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公開番号2025075566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186830
出願日2023-10-31
発明の名称音響測位装置、方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人
主分類G01S 5/22 20060101AFI20250508BHJP(測定;試験)
要約【課題】妨害波等がある状況下でも受信信号の到達時刻差を精度よく求めることができる音響測位装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ピンガー10は、圧力センサ101及び深度計測部102による検知、計測結果に応じた音響信号(パルス信号)を所定のタイムスロット周期毎に送信する。レシーバ20は3つのハイドロフォン201を備え、測位部203は音響信号の遅延時間差に基づいて各ピンガー10の方向及び深度を算出し、当該算出結果に基づいて各ピンガー10の位置を測位する。周波数スペクトル計算部2031は受信信号の周波数スペクトルを時刻ごとに所定の時間範囲で計算する。スペクトログラム画像化部2032は周波数スペクトルの時系列をスペクトログラム画像化する。到達時刻推定部2034は前記スペクトログラム画像に基づいて受信信号の到達時刻を推定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水中の物体が送信した音響信号を受信し、受信信号の到達時刻に基づいて物体の位置を測位する音響測位装置において、
前記受信信号のスペクトログラム画像を生成する手段と、
前記スペクトログラム画像に基づいて受信信号の到達時刻を推定する手段とを具備したことを特徴とする音響測位装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記スペクトログラム画像を生成する手段は、
前記受信信号の周波数スペクトルを時刻ごとに所定の時間範囲で計算する手段と、
前記周波数スペクトルの時系列をスペクトログラム画像化する手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の音響測位装置。
【請求項3】
前記推定する手段は、予め受信信号のスペクトログラム画像と当該受信信号の到達時刻との関係を深層学習して構築した学習モデルに前記スペクトログラム画像を適用して受信信号の到達時刻を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の音響測位装置。
【請求項4】
前記推定する手段は、予め受信信号に対応するスペクトログラム画像の画像特徴を学習し、当該画像特徴を前記スペクトログラム画像上で探索することで受信信号の到達時刻を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の音響測位装置。
【請求項5】
前記音響信号がアップチャープ信号であり、
前記推定する手段は、前記スペクトログラム画像において受信信号の周波数帯が時間経過に伴って線形に上昇する画像特徴を探索することを特徴とする請求項4に記載の音響測位装置。
【請求項6】
前記音響信号がダウンチャープ信号であり、
前記推定する手段は、前記スペクトログラム画像において受信信号の周波数帯が時間経過に伴って線形に下降する画像特徴を探索することを特徴とする請求項4に記載の音響測位装置。
【請求項7】
音響信号を受信する少なくとも3つのハイドロフォンを備え、
前記推定する手段は、ハイドロフォン毎に受信信号の到達時刻を推定し、
各到達時刻の差に基づいて物体の方向及び深度の少なくとも一方を計算する手段を更に具備したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の音響測位装置。
【請求項8】
前記スペクトログラム画像が、周波数軸及び時間軸の二軸平面で受信信号を表現することを特徴とする請求項7に記載の音響測位装置。
【請求項9】
前記スペクトログラム画像が、周波数軸及び時間軸の二軸平面で受信信号の信号強度を色彩又はグレースケールで表現することを特徴とする請求項7に記載の音響測位装置。
【請求項10】
コンピュータが、水中の物体が送信した音響信号を受信し、受信信号の到達時刻に基づいて物体の位置を測位する音響測位方法において、
前記受信信号のスペクトログラム画像を生成し、
前記スペクトログラム画像に基づいて受信信号の到達時刻を推定することを特徴とする音響測位方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、音響測位装置、方法及びプログラムに係り、特に、水中の物体が送信した音響信号を受信し、受信信号の到達時刻に基づいて物体の位置を測位する音響測位装置、方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、図7に示すように、空中ドローンが水中ドローンを抱えて飛び、目的水域にて着水後、水中ドローンを分離・潜航させ、作業終了後に回収・離水する「水空合体ドローン」が開示されている。
【0003】
水空合体ドローンの一つの特徴として、水中ドローンに装着した発信器(ピンガー)から音響信号を発信し、空中ドローン側の水中マイク(ハイドロフォン)で受信、それを自動解析して水中ドローンの位置を算出する「音響測位」の技術を搭載していることが挙げられる。音響測位技術は、例えば非特許文献2のP.236-245に開示されており、更にP.125やP.177にはパルスの相互相関関数を計算して受信波を識別する技術が開示されている。
【0004】
水空合体ドローンでは音響測位にSSBL(Super Short Base Line)方式が採用されており、3個以上のハイドロフォンで受信した音響信号の遅延差をまず求め、そこから発信元の位置を計算する。
【0005】
非特許文献3,4には、水空合体ドローンに搭載されているSSBL音響測位方式の事例が開示されている。SSBL音響測位方式では、ある一定期間(例えば、1秒間)内に音響パルスが1組発射される。1組のパルスは一定個数(例えば、2個のパルス)からなり、これらをハイドロフォンで受信して信号処理することにより測位を行う。
【0006】
特許文献1には、各ハイドロフォンが受信した音響 信号に対してパルス圧縮処理、二乗処理及び低域フィルタ処理の各処理を実施して包絡線化し、各包絡線の測位パルス部分の前方側の一部同士の到達時刻差を勾配法により計算することで、反射波などの妨害波がある状況下でも計算量の軽い反復勾配法を用いて精度よくSSBL方式の計算ができるようになる。
【0007】
特許文献2には、着水及び離水自在に自律飛行する無人航空機において、着水時の航空機に浮力を生じさせる少なくとも3つのフロート部を水平方向に分散して配置し、各フロート部内にハイドロフォンを、その感圧部が着水時に水中の音波に対して露出するようにそれぞれ実装する技術が開示されている。
【0008】
特許文献3には、複数のピンガーが所定の周期で送信する音響信号に基づいて各ピンガーの位置を測位する音響測位方法において、各ピンガーに周期が相互に異なるタイムスロットをそれぞれ設定し、各ピンガーからタイムスロット毎に音響パルスを送信させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特願2023-054290号
特願2022-145518号
特願2022-195588号
【非特許文献】
【0010】
KDDI/KDDI総合研究所/プロドローン、ニュースリリース「世界初の水空合体ドローン、遠隔での水中撮影に成功~船を出さずに洋上風力発電設備の安全・効率的な点検を実施~」,2021年12月14日https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/12/14/5593.html
海洋音響学会「海洋音響の基礎と応用」,成山堂書店,P.236-245
川田,西谷,小島:"水空合体ドローンの音響測位システム", 海洋音響学会研究発表会講演論文集, No. 22-2, pp. 3-4 (2022)
川田,西谷,小島:"水空合体ドローンのための音響測位システム"、信学技報、EA2022-73, pp.72-77 (2022年12月)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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