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公開番号
2025128508
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2024025205
出願日
2024-02-22
発明の名称
積層フィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B32B
7/023 20190101AFI20250827BHJP(積層体)
要約
【課題】 本発明は、優れた遮熱性を備え、かつ外観や意匠性を向上させることができる積層体を提供することをその課題とする。
【解決手段】 誘電体多層膜の片側に着色層を有する積層体であって、波長900~1000nmにおける平均反射率をRa、波長400~700nmにおける平均反射率をRbとしたときに、前記Raが50%以上100%以下であり、波長700~900nmの範囲において前記Raと前記Rbの中間値となる最短波長が850nm以上であり、前記着色層と反対側の表面をX面としたときに、前記X面の水接触角が5°以上60°以下であることを特徴とする、積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
誘電体多層膜の片側に着色層を有する積層体であって、波長900~1000nmにおける平均反射率をRa、波長400~700nmにおける平均反射率をRbとしたときに、前記Raが50%以上100%以下であり、波長700~900nmの範囲において前記Raと前記Rbの中間値となる最短波長が850nm以上であり、前記着色層と反対側の表面をX面としたときに、前記X面の水接触角が5°以上60°以下であることを特徴とする、積層体。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記X面に光を照射したときの反射光の彩度が20以下である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記Raと前記Rbの差が20%以上90%以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記誘電体多層膜が熱可塑性樹脂を主成分とする積層フィルムである、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記積層フィルムが、異なる熱可塑性樹脂を主成分とする少なくとも2種類以上の層を規則的に51層以上積層した構成を有する、請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
前記X面から誘電体多層膜までの距離が0.001mm以上2.0mm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
波長400~830nmにおける最大反射率Rdが0.1%以上15%以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項8】
耐候性樹脂層、前記誘電体多層膜、粘着層、及び着色層がこの順に位置し、前記着色層がガラスまたは樹脂を主成分とする、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項9】
支持体、中間層1、前記誘電体多層膜、中間層2、及び着色層がこの順に位置し、前記着色層及び前記支持体がガラスまたは樹脂を主成分とする、請求項1または2に記載の積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
光学特性が異なる2種以上の材料を光の波長レベルの層厚みで規則的に積層することにより発現する光の干渉現象を利用して、特定の波長の光を選択的に反射させる積層フィルムが知られている。このような積層フィルムは、用いる材料の屈折率、層数、各層の厚みやその分布等を調整することで種々の性能を具備せしめることが可能であるため、例えば、コールドミラー、ハーフミラー、レーザーミラー、ダイクロイックフィルタ、熱線反射フィルム、近赤外カットフィルタ、単色フィルタ、偏光反射フィルム等の用途で使用されている。
【0003】
このような積層フィルムを硬い支持体に加熱加圧ラミネートして得られる成形体は、化粧板等の装飾材や、各種家電製品、建築部材、自動車関係の部品等に使用されている。中でも近年、環境保護による二酸化炭素排出規制を受けて、夏場の外部からの熱、特に太陽光による熱の流入を抑制できる熱線カットガラスが自動車や電車などの乗り物、建物の窓ガラスとして注目されている。
【0004】
このような熱線カットガラスの一例として、ガラス中や合わせガラスに用いられる中間膜中に熱線吸収材を含有させ、熱線を熱線吸収材にて遮断するもの(例えば特許文献1)、ガラス表面上にスパッタなどにより金属膜を形成し、熱線を反射させて遮断するもの(例えば特許文献2)、屈折率の異なるポリマーが交互に積層された積層フィルムをガラス及び中間膜の間に挿入して熱線を反射させて遮断するもの(例えば特許文献3)などがある。
【0005】
しかしながら、特許文献1の熱線カットガラスでは、外部から入射される太陽光が熱エネルギーに変換されるため、その熱が室内へと放射されて熱線カット効率が低下する問題がある。加えて、当該方法では熱線を吸収することで部分的にガラス温度が上昇し、外気温との差によりガラス本体が破損する場合もある。特許文献2の熱線カットガラスでは、熱線のみではなく可視光も反射するために着色しやすく、また、電磁波も遮蔽するために内部での通信機器の使用等に悪影響を及ぼす場合がある。一方、特許文献3の熱線カットガラスを構成する積層フィルムは、その層厚みを制御して反射する波長を選択できるため、温度上昇に寄与する近赤外領域の光を選択的に反射することができ、可視光線透過率を維持しつつ熱線カット性能を向上させることができる。また、金属など電波を遮断する成分を含まないために、良好な電波透過性を保つこともできる。
【0006】
また、特許文献3に示されるような積層フィルムを溶融押出法にて得る場合、透明性、耐熱性、耐候性、耐薬品性、強度、および寸法安定性などの理由から、一方の樹脂層の主成分にポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂を使用し、もう一方の樹脂層に、当該ポリエステル樹脂とは光学特性の異なる熱可塑性樹脂(例えば共重合ポリエステル樹脂等)を使用したものが用いられている(例えば特許文献4~6)。特に、一方の樹脂層の主成分にポリエチレンナフタレートを用いた場合、低屈折率の共重合ポリエステルとの屈折率差を大きくすることが出来るため、高い反射率を有する積層フィルムを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-17854号公報
特開2001-310407号公報
国際公開第2005/040868号
特開2005-059332号公報
特開2004-249587号公報
国際公開第2013/137288号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような熱線カットガラスは、乗り物や建物の窓ガラスのように人の目に触れる場所に使われることが多いため、外観も重要な要素となる。しかしながら、特許文献3~6の積層フィルムを自動車のサンルーフや、着色や印刷を施した窓ガラスなどの着色層(特に黒色の層)を有する用途に適用した場合、雨や清掃時に付着する水滴によって、水滴部分が赤色や黄色などに着色して見える課題がある。この課題の原理は明らかになっていないが、本来光の干渉現象によって反射する近赤外の光が、水滴のレンズ効果によって視野角が大きくなり、赤色の波長の光を反射してしまうためと推測している。特にサンルーフ用途の熱線カットガラスでは、太陽光による車内の温度上昇を抑制するために着色層が設けられていることがあり、雨や清掃時により水滴が赤色や黄色に着色して見えるため外観上好ましくない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決し、優れた遮熱性を備え、かつ外観や意匠性を向上させることができる積層体を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。すなわち、本発明の積層フィルムは、誘電体多層膜の片側に着色層を有する積層体であって、波長900~1000nmにおける平均反射率をRa、波長400~700nmにおける平均反射率をRbとしたときに、前記Raが50%以上100%以下であり、波長700~900nmの範囲において前記Raと前記Rbの中間値となる最短波長が850nm以上であり、前記着色層と反対側の表面をX面としたときに、前記X面の水接触角が5°以上60°以下であることを特徴とする、積層体である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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