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公開番号
2025118584
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025015623
出願日
2025-01-31
発明の名称
筒状フィルター及びその製造方法
出願人
大和紡績株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
B01D
39/16 20060101AFI20250805BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】ろ過効率又はろ過寿命を改善した筒状フィルター及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、芯材(2)に巻回されているろ過層(3)を含み、ろ過層(3)は、ろ過層A(310)、及びろ過層B(320)を含み、ろ過層A(310)は繊維集合体A(311)を含み、ろ過層B(320)は繊維集合体B(321)を含み、繊維集合体A(311)の平均孔径PAと繊維集合体B(321)の平均孔径PBの比PA/PBが0.10以上0.90以下であり、繊維集合体A(311)及び記繊維集合体B(321)の少なくとも一方は、繊維集合体A及び繊維集合体Bより平均繊維径が大きく、かつ、通気度、及び/又は、30%圧縮時に必要な荷重(N)、及び/又は、100N荷重下の圧縮率が所定の範囲を満たす粗不織布(312、322)と重ね合わされた状態で巻回されている筒状フィルターに関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
芯材、及び前記芯材に巻回されているろ過層を含む筒状フィルターであって、
前記ろ過層は、ろ過対象物の流出側から順番に連続して巻回されているろ過層A、及びろ過層Bを含み、
前記ろ過層Aは繊維集合体Aを含み、前記ろ過層Bは繊維集合体Bを含み、
前記繊維集合体Aの平均孔径PAと前記繊維集合体Bの平均孔径PBは異なり、かつ平均孔径PA/平均孔径PBが0.05以上0.95以下であり、
前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bの少なくとも一方は粗不織布と重ね合わされた状態で巻回されており、
前記粗不織布は、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bのいずれよりも平均繊維径が大きく、かつ、下記(i)、(ii)及び(iii)から選ばれる少なくとも一つを満たす、ことを特徴とする筒状フィルター。
(i)通気度が150cm
3
/(cm
2
・s)以上500cm
3
/(cm
2
・s)以下
(ii)30%まで圧縮した時に必要な荷重(N)が50N以上1500N以下
(iii)100N荷重下の圧縮率が25%以上70%以下
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記粗不織布の平均繊維径が40μm以上120μm以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項3】
前記粗不織布を構成する繊維は、繊維同士が接触する繊維交点を形成しており、前記繊維交点の少なくとも一部において、前記繊維同士は接着されている、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項4】
前記粗不織布がエアースルー不織布及びケミカルボンド不織布からなる群から選ばれる一つ以上である、請求項3に記載の筒状フィルター。
【請求項5】
前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bは、いずれも、メルトブローン不織布である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項6】
前記ろ過層が、ろ過対象物の流出側から順番に連続して巻回されているろ過層A、ろ過層B、及びろ過層Cを含み、
前記ろ過層Cは、前記粗不織布より平均繊維径が小さい繊維集合体Cを含み、
前記繊維集合体Cの平均孔径PCは、前記繊維集合体Aの平均孔径PA及び前記繊維集合体Bの平均孔径PBとは異なり、かつ平均孔径PB/平均孔径PCが0.05以上0.95以下である、請求項1~5のいずれかに記載の筒状フィルター。
【請求項7】
前記繊維集合体B及び前記繊維集合体Cの各々が前記粗不織布と重ね合わされた状態で巻き回されている、請求項6に記載の筒状フィルター。
【請求項8】
前記繊維集合体A、前記繊維集合体B及び前記繊維集合体Cのいずれも前記粗不織布と重ね合わされた状態で巻き回されている、請求項6に記載の筒状フィルター。
【請求項9】
さらに前記ろ過層のろ過対象物の流入側に配置されている外層を含み、
前記外層を構成する繊維集合体の平均繊維径又は平均孔径は、前記ろ過層を構成するいずれの繊維集合体の平均繊維径又は平均孔径よりも大きい、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項10】
芯材、及び前記芯材に巻回されているろ過層を含む筒状フィルターの製造方法であって、
前記ろ過層は、ろ過対象物の流出側から順番に巻回されているろ過層A及びろ過層Bを含み、
前記芯材に繊維集合体Aのみを所定長さ巻回することで、又は繊維集合体Aと粗不織布とを重ね合わせた状態で、前記繊維集合体Aが前記粗不織布よりも前記芯材側になるように所定長さ巻回することで、ろ過層Aを形成する巻回工程A、及び
前記ろ過層Aに繊維集合体Bのみを所定長さ巻回することで、又は繊維集合体Bと前記粗不織布とを重ね合わせた状態で、前記繊維集合体Bが前記ろ過層Aに対し、前記粗不織布よりも前記ろ過層A側になるように所定長さ巻回することで、ろ過層Bを形成する巻回工程Bを含み、
前記繊維集合体Aの平均孔径PAと前記繊維集合体Bの平均孔径PBは異なり、かつ平均孔径PA/平均孔径PBが0.05以上0.95以下であり、
前記粗不織布は、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bのいずれよりも平均繊維径が大きく、かつ、下記(i)、(ii)及び(iii)から選ばれる少なくとも一つを満たしており、
前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bの少なくとも一方を、前記粗不織布と重ね合わせた状態で巻回する、筒状フィルターの製造方法。
(i)通気度が150cm
3
/(cm
2
・s)以上500cm
3
/(cm
2
・s)以下
(ii)30%まで圧縮した時に必要な荷重(N)が50N以上1500N以下
(iii)100N荷重下の圧縮率が25%以上70%以下
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のろ過、特に異物を含む液体のろ過に適した筒状フィルター及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維集合体が筒状に巻回されている筒状フィルターは、取扱性に優れることから、飲料、薬液、油脂、塗料、並びに電子部品及び半導体製品の洗浄水等の工業用洗浄水等といった各種液体のろ過に広く用いられている。筒状フィルターは、通常、不織布等の繊維集合体を芯材に巻回した円筒状の繊維集合体をろ過層としている。例えば、特許文献1には、細繊度不織布と、該細繊度不織布の構成繊維より太い繊度の熱接着性繊維を含む構成繊維からなり、かつ該構成繊維が相互に交絡し少なくともその一部が熱接着している太繊度スパンレース不織布とが互いに実質的に熱接着されていない状態で積層されて筒状に巻き付けられた濾過層を含む筒状フィルターが記載されている。
【0003】
一方、各種液体のろ過において、筒状フィルターで捕集できる固形物粒子の大きさ(サイズ)がより小さい、すなわち、より高いろ過効率が求められると同時に、1本の筒状フィルターが通液するろ過量がより多い、すなわち、より長いろ過寿命が求められている。例えば、特許文献2~5では、筒状フィルターにおいて、ろ過の対象物が筒状フィルターに流れ込む側である流入側により近い側の布帛の繊維径及び/又は孔径を大きくし、ろ過の対象物が筒状フィルターから流れ出る側である流出側により近い側の布帛の繊維径及び/又は孔径を小さくして、筒状フィルターを構成する布帛の繊維径及び/又は孔径に勾配が設けられた構造にすることで、ろ過効率とろ過寿命を両立させることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-000851号公報
特開2013-236985号公報
特開2013-236986号公報
特開2015-93259号公報
国際公開公報第2021/220720号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~5に記載のように、筒状フィルターにおいて、ろ過層を構成する布帛の繊維径及び/又は孔径に勾配を設けても、ろ過効率やろ過寿命が十分ではない問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するため、ろ過効率又はろ過寿命を改善した筒状フィルター及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、芯材に巻回されているろ過層を含む筒状フィルターであって、前記ろ過層は、ろ過対象物の流出側から順番に連続して巻回されているろ過層A、及びろ過層Bを含み、前記ろ過層Aは繊維集合体Aを含み、前記ろ過層Bは繊維集合体Bを含み、前記繊維集合体Aの平均孔径PAと前記繊維集合体Bの平均孔径PBは異なり、かつ平均孔径PA/平均孔径PBが0.05以上0.95以下であり、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bの少なくとも一方は粗不織布と重ね合わされた状態で巻回されており、前記粗不織布は、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bのいずれよりも平均繊維径が大きく、かつ、以下(i)、(ii)及び(iii)のうちから選ばれる少なくとも一つを満たすことを特徴とする筒状フィルターに関する。
(i)通気度が150cm
3
/(cm
2
・s)以上500cm
3
/(cm
2
・s)以下
(ii)30%まで圧縮した時に必要な荷重(N)が50N以上1500N以下
(iii)100N荷重下の圧縮率が25%以上70%以下
【0008】
本発明は、芯材に巻回されているろ過層を含む筒状フィルターの製造方法であって、前記ろ過層は、芯材に順番に巻回されているろ過層A及びろ過層Bを含み、前記芯材に繊維集合体Aのみを所定長さ巻回することで、又は繊維集合体Aと粗不織布を重ね合わせた状態で、前記繊維集合体Aが前記粗不織布よりも前記芯材側になるように所定長さ巻回することで、ろ過層Aを形成する巻回工程A、及び前記ろ過層Aに繊維集合体Bのみを所定長さ巻回することで、又は繊維集合体Bと前記粗不織布を重ね合わせた状態で、前記繊維集合体Bが前記ろ過層Aに対し、前記粗不織布よりも前記ろ過層A側になるように所定長さ巻回することで、ろ過層Bを形成する巻回工程Bを含み、前記繊維集合体Aの平均孔径PAと前記繊維集合体Bの平均孔径PBは異なり、かつ平均孔径PA/平均孔径PBが0.05以上0.95以下であり、前記粗不織布は、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bのいずれよりも平均繊維径が大きく、かつ、下記(i)、(ii)及び(iii)から選ばれる少なくとも一つを満たしており、前記繊維集合体A及び前記繊維集合体Bの少なくとも一方を、前記粗不織布と重ね合わせた状態で巻回する、筒状フィルターの製造方法に関する。
(i)通気度が150cm
3
/(cm
2
・s)以上500cm
3
/(cm
2
・s)以下
(ii)30%まで圧縮した時に必要な荷重(N)が50N以上1500N以下
(iii)100N荷重下の圧縮率が25%以上70%以下
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ろ過効率又はろ過寿命を改善した筒状フィルターを提供することができる。 また、本発明の製造方法によれば、ろ過効率やろ過寿命を改善した筒状フィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の1例の筒状フィルターの模式的部分破断断面斜視図である。
本発明の1例の筒状フィルターの製造方法を説明する概略工程図である。
本発明の1例の筒状フィルターの製造方法を説明する概略工程図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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