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公開番号2025146325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024047037
出願日2024-03-22
発明の名称積層ポリエステルフィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類B32B 27/36 20060101AFI20250926BHJP(積層体)
要約【課題】フッ素元素を含まない帯電防止性のない粘着剤層を設けた場合でも、静電気の発生を抑えて静電気による回路の破壊などの不具合を抑制でき、かつ粘着剤層との接着性も良好な積層ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】本発明の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも一方の表面に、フッ素成分を実質的に含まない樹脂層を有し、当該樹脂層側の表面抵抗率が1×107Ω/□以下であり、当該樹脂層上に帯電防止性を有しないアクリル系粘着剤からなる厚み10μmの粘着剤層を設けた場合の当該粘着剤層側の表面抵抗率が1×1012Ω/□以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステルフィルムの少なくとも一方の表面に、フッ素成分を実質的に含まない樹脂層を有し、前記樹脂層側の表面抵抗率が1×10

Ω/□以下であり、当該樹脂層上に帯電防止性を有しないアクリル系粘着剤からなる厚み10μmの粘着剤層を設けた場合の前記粘着剤層側の表面抵抗率が1×10
12
Ω/□以下である、積層ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記樹脂層上に前記粘着剤層を設けたフィルムの、下記接着性評価における剥離面積が70%以下である、請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
(接着性評価)
前記樹脂層上に帯電防止性を有しない厚み10μmアクリル系粘着剤層を形成し、前記粘着剤層にクロスカッターで1mm間隔で縦11本×横11本の切り込みを入れ、18mm幅のセロハンテープを貼り付けて、180度の剥離角度で剥離した際の剥離面積。
【請求項3】
前記樹脂層が、(i)チオフェン又はチオフェン誘導体からなる化合物に他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体を含有する、請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記樹脂層が、(ii)ポリグリセリン及び/又はポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の化合物又はその誘導体を含有する、請求項3に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記樹脂層が、(iii)バインダー樹脂を含有する、請求項4に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記樹脂層が、(iv)架橋剤を含有する、請求項5に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項7】
前記(ii)ポリグリセリン及び/又はポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の化合物又はその誘導体が、下記一般式(3)で表される前記ポリグリセリンである、請求項4に記載の積層ポリエステルフィルム。
TIFF
2025146325000007.tif
26
159
(nは2~20の範囲の整数である。)
【請求項8】
前記(iv)架橋剤が、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物及びメラミン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、請求項6に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項9】
前記(iv)架橋剤が、カルボジイミド化合物である、請求項6に記載の積層ポリエステルフィルム。
【請求項10】
前記(ii)ポリグリセリン及び/又はポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の化合物又はその誘導体を、前記樹脂層中に30~65質量%含有する請求項4に記載の積層ポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、コストパフォーマンスに優れるため、各種用途に使用されている。
【0003】
ポリエステルフィルムの用途として、ディスプレイやタッチパネル等の部材の保護フィルムや、半導体の加工工程などで部材を保護する工程保護フィルムが挙げられる。工程保護フィルムとして用いられる場合、保護が不要になった段階で被着体から剥離する必要があるため、ポリエステルフィルムの表面に被着体から剥離可能な粘着剤層が加工される。
【0004】
ポリエステルフィルムや粘着剤層は一般に樹脂材料が用いられるが、樹脂材料は電気絶縁性が高いため被着体から剥離する際に静電気が発生しやすい。静電気が発生することで、異物等の付着あるいは巻き込みによる不具合を生じる場合がある他、近年では半導体の回路の微細化していることで静電気によって回路が破壊され歩留まりが低下するなどの問題が発生する。
【0005】
静電気の発生を抑制する方法として、粘着剤層中に帯電防止剤を配合する方法がある。帯電防止剤としては界面活性剤化合物、金属化合物、導電性高分子などが挙げられるが、帯電防止性に優れること、ブリードアウトが抑制できること、粘着剤層の外観が良好なこと、コストに優れることからイオン液体が好適に用いられる(特許文献1)。
【0006】
帯電防止剤として用いられるイオン液体にはパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物等の有機フッ素化合物(略称PFAS)が用いられる場合がある(特許文献2)。
【0007】
また、粘着剤層に帯電防止剤を配合すると粘着性に影響がある場合があり、粘着剤の組成が制限される場合がある(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-026766号公報
特開2023-001742号公報
特開2015-003988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したパーフルオロアルキル化合物は難分解性であり生態毒性が懸念されるものも含まれることから、近年では世界的に製造や使用に関する規制が進んでおり、継続して使用することが困難になると予測される。このため、粘着剤層にPFASを含むイオン液体等を用いることなく、被着体から(工程)保護フィルムを剥離する際に静電気を抑えられることが望ましい状況にある。
また、粘着剤層に帯電防止剤を用いることなく被着体から(工程)保護フィルムを剥離する際に静電気を抑えることができれば、汎用的な組成の粘着剤層を(工程)保護フィルムに用いることができ、粘着性の調整がしやすい他、コスト面でも有利になると考えられる。
【0010】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、その目的は、フッ素成分を含有しない積層ポリエステルフィルムであって、帯電防止性を有しない粘着剤層を設けた場合でも、静電気の発生を抑えて静電気による回路の破壊などの不具合や異物等の付着又は巻き込みを抑制でき、かつ設けた粘着剤層との接着性も良好な積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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