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公開番号
2025093739
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023209570
出願日
2023-12-12
発明の名称
量子回路シミュレーションプログラム、量子回路シミュレーション方法および情報処理装置
出願人
富士通株式会社
代理人
弁理士法人扶桑国際特許事務所
主分類
G06N
10/20 20220101AFI20250617BHJP(計算;計数)
要約
【課題】量子回路に対する計算時間を短縮する。
【解決手段】記憶部11は、パラメータの値に応じて変化する量子回路を規定した量子回路データ13を記憶する。処理部12は、パラメータに第1の値を入力した場合の量子回路14と、パラメータに第2の値を入力した場合の量子回路15との量子ゲートの種類および順序が共通する共通領域16に対して、共通領域16に含まれる量子ゲートが行う量子演算を示すテンソルデータを用いて、共通領域16の計算結果を示すテンソルデータ17を生成する。処理部12は、テンソルデータ17を用いて、量子回路14の計算結果18と量子回路15の計算結果19とを算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
パラメータの値に応じて変化する量子回路を規定した量子回路データを取得し、
前記パラメータに第1の値を入力した場合の第1の量子回路と、前記パラメータに第2の値を入力した場合の第2の量子回路との量子ゲートの種類および順序が共通する共通領域に対して、前記共通領域に含まれる量子ゲートが行う量子演算を示す第1のテンソルデータを用いて、前記共通領域の計算結果を示す第2のテンソルデータを生成し、
前記第2のテンソルデータを用いて、前記第1の量子回路の計算結果と前記第2の量子回路の計算結果とを算出する、
処理をコンピュータに実行させる量子回路シミュレーションプログラム。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第2のテンソルデータは、前記第1の量子回路の先頭から前記第1の量子回路の末尾へ向かう順方向、または、前記末尾から前記先頭へ向かう逆方向にテンソルデータを変換する計算処理の途中で生成され、
前記第1の量子回路の計算結果は、前記計算処理を完了することで算出される、
請求項1記載の量子回路シミュレーションプログラム。
【請求項3】
前記量子回路データは、前記パラメータの値に応じて異なる量子演算を行う可変量子ゲートを含み、
前記共通領域は、前記第1の量子回路の中の前記可変量子ゲートより前の区間、または、前記第1の量子回路の中の前記可変量子ゲートより後の区間である、
請求項1記載の量子回路シミュレーションプログラム。
【請求項4】
前記共通領域は、前記第1の量子回路の先頭を含む第1の共通領域と、前記第1の量子回路の末尾を含む第2の共通領域とを含み、
前記第2のテンソルデータは、前記第1の共通領域の計算結果を示す第3のテンソルデータと、前記第2の共通領域の計算結果を示す第4のテンソルデータとを含み、
前記第2の量子回路の計算結果は、前記第3のテンソルデータと前記第4のテンソルデータとを用いて算出される、
請求項1記載の量子回路シミュレーションプログラム。
【請求項5】
前記第2のテンソルデータは、複数の量子ビットに対応する複数のテンソルを直列に接続したテンソルネットワークを示す、
請求項1記載の量子回路シミュレーションプログラム。
【請求項6】
前記第1の量子回路の計算結果は、前記第1の値に対応する第1のエネルギーを示し、前記第2の量子回路の計算結果は、前記第2の値に対応する第2のエネルギーを示し、
前記第1のエネルギーおよび前記第2のエネルギーに基づいて、算出されるエネルギーを小さくする前記パラメータの値を探索する処理を、前記コンピュータに更に実行させる、
請求項1記載の量子回路シミュレーションプログラム。
【請求項7】
パラメータの値に応じて変化する量子回路を規定した量子回路データを取得し、
前記パラメータに第1の値を入力した場合の第1の量子回路と、前記パラメータに第2の値を入力した場合の第2の量子回路との量子ゲートの種類および順序が共通する共通領域に対して、前記共通領域に含まれる量子ゲートが行う量子演算を示す第1のテンソルデータを用いて、前記共通領域の計算結果を示す第2のテンソルデータを生成し、
前記第2のテンソルデータを用いて、前記第1の量子回路の計算結果と前記第2の量子回路の計算結果とを算出する、
処理をコンピュータが実行する量子回路シミュレーション方法。
【請求項8】
パラメータの値に応じて変化する量子回路を規定した量子回路データを記憶する記憶部と、
前記パラメータに第1の値を入力した場合の第1の量子回路と、前記パラメータに第2の値を入力した場合の第2の量子回路との量子ゲートの種類および順序が共通する共通領域に対して、前記共通領域に含まれる量子ゲートが行う量子演算を示す第1のテンソルデータを用いて、前記共通領域の計算結果を示す第2のテンソルデータを生成し、前記第2のテンソルデータを用いて、前記第1の量子回路の計算結果と前記第2の量子回路の計算結果とを算出する処理部と、
を有する情報処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、量子回路シミュレーションプログラム、量子回路シミュレーション方法および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
量子計算は、複数の量子ゲートの組み合わせを示す量子回路と呼ばれる計算モデルによって記述されることがある。ユーザは、記述した量子回路を、量子ゲート型の量子コンピュータに実行させることがある。一方で、ユーザは、量子コンピュータを使用する代わりに、量子回路の計算結果を古典コンピュータにシミュレートさせることがある。古典コンピュータを用いた量子回路シミュレーションは、量子計算アルゴリズムやアプリケーションソフトウェアの開発に用いられることがある。
【0003】
例えば、量子回路が示す量子計算プロセスをテンソルネットワークで表現し、テンソルネットワーク上の縮約によって、古典コンピュータを用いて量子計算プロセスの結果を算出する量子回路シミュレーション方法が提案されている。この提案方法における縮約は、n個の量子ビットに応じた状態テンソルと量子ゲートテンソルとの積を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-3501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンピュータは、パラメータの値を変えることで複数の量子回路を生成し、それら複数の量子回路それぞれの計算結果を算出することがある。例えば、変分量子固有値ソルバ(VQE:Variational Quantum Eigensolver)は、シュレーディンガー方程式の波動関数に相当するアンザッツ(Ansatz)回路とシュレーディンガー方程式のハミルトニアンに相当するハミルトニアン回路を含む量子回路を生成する。VQEは、量子回路を用いてエネルギーの期待値を算出し、エネルギーを最小化する波動関数を探索する。この場合、アンザッツ回路は、試行する波動関数に応じて変化する。
【0006】
しかし、パラメータの値を変えながら様々な量子回路に対して量子回路シミュレーションを繰り返すことは、コンピュータの負荷が高い。そこで、1つの側面では、本発明は、量子回路に対する計算時間を短縮することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、以下の処理をコンピュータに実行させる量子回路シミュレーションプログラムが提供される。パラメータの値に応じて変化する量子回路を規定した量子回路データを取得する。パラメータに第1の値を入力した場合の第1の量子回路と、パラメータに第2の値を入力した場合の第2の量子回路との量子ゲートの種類および順序が共通する共通領域に対して、共通領域に含まれる量子ゲートが行う量子演算を示す第1のテンソルデータを用いて、共通領域の計算結果を示す第2のテンソルデータを生成する。第2のテンソルデータを用いて、第1の量子回路の計算結果と第2の量子回路の計算結果とを算出する。
【0008】
また、1つの態様では、コンピュータが実行する量子回路シミュレーション方法が提案される。また、1つの態様では、記憶部と処理部とを有する情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、量子回路に対する計算時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施の形態の情報処理装置を説明するための図である。
第2の実施の形態の情報処理装置のハードウェア例を示す図である。
量子回路を用いた基底エネルギーの算出例を示す図である。
パラメータをもつアンザッツ回路の例を示す図である。
行列積状態の構造例を示す図である。
行列積状態を用いた量子回路の計算例を示す図である。
縮約および特異値分解の第1の例を示す図である。
縮約および特異値分解の第2の例を示す図である。
再利用可能な行列積状態の保存例を示す図である。
再利用可能な行列積演算子の保存例を示す図である。
行列積状態および行列積演算子の再利用例を示す図である。
第2の実施の形態の情報処理装置の機能例を示す図である。
エネルギー探索テーブルの例を示す図である。
量子回路シミュレーションの手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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