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公開番号
2025094503
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210089
出願日
2023-12-13
発明の名称
シーラントフィルム、積層体、およびその製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
B32B
27/32 20060101AFI20250618BHJP(積層体)
要約
【課題】ヒートシール強度が高く、剥離エネルギーが高いシーラントフィルムおよび積層体を提供すること。
【解決手段】熱融着層と、熱融着層に隣接して積層された隣接層と、を含むシーラントフィルムであって、シーラントフィルムは下記要件(1)および(2)を満たし、熱融着層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AH)および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BH)を特定量含み、隣接層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AA)および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BA)を特定量含む、シーラントフィルム。
要件(1)シーラントフィルムにおける少なくとも一方の最外層は、熱融着層である。
要件(2)シーラントフィルムは、無延伸フィルムである。
要件(3)融点が120℃未満、または観測されない。
要件(4)融点が120℃以上170℃以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱融着層と、前記熱融着層に隣接して積層された隣接層と、を含むシーラントフィルムであって、
前記シーラントフィルムは、下記要件(1)および(2)を満たし、
前記熱融着層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AH)を30~90質量部、および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BH)を10~70質量部含み(但し、前記プロピレン系重合体(AH)と前記オレフィン系重合体(BH)との合計を100質量部とする。)、
前記隣接層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AA)を45~85質量部、および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BA)を15~55質量部含む(但し、前記プロピレン系重合体(AA)と前記オレフィン系重合体(BA)との合計を100質量部とする。)、
シーラントフィルム。
要件(1)前記シーラントフィルムにおける少なくとも一方の最外層は、前記熱融着層である。
要件(2)前記シーラントフィルムは、無延伸フィルムである。
要件(3)融点が120℃未満、または観測されない。
要件(4)融点が120℃以上170℃以下である。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記オレフィン系重合体(BH)が、エチレン重合体(BH1)、プロピレン重合体(BH2)および1-ブテン重合体(BH3)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体を含み、
前記オレフィン系重合体(BA)が、エチレン重合体(BA1)、プロピレン重合体(BA2)および1-ブテン重合体(BA3)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体を含む、請求項1に記載のシーラントフィルム。
【請求項3】
前記オレフィン系重合体(BA)が前記エチレン重合体(BA1)であり、前記エチレン重合体(BA1)が、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンおよびエチレン・α-オレフィン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体である、請求項2に記載のシーラントフィルム。
【請求項4】
前記熱融着層同士を140℃でヒートシールした場合のヒートシール強度が15N/15mm以上である、請求項1に記載のシーラントフィルム。
【請求項5】
請求項1に記載のシーラントフィルムと、基材フィルムと、を含む積層体であって、
前記熱融着層と、前記隣接層と、前記基材フィルムとが、この順序で積層されており、
前記積層体における少なくとも一方の最外層が前記熱融着層である、
積層体。
【請求項6】
前記積層体が、印刷層、バリア層およびエンボス加工層からなる群より選ばれる少なくとも一つの層を含む、請求項5に記載の積層体。
【請求項7】
請求項5または6に記載の積層体により形成された包装体。
【請求項8】
前記熱融着層と、前記隣接層とを隣接させて積層する工程を含む、請求項1に記載のシーラントフィルムの製造方法。
【請求項9】
前記シーラントフィルムと前記基材フィルムとを、前記熱融着層/前記隣接層/前記基材フィルムの順序となるように積層する工程を含む、請求項5に記載の積層体の製造方法。
【請求項10】
前記印刷層、前記バリア層および前記エンボス加工層からなる群より選ばれる少なくとも一つの層が前記バリア層であり、
前記シーラントフィルムと前記基材フィルムとを、前記熱融着層/前記隣接層/前記基材フィルムの順序となるように積層すると共に、前記バリア層を金属蒸着法、コーティング法または共押出法によって前記積層体の一層として形成する工程を含む、請求項6に記載の積層体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シーラントフィルム、積層体、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ヒートシール包装用フィルムとして、結晶性ポリプロピレンからなる二軸延伸フィルム(OPPフィルム)および無延伸フィルム(CPPフィルム)などの結晶性ポリプロピレンフィルムが広く利用されている。結晶性ポリプロピレンフィルムは剛性および耐熱性などに優れているが、接着する際のヒートシール温度が高いため、通常シーラント層を積層することでヒートシール性の改良が行われている。シーラント層を積層した結晶性ポリプロピレンフィルムのヒートシール強度は通常20~30N/15mmであるが、剥離する際にフィルムが千切れることで剥離跡が残るという問題、および剥離エネルギーが小さいという問題がある。
【0003】
剥離跡が残るという問題を解決する方法として、プロピレン系共重合体にエチレン系共重合体をブレンドした組成物またはエチレン系共重合体のみを使用したフィルムを用いる方法が挙げられる。例えば、特許文献1には、ポリプロピレン樹脂、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体および1-ブテン・α-オレフィンランダム共重合体を含むシーラントフィルムを有し、低温ヒートシール性に優れた積層体が記載されている。
一方、特許文献2には、熱融着層と熱融着層に隣接する隣接層とからなり、融点が特定範囲にあるオレフィン系重合体およびプロピレン系重合体を含むシーラントフィルム、ならびに前記シーラントフィルムを有する積層体が記載されており、前記積層体は低温ヒートシール性および剥離エネルギーに優れることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-221884号公報
国際公開第2022/113600号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エチレン系重合体とポリプロピレンとの組成物を使用した積層体は、ヒートシールにより接着した後、剥離する際の剥離形態が凝集剥離であり、安定した剥離形態であるが、ヒートシール強度が弱く、強い力が継続してかかった際にシール部が剥離する可能性がある。
また、特許文献1および特許文献2に記載の積層体は、高温条件下でヒートシールする場合には、剥離エネルギーの観点から改善の余地があった。短時間で積層体から包装体を製造する場合等に、高温でヒートシールを施すことがある。
そこで本発明は、ヒートシール強度が高く、剥離エネルギーが高いシーラントフィルムおよび積層体を提供することを目的とする。特に、本発明は、高温でヒートシールを施した際のヒートシール強度が高く、剥離エネルギーが高いシーラントフィルムおよび積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、例えば以下の[1]~[11]に関する。
【0007】
[1]
熱融着層と、前記熱融着層に隣接して積層された隣接層と、を含むシーラントフィルムであって、
前記シーラントフィルムは、下記要件(1)および(2)を満たし、
前記熱融着層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AH)を30~90質量部、および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BH)を10~70質量部含み(但し、前記プロピレン系重合体(AH)と前記オレフィン系重合体(BH)との合計を100質量部とする。)、
前記隣接層は、下記要件(4)を満たすプロピレン系重合体(AA)を45~85質量部、および下記要件(3)を満たすオレフィン系重合体(BA)を15~55質量部含む(但し、前記プロピレン系重合体(AA)と前記オレフィン系重合体(BA)との合計を100質量部とする。)、
シーラントフィルム。
要件(1)前記シーラントフィルムにおける少なくとも一方の最外層は、前記熱融着層である。
要件(2)前記シーラントフィルムは、無延伸フィルムである。
要件(3)融点が120℃未満、または観測されない。
要件(4)融点が120℃以上170℃以下である。
【0008】
[2]
前記オレフィン系重合体(BH)が、エチレン重合体(BH1)、プロピレン重合体(BH2)および1-ブテン重合体(BH3)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体を含み、
前記オレフィン系重合体(BA)が、エチレン重合体(BA1)、プロピレン重合体(BA2)および1-ブテン重合体(BA3)からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体を含む、[1]に記載のシーラントフィルム。
【0009】
[3]
前記オレフィン系重合体(BA)が前記エチレン重合体(BA1)であり、前記エチレン重合体(BA1)が、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンおよびエチレン・α-オレフィン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体である、[2]に記載のシーラントフィルム。
【0010】
[4]
前記熱融着層同士を140℃でヒートシールした場合のヒートシール強度が15N/15mm以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のシーラントフィルム。
(【0011】以降は省略されています)
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