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公開番号
2025038262
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-19
出願番号
2022018683
出願日
2022-02-09
発明の名称
表面処理剤、コーティング液、物品及び物品の製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
3/18 20060101AFI20250312BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】潤滑性に優れた表面層を形成できる表面処理剤、コーティング液、物品及び物品の製造方法の提供。
【解決手段】本発明の表面処理剤は、フルオロポリエーテル鎖と反応性基とを有する含フッ素エーテル化合物を含み、下記要件1を満たす。要件1:上記表面処理剤を用いて基材上に形成される表面層にパルス化された一次イオンを照射することで負二次イオンを生成し、生成された負二次イオンを第1の飛行時間型質量分析計を用いて質量電荷比に基づいて分離し、分離された負二次イオンからイオン選択装置を用いて質量電荷比が348uである負二次イオンをプリカーサーイオンとして選択し、上記選択されたプリカーサーイオンを衝突セルに導入して高エネルギー衝突誘起解離により開裂してプロダクトイオンを生成し、生成されたプロダクトイオンから第2の質量分析計を用いて取得される、上記プロダクトイオンの質量電荷比と面積強度との関係を示す質量スペクトルにおいて、質量電荷比が116u及び232uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
A
に対する、質量電荷比が66u、166u、182u及び282uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
B
の比率I
B
/I
A
が、0.025以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フルオロポリエーテル鎖と反応性基とを有する含フッ素エーテル化合物を含み、
下記要件1を満たす、表面処理剤。
要件1:
前記表面処理剤を用いて基材上に形成される表面層にパルス化された一次イオンを照射することで負二次イオンを生成し、
生成された負二次イオンを第1の飛行時間型質量分析計を用いて質量電荷比に基づいて分離し、
分離された負二次イオンからイオン選択装置を用いて質量電荷比が348uである負二次イオンをプリカーサーイオンとして選択し、
前記選択されたプリカーサーイオンを衝突セルに導入して高エネルギー衝突誘起解離により開裂してプロダクトイオンを生成し、
生成されたプロダクトイオンから第2の質量分析計を用いて取得される、前記プロダクトイオンの質量電荷比と面積強度との関係を示す質量スペクトルにおいて、
質量電荷比が116u及び232uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
A
に対する、質量電荷比が66u、166u、182u及び282uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
B
の比率I
B
/I
A
が、0.025以上である。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記比率I
B
/I
A
が0.025~0.112である、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項3】
前記反応性基が、反応性シリル基である、請求項1又は2に記載の表面処理剤。
【請求項4】
前記フルオロポリエーテル鎖が、(OCF
2
)で表される単位と、(OC
2
F
4
)で表される単位と、(OC
3
F
6
)で表される単位とを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の表面処理剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の表面処理剤と、液状媒体と、を含む、コーティング液。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の表面処理剤又は請求項5に記載のコーティング液を用いて形成された表面層を基材上に有する、物品。
【請求項7】
基材と、フルオロポリエーテル鎖を含む表面層とを有する、物品であって、
下記要件2を満たす、物品。
要件2:
前記表面層にパルス化された一次イオンを照射することで負二次イオンを生成し、
生成された負二次イオンを第1の飛行時間型質量分析計を用いて質量電荷比に基づいて分離し、
分離された負二次イオンからイオン選択装置を用いて質量電荷比が348uである負二次イオンをプリカーサーイオンとして選択し、
前記選択されたプリカーサーイオンを衝突セルに導入して高エネルギー衝突誘起解離により開裂してプロダクトイオンを生成し、
生成されたプロダクトイオンから第2の質量分析計を用いて取得される、前記プロダクトイオンの質量電荷比と面積強度との関係を示す質量スペクトルにおいて、
質量電荷比が116u及び232uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
A
に対する、質量電荷比が66u、166u、182u及び282uであるプロダクトイオンに対応する各ピークの面積強度の合計I
B
の比率I
B
/I
A
が、0.025以上である。
【請求項8】
前記比率I
B
/I
A
が0.025~0.112である、請求項7に記載の物品。
【請求項9】
前記フルオロポリエーテル鎖が、(OCF
2
)で表される単位と、(OC
2
F
4
)で表される単位と、(OC
3
F
6
)で表される単位とを含む、請求項7又は8に記載の物品。
【請求項10】
前記物品がタッチパネルであり、前記タッチパネルの指で触れる面を構成する部材の表面に前記表面層を有する、請求項6~9のいずれか1項に記載の物品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理剤、コーティング液、物品及び物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
基材の表面に撥水性、撥油性、防汚性等を付与するために、フルオロポリエーテル鎖と、反応性シリル基と、を有する含フッ素エーテル化合物を用いた表面処理によって、基材の表面に含フッ素エーテル化合物の縮合物からなる表面層を形成することが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5761305号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、含フッ素エーテル化合物を用いて形成された表面層に対する要求性能が高くなっている。例えば、表面層が指で触れる面を構成する部材に適用される場合には、潤滑性(指で触った際の滑らかさ)に優れる表面層が求められる。
本発明者らが、特許文献1に記載されているような含フッ素エーテル化合物を用いて形成された表面層を評価したところ、表面層の潤滑性に改良の余地があることを見出した。
【0005】
そこで、本発明は、潤滑性に優れた表面層を形成できる表面処理剤、コーティング液、物品及び物品の製造方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、表面処理剤を用いて基材上に形成される表面層が、その表面層を飛行時間型質量分析が可能なタンデム質量分析装置を用いて分析することにより得られる、プロダクトイオンのピーク面積強度の比率に関する特定の要件を満たす場合、その表面処理剤が潤滑性に優れた表面層を形成できる表面処理剤であることを見出し、本発明に至った。
【0007】
すなわち、発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] フルオロポリエーテル鎖と反応性基とを有する含フッ素エーテル化合物を含み、後述する要件1を満たす、表面処理剤。
[2] 後述する比率I
B
/I
A
が0.025~0.112である、[1]に記載の表面処理剤。
[3] 上記反応性基が、反応性シリル基である、[1]又は[2]に記載の表面処理剤。
[4] 上記フルオロポリエーテル鎖が、(OCF
2
)で表される単位と、(OC
2
F
4
)で表される単位と、(OC
3
F
6
)で表される単位とを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の表面処理剤。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の表面処理剤と、液状媒体と、を含む、コーティング液。
[6] [1]~[4]のいずれかに記載の表面処理剤又は[5]に記載のコーティング液を用いて形成された表面層を基材上に有する、物品。
[7] 基材と、フルオロポリエーテル鎖を含む表面層とを有する、物品であって、後述する要件2を満たす、物品。
[8] 後述する比率I
B
/I
A
が0.025~0.112である、[7]に記載の物品。
[9] 上記フルオロポリエーテル鎖が、(OCF
2
)で表される単位と、(OC
2
F
4
)で表される単位と、(OC
3
F
6
)で表される単位とを含む、[7]又は[8]に記載の物品。
[10] 上記物品がタッチパネルであり、上記タッチパネルの指で触れる面を構成する部材の表面に上記表面層を有する、[6]~[9]のいずれかに記載の物品。
[11] [1]~[4]のいずれかに記載の表面処理剤又は[5]に記載のコーティング液を用いて、ドライコーティング法又はウェットコーティング法により、基材上に表面層を形成する、物品の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、潤滑性に優れた表面層を形成できる表面処理剤、コーティング液、物品、及び、物品の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において、式(g1)で表される基を、基(g1)と記すことがある。また、式(A1)で表される化合物を、化合物(A1)と記すことがある。他の式で表される化合物等もこれらに準ずる。
フルオロアルキル基とは、ペルフルオロアルキル基とパーシャルフルオロアルキル基とを合わせた総称である。ペルフルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換された基を意味する。またパーシャルフルオロアルキル基とは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換され、かつ、水素原子を1個以上有するアルキル基である。すなわちフルオロアルキル基は1個以上のフッ素原子を有するアルキル基である。
「反応性シリル基」とは、加水分解性シリル基及びシラノール基(Si-OH)の総称であり、「加水分解性シリル基」とは、加水分解反応してシラノール基を形成し得る基を意味する。
「有機基」とは、置換基を有していてもよく、炭素鎖中にヘテロ原子又は他の結合を有してもよい炭化水素基を意味する。
「炭化水素基」とは、炭素原子と水素原子からなる基であり、脂肪族炭化水素基(例えば、2価の脂肪族炭化水素基としては、直鎖アルキレン基、分岐を有するアルキレン基、シクロアルキレン基等)、芳香族炭化水素基(例えば、2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基等)及びこれらの組み合わせからなる基である。
「表面層」とは、基材上に形成される層を意味する。
フルオロポリエーテル鎖及び化合物の「分子量」は、
1
H-NMR及び
19
F-NMRによって、末端基を基準にしてオキシフルオロアルキレン単位の数(平均値)を求めることによって算出される数平均分子量である。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0010】
[表面処理剤]
本発明の表面処理剤(以下、「本処理剤」ともいう。)は、フルオロポリエーテル鎖と反応性基とを有する含フッ素エーテル化合物を含み、かつ、下記要件1を満たす。
(【0011】以降は省略されています)
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