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公開番号2025076797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188663
出願日2023-11-02
発明の名称イベント分析装置,イベント分析方法およびプログラム
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類G06F 17/15 20060101AFI20250509BHJP(計算;計数)
要約【課題】イベント間の相関関係の有無を精度良く抽出する。
【解決手段】イベント発生の時刻のビットを1とする時系列データを複数のイベントごとに生成する時系列生成部と,イベントペアごとに,前記時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定する時差相関係数特定部と,イベントペアごとに,前記時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定する連鎖件数実績値特定部と,前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける前記最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力する相関関係出力部と,を備えた。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
監視および制御の対象となるシステムに対するアラームに関するイベント,または,前記システムに対する操作に関するイベント,を分析するイベント分析装置において,
イベント発生の時刻のビットを1とし,その他の時刻のビットを0とする時系列データを複数のイベントごとに生成する時系列生成部と,
イベントペアごとに,前記時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定する時差相関係数特定部と,
イベントペアごとに,前記時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定する連鎖件数実績値特定部と,
前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける前記最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力する相関関係出力部と,を備えたイベント分析装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
請求項1において,
イベントペアごとに,イベントペアが互いに独立であると仮定したときの連鎖件数が,前記連鎖件数実績値以上となる確率である独立性確率を,複数のタイムラグに対して計算し,当該独立性確率のうち最小となる最小独立性確率を特定する独立性確率特定部を,さらに備え,
前記相関関係出力部は,
前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出する代わりに,
前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最小独立性確率が第3所定値以下となるイベントペアを抽出することを特徴とするイベント分析装置。
【請求項3】
請求項1または2において,
前記時差相関係数特定部は,
前記時差相関係数が前記第1所定値以上となるタイムラグが複数ある場合,それぞれの前記時差相関係数を重みとするタイムラグの加重平均により応答時間を計算し,それぞれの前記時差相関係数の和により前記最大時差相関係数を更新することを特徴とするイベント分析装置。
【請求項4】
請求項1または2において,
前記相関関係出力部が抽出したイベントペアのうち,アラームに関するイベントと,操作に関するイベントと,が連鎖するイベントペアを特定するとともに,特定したイベントペアにおける前記最大時差相関係数および前記応答時間に基づいて,前記アラームまたは前記操作に関する重要度を計算する重要度計算部を,さらに備えたことを特徴とするイベント分析装置。
【請求項5】
請求項4において,
前記重要度計算部は,
前記最大時差相関係数に代えて,前記連鎖件数実績値を用いて計算される連鎖確率の最大値である最大連鎖確率に基づいて,前記重要度を計算することを特徴とするイベント分析装置。
【請求項6】
請求項1または2において,
前記相関関係出力部は,
短期間の前記時系列データを用いて抽出されるイベントペアにおける,前記最大時差相関係数および前記応答時間と,
長期間の前記時系列データを用いて抽出されるイベントペアにおける,前記最大時差相関係数および前記応答時間と,
をマージして,前記相関図と共に出力することを特徴とするイベント分析装置。
【請求項7】
請求項1または2において,
前記相関関係出力部が抽出したイベントペアのうち,アラームに関するイベントが発生した後に操作に関するイベントが発生するイベントペアについて,前記アラームの要否を判定するためのアラーム変数,および,前記操作の操作量である操作変数に基づいて,前記操作の実施に影響を与える説明変数の値を計算する説明変数計算部と,
前記説明変数計算部が計算した前記説明変数の値,および,その値に対応する被説明変数の値に基づいて,前記操作が必要となる条件のモデルを作成するモデル作成部と,
前記説明変数計算部が計算した現在の前記説明変数の値,および,前記モデル作成部が作成した前記モデルに基づいて,前記操作の実施要否を判定する操作要否判定部と,さらに備えたことを特徴とするイベント分析装置。
【請求項8】
請求項1または2において,
前記相関関係出力部が抽出したイベントペアのうち,操作に関するイベントが発生した後にアラームに関するイベントが発生するイベントペアについて,前記アラームの要否を判定するためのアラーム変数,および,前記操作の操作量である操作変数に基づいて,前記アラームの発生に影響を与える説明変数の値を計算する説明変数計算部と,
前記説明変数計算部が計算した前記説明変数の値,および,その値に対応する被説明変数の値に基づいて,前記アラームが発生する条件のモデルを作成するモデル作成部と,
前記説明変数計算部が計算した現在の前記説明変数の値,および,前記モデル作成部が作成した前記モデルに基づいて,前記アラームの発生有無を判定するアラーム有無判定部と,さらに備えたことを特徴とするイベント分析装置。
【請求項9】
監視および制御の対象となるシステムに対するアラームに関するイベント,または,前記システムに対する操作に関するイベント,を分析するイベント分析方法において,
イベント発生の時刻のビットを1とし,その他の時刻のビットを0とする時系列データを複数のイベントごとに生成するステップと,
イベントペアごとに,前記時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定するステップと,
イベントペアごとに,前記時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定するステップと,
前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける前記最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力するステップと,を備えたイベント分析方法。
【請求項10】
監視および制御の対象となるシステムに対するアラームに関するイベント,または,前記システムに対する操作に関するイベント,を分析するコンピュータであるイベント分析装置を,
イベント発生の時刻のビットを1とし,その他の時刻のビットを0とする時系列データを複数のイベントごとに生成する時系列生成部と,
イベントペアごとに,前記時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定する時差相関係数特定部と,
イベントペアごとに,前記時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定する連鎖件数実績値特定部と,
前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける前記最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力する相関関係出力部と,して機能させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,化学分野や水道分野などのプラントのシステムが出力するアラームや操作に関するイベントデータの分析装置,分析方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には,プラントで発生するアラーム又はプラントの計器類に対する操作に関する2つのイベント間の相関関係の有無を,独立性確率に基づいて判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-216148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では,イベントの発生数が比較的多い場合,イベント間の時差相関係数が非常に小さい(例えば,0.02程度以下)にも関わらず,それらのイベントを相関ありと判定してしまう問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため,本発明は,監視および制御の対象となるシステムに対するアラームに関するイベント,または,前記システムに対する操作に関するイベント,を分析するイベント分析装置において,イベント発生の時刻のビットを1とし,その他の時刻のビットを0とする時系列データを複数のイベントごとに生成する時系列生成部と,イベントペアごとに,前記時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定する時差相関係数特定部と,イベントペアごとに,前記時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定する連鎖件数実績値特定部と,前記最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,前記最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける前記最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力する相関関係出力部と,を備えた。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば,イベント間の相関関係を精度良く抽出でき,イベント間の応答時間も高精度に計算できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
イベント分析装置の全体構成図
実施例1に係るイベント分析装置の機能構成図
データベースに格納されるイベント情報
データベースに格納されるイベント詳細情報
時系列生成部のフローチャート
イベント時系列の一例
時差相関係数の計算方法を示す説明図
時差相関係数および連鎖件数実績値を計算する処理を示すフローチャート
イベント間の時差相関係数および連鎖件数実績値の計算結果の一例
実施例1における相関一覧表を作成する処理を示すフローチャート
実施例1における相関一覧表の一例
実施例1における相関関係出力部の処理を示すフローチャート
相関ありと判定されたイベント間の相関情報を格納した相関表
相関図の一例
実施例2に係るイベント分析装置の機能構成図
時差相関係数,連鎖件数実績値および独立性確率を計算する処理を示すフローチャート
イベント間の時差相関係数,連鎖件数実績値および独立性確率の計算結果の一例
実施例2における相関一覧表を作成する処理を示すフローチャート
実施例2における相関一覧表の一例
実施例2における相関関係出力部の処理を示すフローチャート
時差相関係数および連鎖件数実績値の分布の一例
実施例3における相関一覧表を作成する処理を示すフローチャート
実施例4に係るイベント分析装置の機能構成図
アラーム重要度の計算方法に関する説明図
重要度計算部がアラーム重要度を計算する処理を示すフローチャート
アラーム重要度の計算結果であるランキング表の一例
操作重要度の計算方法に関する説明図
重要度計算部が操作重要度を計算する処理を示すフローチャート
操作重要度の計算結果であるランキング表の一例
総合相関モデルに関する説明図
相関モデルを相関表で表したもの
図31の相関表を相関ネットワーク図で表現したもの
相関関係出力部が総合相関モデルを構築する処理を示すフローチャート
実施例6に係るイベント分析装置の機能構成図
操作実施の要否を判定するための分類木(操作判定モデル)の構築に関する説明図
操作判定モデル構築に利用されるデータセット
操作判定モデル作成部のフローチャート
操作要否判定部のフローチャート
操作要否の判定結果を表示する画面
実施例7に係るイベント分析装置の機能構成図
アラーム発生の有無を判定するためのモデル(アラーム判定モデル)の構築に関する説明図
アラーム判定モデル構築に利用されるデータセット
アラーム判定モデル作成部のフローチャート
アラーム有無判定部のフローチャート
アラーム有無の判定結果を表示する画面
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下,本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0009】
本発明の実施例1を図1から図14に基づいて説明する。実施例1は,時差相関分析をベースにイベント間の相関関係を判定,相関図を提示するものである。図1は,イベント分析装置の全体構成図である。イベント分析装置1は,監視および制御の対象となるシステムに対するアラームに関するイベント,または,前記システムに対する操作に関するイベント,を分析する装置である。また,イベント分析装置1は,図1に示すように,RAM,ハードディスクなどからなる記憶部11,CPUなどからなる制御部12,キーボードやマウスなどのマンマシンインターフェースのほか,外部ネットワークからデータを取り込むネットワークインターフェースで構成されている入力部13,ディスプレイなどの表示部14を有する。制御部12は,記憶部11に記憶された計算処理プログラム110を呼び出し実行し,計算結果をデータベース120に記憶したり,表示部14に表示したりする。プログラム実行過程で,入力部13から取り込まれたデータやデータベース120に格納された各種情報が必要に応じて参照され,計算処理に利用される。
【0010】
図2は,実施例1に係るイベント分析装置の機能構成図である。実施例1のイベント分析装置1は,機能構成として,時系列生成部21,時差相関係数特定部22,連鎖件数実績値特定部23,相関関係出力部24およびデータベース120を備える。時系列生成部21は,イベント発生の時刻のビットを1とし,その他の時刻のビットを0とする時系列データを複数のイベントごとに生成する。時差相関係数特定部22は,イベントペアごとに,時系列データに基づき,複数のタイムラグに対する時差相関係数を計算し,当該時差相関係数のうち最大となる最大時差相関係数を特定する。連鎖件数実績値特定部23は,イベントペアごとに,時系列データの内積により,複数のタイムラグに対する連鎖件数実績値を計算し,当該連鎖件数実績値のうち最大となる最大連鎖件数実績値を特定する。相関関係出力部24は,最大時差相関係数が第1所定値以上,かつ,最大連鎖件数実績値が第2所定値以上となるイベントペアを抽出し,当該イベントペアにおける最大時差相関係数と,当該最大時差相関係数となるときのタイムラグである応答時間と,を相関図と共に出力する。データベース120は,イベント情報31,時系列データ32,時差相関係数33,連鎖件数実績値34などのデータを格納する。
(【0011】以降は省略されています)

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