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公開番号2025077842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023190337
出願日2023-11-07
発明の名称銅張積層板、フレキシブルプリント配線板、及び電子機器
出願人JX金属株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C22C 9/00 20060101AFI20250512BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】エッチング後の回路直線性の高い銅張積層板を提供すること。
【解決手段】絶縁基材の少なくとも一方の表面に、銅箔が積層された銅張積層板であって、前記銅箔の{001}<100>方位、{112}<11-1>方位、{110}<1-12>方位、及び{110}<001>方位から、それぞれ方位差が15°以内である結晶粒の面積率について、任意の4点を測定し、各点の算術平均値を計算したときに、各点の算術平均値の合計値が30%以下である、銅張積層板。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
絶縁基材の少なくとも一方の表面に、銅箔が積層された銅張積層板であって、
前記銅箔の{001}<100>方位、{112}<11-1>方位、{110}<1-12>方位、及び{110}<001>方位から、それぞれ方位差が15°以内である結晶粒の面積率について、任意の4点を測定し、各点の算術平均値を計算したときに、各点の算術平均値の合計値が30%以下である、銅張積層板。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記絶縁基材に面する前記銅箔の表面に、表面処理層を含む、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項3】
前記銅箔は圧延銅箔である、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項4】
請求項1に記載の銅張積層板を用いたフレキシブルプリント配線板。
【請求項5】
請求項4に記載のフレキシブルプリント配線板を用いた電子機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅張積層板、並びにそれを用いたフレキシブルプリント配線板、及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電子機器の回路配線板として、フレキシブルプリント配線板(フレキシブル配線板、以下、「FPC」とも称する。)が広く用いられている。FPCは銅箔と樹脂とを積層したCopper Clad Laminate(銅張積層体、以下、「CCL」ともいう。)をエッチングすることで配線を形成し、その上をカバーレイと呼ばれる樹脂層によって被覆したものである。CCLに貼り合せる樹脂はポリイミド系、液晶ポリマー、PTFEが挙げられるが、これらに限定されない。
【0003】
そして、このように銅張積層体は、目的とする回路を形成するために、レジスト塗布及び露光工程により回路を印刷し、さらに銅層の不要部分を除去するエッチング処理を経る。
【0004】
銅張積層体に用いられる銅箔の技術として、特許文献1(特開2021-014603号公報)には、99.9質量%以上のCuと、添加元素として0.0005~0.0220質量%のPを含有し、残部不可避的不純物からなる圧延銅箔であって、Copper方位の結晶方位密度が10未満であり、Brass方位の結晶方位密度が20未満であるフレキシブルプリント基板用銅箔が開示されている。当該技術文献によれば、再結晶後のCube方位の発達を抑制し、Brass方位の結晶方位密度も低減することにより、CCLの折り曲げ性を向上させたフレキシブルプリント基板用銅箔が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-014603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、電子機器の小型、薄型、高性能化にともない、FPCの高密度実装が要求されている。FPCを高密度に実装するためには回路の微細化が必要であるが、微細回路ではインピーダンスの整合性を保つために回路幅が回路全体にわたって一定であることが重要となってくる。回路の幅が回路全体にわたって一定でない場合、回路が隣の回路にくっついて(接触して)しまい、不良となるおそれがあるからである。そのため、エッチングにより得られる回路の幅のバラツキが小さいこと(回路直線性)が求められる。
【0007】
特許文献1に記載される技術は、CCLの折り曲げ性の向上を課題とするものであり、回路直線性に関する検討がなされていない。また、特許文献1は、銅箔自体のCopper方位及びBrass方位の結晶方位密度に着目しているが、本発明者は、CCL製造時に銅箔が熱処理されて再結晶化するため、回路直線性の向上を図るためには、再結晶後の銅箔、すなわち、CCL製造後の銅箔の組織構造の制御がより重要であることを発見した。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みて完成されたものであり、一実施形態において、エッチング後の回路直線性の高い銅張積層板を提供することを目的とする。本発明は別の実施形態において、そのような銅張積層板を用いたフレキシブルプリント配線板及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が鋭意検討した結果、銅張積層板において、銅箔の{001}<100>方位、{112}<11-1>方位、{110}<1-12>方位、及び{110}<001>方位における結晶粒面積率を小さくすることにより、エッチング時の各方位におけるエッチング速度差を抑制でき、エッチング速度差に起因する回路の幅のバラツキを小さくできることを見出した。本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下に例示される。
【0010】
[1]
絶縁基材の少なくとも一方の表面に、銅箔が積層された銅張積層板であって、
前記銅箔の{001}<100>方位、{112}<11-1>方位、{110}<1-12>方位、及び{110}<001>方位から、それぞれ方位差が15°以内である結晶粒の面積率について、任意の4点を測定し、各点の算術平均値を計算したときに、各点の算術平均値の合計値が30%以下である、銅張積層板。
[2]
前記絶縁基材に面する前記銅箔の表面に、表面処理層を含む、[1]に記載の銅張積層板。
[3]
前記銅箔は圧延銅箔である、[1]又は[2]に記載の銅張積層板。
[4]
[1]~[3]のいずれか1項に記載の銅張積層板を用いたフレキシブルプリント配線板。
[5]
[4]に記載のフレキシブルプリント配線板を用いた電子機器。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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