収膜の反射率低減層の基板側にある酸素を含まない層と比べて遅く、形成したパターンの断面形状が悪化しやすいという問題がある。
【0010】
本発明は、吸収膜の断面形状が良好な反射型マスクを作製できる反射型マスクブランク及び反射型マスクブランクを用いた反射型マスクの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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