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公開番号
2025082560
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-29
出願番号
2023195974
出願日
2023-11-17
発明の名称
防眩層付透明基材
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
G02B
5/02 20060101AFI20250522BHJP(光学)
要約
【課題】耐溶解性に優れた防眩層を備えた防眩層付透明基材の提供を目的とする。
【解決手段】透明基材と、前記透明基材の一方の主面に備えられた防眩層とを有する、防眩層付透明基材であって、前記防眩層が、反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基がそれぞれ直接結合した2つのSi原子が、メチレン基またはエチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むビスシラン剤(B)を含む防眩層用組成物の硬化物からなり、前記ビスシラン剤(B)が、特定の条件(Bi)および(Bii)を満たす、防眩層付透明基材。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
透明基材と、前記透明基材の一方の主面に備えられた防眩層とを有する、防眩層付透明基材であって、
前記防眩層が、反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基がそれぞれ直接結合した2つのSi原子が、メチレン基またはエチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むビスシラン剤(B)を含む防眩層用組成物の硬化物からなり、
前記ビスシラン剤(B)が、下記条件(Bi)および(Bii)を満たす、防眩層付透明基材。
(Bi)ビスシラン剤(B)が、メチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}>0
(Bii)ビスシラン剤(B)が、エチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}≧0.10
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記防眩層用組成物は、下記のモノシラン剤(A)および下記のモノシラン剤(C)の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の防眩層付透明基材。
モノシラン剤(A):反応性基および水酸基から選ばれる4つの置換基がSi原子に直接結合したモノシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むシラン剤
モノシラン剤(C):反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基とメチル基とがSi原子に直接結合したモノシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むシラン剤
【請求項3】
透明基材と、前記透明基材の一方の主面に備えられた防眩層とを有する、防眩層付透明基材であって、
前記防眩層が、反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基がそれぞれ直接結合した2つのSi原子が、メチレン基またはエチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むビスシラン剤(B)と、下記のモノシラン剤(A)および下記のモノシラン剤(C)の少なくとも一方との重縮合物を含む防眩層用組成物の硬化物からなり、
前記ビスシラン剤(B)が、下記条件(Bi)および(Bii)を満たす、防眩層付透明基材。
モノシラン剤(A):反応性基および水酸基から選ばれる4つの置換基がSi原子に直接結合したモノシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むシラン剤
モノシラン剤(C):反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基とメチル基とがSi原子に直接結合したモノシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むシラン剤
(Bi)ビスシラン剤(B)が、メチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}>0
(Bii)ビスシラン剤(B)が、エチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}≧0.10
【請求項4】
前記モノシラン剤(C)が下記条件(Ci)を満たす、請求項2または3に記載の防眩層付透明基材。
(Ci){モノシラン剤(C)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}=0.02~0.2
【請求項5】
前記条件(Bi)において下記条件を満たす、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}≧0.03
【請求項6】
前記条件(Bii)において下記条件を満たす、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}≧0.50
【請求項7】
前記防眩層用組成物は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物粒子をさらに含む、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
【請求項8】
前記防眩層を備える主面側の最表面の算術平均粗さRaが0.02μm以上である、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
【請求項9】
前記防眩層を備える主面側の最表面の60°鏡面光沢度が130%以下である、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
【請求項10】
前記金属酸化物粒子は、鱗片状酸化ケイ素粒子を含む、請求項1または3に記載の防眩層付透明基材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防眩層付透明基材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、車両等に搭載されるナビゲーションシステムやスピードメータ等の各種機器に画像表示装置が用いられる機会が増えている。かかる画像表示装置のカバー部材の特性として、安全性や外観向上の観点から、外光の反射を低減することや、画面への外光の映りこみによる画像の視認性低下を防ぐことが求められている。カバー材の表面の反射や映りこみを防止する手段としては、凹凸構造を表面に有する防眩層を、画像表示装置の表示面に配置し、外光を拡散反射させることで、反射像を不鮮明にする方法がある。
【0003】
防眩層は、例えば、シリカ前駆体として、アルコキシシランの加水分解縮合物などの加水分解性有機ケイ素化合物を含む塗布液をガラス基板の一方の主面に塗布し、その後、硬化して形成される(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/021560号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
防眩層の形成後は、基材表面を洗浄するために、基材を洗浄液に数分程度浸漬することが防眩層形成工程以降の各工程前で実施されることがある。防眩層形成後の洗浄は、例えば、意匠性の目的で基材の裏面(防眩層を備える主面と対向する主面)に印刷層を形成する場合に、印刷層形成前の基材裏面の清浄性を担保するために行われる。
ここで、洗浄に用いられる塩基性の洗浄液により、形成された防眩層が溶解すると、(1)防眩層の膜厚や屈折率が変化して、防眩層の上に更に反射防止層を設けた場合の色度が、防眩層の状態により変化する、(2)防眩層表面よりも疎水性の性質を持つ層内部が露出することで防眩層表面の親水性が低下し、防眩層の上に直接防汚層を設ける場合の防眩層-防汚層間の密着性が低下する、(3)防眩層表面の表面粗さが低下して防眩性が低下する、等の問題が懸念される。特に(1)と(2)の現象は、(3)に比べ軽微な溶解でも発生するため問題が大きかった。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、耐溶解性に優れた防眩層を備えた防眩層付透明基材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は下記の防眩層付透明基材等に関する。
透明基材と、前記透明基材の一方の主面に備えられた防眩層とを有する、防眩層付透明基材であって、
前記防眩層が、反応性基および水酸基から選ばれる3つの置換基がそれぞれ直接結合した2つのSi原子が、メチレン基またはエチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含むビスシラン剤(B)を含む防眩層用組成物の硬化物からなり、
前記ビスシラン剤(B)が、下記条件(Bi)および(Bii)を満たす、防眩層付透明基材。
(Bi)ビスシラン剤(B)が、メチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}>0
(Bii)ビスシラン剤(B)が、エチレン基で連結されたビスシラン化合物、その加水分解物、およびその重合物から選ばれる一つ以上を含む場合、
{ビスシラン剤(B)由来のSi原子数}/{防眩層中のSi、AlおよびZrから選ばれる少なくとも1種の原子の総数}≧0.10
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐溶解性に優れた防眩層を備えた防眩層付透明基材を得ることができる。かかる防眩層付透明基材であれば、防眩層の機能が損なわれることなく発揮され、また、防眩層の上に反射防止層や防汚層等の各種機能層を備える場合でも、反射色の色度差が拡大しにくいため基材の光学特性を維持でき、また防眩層-防汚層間の密着性が低下しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る防眩層付透明基材の断面図である。
図2は、本発明の他の実施形態に係る防眩層付透明基材の断面図である。
図3は、本発明の他の実施形態に係る防眩層付透明基材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、数値については四捨五入の範囲が含まれる。
防眩層用組成物の固形分濃度は、特に断らない限り、シリカ換算固形分濃度、すなわち防眩層用組成物に含まれるSi化合物のSiが全てSiO
2
になったとして算出するシリカ(SiO
2
)換算濃度で表す。
(【0011】以降は省略されています)
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