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公開番号2025096428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025063336,2023510652
出願日2025-04-07,2022-02-22
発明の名称樹脂組成物および当該樹脂組成物からなる層を有する積層体
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/10 20060101AFI20250619BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、積層体における接着材層として用いた場合に基材層との接着性が更に改良された樹脂組成物、および当該樹脂組成物からなる層を含む層間の接着強度により優れる積層体を得ることにある。
【解決手段】本発明は、プロピレン系重合体(A)を5~70重量%、軟質プロピレン系重合体(B)を30~95重量%、エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)を0.1~20重量%、ポリエチレン(D)を0~20重量%、およびエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(E)1~30重量%の範囲〔但し、(A)、(B)、(C)、(D)、および(E)の合計量を100重量%とする。〕で含むことを特徴とする樹脂組成物、および当該樹脂組成物層を含む積層体に係る。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
下記プロピレン系重合体(A)を5~70重量%、
下記軟質プロピレン系重合体(B)を30~95重量%、
下記エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)を0.1~20重量%、
下記ポリエチレン(D)を0~20重量%、および
下記エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(E)1~30重量%
の範囲〔但し、(A)、(B)、(C)、(D)、および(E)の合計量を100重量%とする。〕で含むことを特徴とする樹脂組成物。
プロピレン系重合体(A):
プロピレンから導かれる構造単位の含有量が80~100モル%の範囲、および、エチレンおよび/またはプロピレンを除くα-オレフィンから導かれる構造単位の含有量が20モル%以下の範囲(但し、プロピレンから導かれる構造単位の含有量とエチレンおよび/またはプロピレンを除くα-オレフィンから導かれる構造単位の含有量との合計を100モル%とする。)であるプロピレン系重合体。
ASTM D1505で測定した密度が0.89g/cm
3
以上である。
軟質プロピレン系重合体(B):
プロピレンから導かれる構造単位を50~95モル%の範囲、および、エチレンおよび/またはプロピレンを除くα-オレフィンから導かれる構造単位を5~50モル%の範囲(但し、プロピレンから導かれる構造単位の含有量とエチレンおよび/またはプロピレンを除くαオレフィンから導かれる構造単位の含有量との合計を100モル%とする。)で含有する軟質プロピレン系重合体。
ASTM D1505で測定した密度が0.89g/cm
3
未満である。
エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C):
プロピレンから導かれる構造単位の含有量が50~100モル%、および、エチレンおよび/またはプロピレンを除くα-オレフィンから導かれる構造単位の含有量が50モル%以下(但し、エチレンから導かれる構造単位の含有量とエチレンおよび/またはプロピレンを除くα-オレフィンから導かれる構造単位の含有量との合計量を100モル%とする。)であるプロピレン系重合体(c)をエチレン性不飽和単量体でグラフト変性した変性プロピレン系重合体。
ポリエチレン(D):
エチレンから導かれる構造単位の含有量が90~100モル%である。
ASTM D1505で測定した密度が0.90~0.94g/cm
3
の範囲にある。
エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(E):
エチレンから導かれる構造単位の含有量が50~88モル%の範囲、α-オレフィンから導かれる構造単位の含有量が12~50モル%(但し、エチレンから導かれる構造単位の含有量とα-オレフィンから導かれる構造単位の含有量との合計量を100モル%とする。)の範囲にある。
ASTM D1505で測定した密度が0.90g/cm
3
未満である。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)の少なくとも一部が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性されてなる、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(E)が、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(E)を構成するα-オレフィンが、炭素数が3~8のα-オレフィンである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記軟質プロピレン系重合体(B)がプロピレン・エチレン共重合体である請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)が、エチレン性不飽和単量体に由来する構造単位の量が0.01~5.0質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
エチレン性不飽和単量体でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)が、無水マレイン酸でグラフト変性されたプロピレン系重合体(C)である、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記ポリエチレン(D)が1~20重量%の範囲〔但し、(A)、(B)、(C)、(D)、および(E)の合計量を100重量%とする。〕で含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
樹脂組成物が、粘着付与剤を含有しない樹脂組成物である請求項1~7の何れか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物が、接着剤用である樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる層を含む積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体における接着材層として用いた場合に基材層との接着性が更に改良された樹脂組成物、および当該樹脂組成物からなる層を含む層間の接着強度により優れる積層体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
包装用フィルムはガスバリア性、水蒸気バリア性、耐油性を付与するために、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVOH)、ポリアミド(PA)、ポリエステルなどのポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)などの樹脂から成る多層フィルムが使用されている。多層フィルムの成形方法としては、全ての層が熱可塑性樹脂から構成される場合は、成形が容易で、得られる多層フィルムは層間接着性に優れるので共押出成形が一般的である。
【0003】
一方、包装用フィルムとしてより剛性を有する用途には、基材層(基材フィルム)として二軸あるいは一軸延伸フィルム、遮光性、高度のバリア性が要求される用途にはアルミニウム(Al)箔、アルミニウム蒸着フィルム、あるいは酸化アルミや酸化ケイ素による透明蒸着フィルムが多層フィルムの層として用いられている。
【0004】
かかる二軸あるいは一軸延伸フィルム、あるいはAl箔、Al蒸着フィルム、透明蒸着フィルムを有する多層フィルムを得る方法の一つとして、予め成形された延伸フィルム、Al箔、Al蒸着フィルムなどの層と熱融着性フィルムなどの層の貼り合わせ面に接着剤を塗布した後、当該フィルムをドライラミネート(ドライラミ)することにより貼り合わせる方法が採用されている。
【0005】
しかしながらドライラミでは、接着剤に含まれる残留溶剤の毒性、工程の煩雑化などの問題点があることから、接着剤を用いない押出ラミネート成形による多層化も行われている。
【0006】
一方、押出ラミネート成形は、層間の接着強度を改良するために、予め成形された延伸フィルム、Al箔、Al蒸着フィルム等の表面に溶融した接着性樹脂を押出ラミネートする方法が採用されているが、両層間の接着性は必ずしも高くならず、得られた多層フィルムは基材層と接着性樹脂層との界面で剥離を生じる等の問題が発生する場合がある。
【0007】
接着強度に優れる組成物として、プロピレン系重合体、粘着付与剤、グラフト変性プロピレン系重合体、ポリエチレン、およびエチレン・α-オレフィンランダム共重合体からなる接着用変性ポリオレフィン組成物(特許文献1)、あるいは、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性した変性ポリプロピレンを含むプロピレン系樹脂、プロピレン系共重合体、エチレン・α―オレフィン共重合体、およびポリエチレン系樹脂からなる樹脂組成物(特許文献2)が提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1で提案されている接着用変性ポリオレフィン組成物は粘着付与剤を含むことから、押出成形時に発煙を生じたり、当該接着用変性ポリオレフィン組成物からなる層を含む多層フィルムを油性の飲食品用の包装材料として用いた場合には、粘着付与剤が飲食品中に漏れ出す虞があり、特許文献2で提案されている樹脂組成物は、粘着付与剤を含まないものの、未だ、接着強度が足りず、用途によっては、さらなる接着強度に優れる接着剤用樹脂組成物が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2004-269688号公報
特開2012-188662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、積層体における接着材層として用いた場合に基材層との接着性が更に改良された樹脂組成物、および当該樹脂組成物からなる層を含む層間の接着強度により優れる積層体を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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