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公開番号2025064161
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173697
出願日2023-10-05
発明の名称プリント基板の処理方法
出願人DOWAエコシステム株式会社
代理人個人,個人
主分類C22B 7/00 20060101AFI20250410BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】プリント基板から有価金属を高い比率で回収する。
【解決手段】プリント基板の処理方法であって、プリント基板を破砕し、破砕物を形成する破砕工程と、破砕物について、1mm以上35mm以下の分級点で粗粒物と細粒物とに分離する分級工程と、粗粒物について、第1の磁束密度で磁力選別を行い、第1磁着物と第1非磁着物とに分離する第1磁選工程と、第1非磁着物について、第2の磁束密度で磁力選別を行い、第2磁着物と第2非磁着物とに分離する第2磁選工程と、を有し、第1磁選工程の磁力選別は、第2磁選工程の磁力選別より磁束密度が低い、プリント基板の処理方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
プリント基板の処理方法であって、
前記プリント基板を破砕し、破砕物を形成する破砕工程と、
前記破砕物について、1mm以上35mm以下の分級点で粗粒物と細粒物とに分離する分級工程と、
前記粗粒物について、第1の磁束密度で磁力選別を行い、第1磁着物と第1非磁着物とに分離する第1磁選工程と、
前記第1非磁着物について、第2の磁束密度で磁力選別を行い、第2磁着物と第2非磁着物とに分離する第2磁選工程と、を有し、
第1磁選工程の磁力選別は、第2磁選工程の磁力選別より磁束密度が低い、
プリント基板の処理方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第1磁選工程では吊下げ磁選機を、前記第2磁選工程ではドラム式磁選機をそれぞれ用いて磁力選別を行う、
請求項1に記載のプリント基板の処理方法。
【請求項3】
前記破砕工程では、前記プリント基板を衝撃破砕し、最大粒径が100mm以下の破砕物を得る、
請求項1又は請求項2に記載のプリント基板の処理方法。
【請求項4】
前記第1磁選工程における第1の磁束密度を200G以上1000G未満、
前記第2磁選工程における第2の磁束密度を1000G以上3000G以下とする。
請求項1又は請求項2に記載のプリント基板の処理方法。
【請求項5】
前記第2非磁着物について、光学選別、渦電流選別、振動選別、比重選別および風力選別の少なくとも1つを行う、
請求項1又は請求項2に記載のプリント基板の処理方法。
【請求項6】
前記第2非磁着物について渦電流選別を行い、良導体物と不良導体物とに分離する渦電流選別工程と、
前記良導体物について光学選別を行う光学選別工程と、をさらに有する、
請求項5に記載のプリント基板の処理方法。
【請求項7】
前記細粒物と前記第2非磁着物とを製錬原料として回収する回収工程をさらに有する、
請求項1又は請求項2に記載のプリント基板の処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
プリント基板は例えば家電製品などに使用されており、この廃棄の際にリサイクルの観点から、プリント基板に含まれる有価金属を回収することが求められている。有価金属としては、例えば金、銀、パラジウムなどが挙げられる。
【0003】
廃棄されたプリント基板から有価金属を回収するため、例えばプリント基板を破砕し、各種選別処理を施して有価金属を回収する方法が提案されている。例えば特許文献1には、まず、部品付きプリント基板を破砕し、その破砕物に磁力選別を施した後、非磁性物を篩分けすることで篩上物をプリント基板屑として回収し、このプリント基板屑に破砕や風力選別を施すことで有価金属を回収する方法が開示されている。ここでは、プリント基板の破砕物を磁力選別することで、例えば鉄などを含む磁着物と、例えば金などの有価金属を含む非磁着物とに分離しており、非磁着物に対してさらに所定の操作を行うことで、有価金属を濃縮している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-167246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明者等の検討によると、プリント基板の破砕物にそのまま磁力選別を施すと、本来、非磁着物として分離する有価金属が鉄などの磁着物に巻き込まれてしまうことが見出された。そのため、プリント基板からの有価金属の回収量や回収率が低くなる傾向がある。
【0006】
本発明は、プリント基板から有価金属を高い比率で回収する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、プリント基板の破砕物に磁力選別を行ったときに、有価金属が磁着物に巻き込まれる原因について検討を行った。この結果、プリント基板に含まれる有価金属が微細に破砕されやすいためであることが分かった。具体的には、プリント基板に含まれる磁着物、例えば鉄などは、破砕により粗粒物となる一方、有価金属は破砕により細粒物となる傾向がある。また粗粒物は、表面に凹凸を有する等、複雑な形状に破砕されることがある。このような破砕物から磁力選別により磁着物を分離すると、粗粒物とともに、有価金属などの細粒物が粗粒物の表面に付着もしくは取り込まれて一緒に分離されてしまうことがある。有価金属は本来、非磁着物として分離されるが、その一部が粗粒物とともに磁着物として分離されることで、有価金属の回収量や回収率が低下することになる。
【0008】
このことから磁着物への有価金属の巻き込み量を低減する方法を検討し、プリント基板の破砕物に磁力選別を行う前に、分級を行うことに着目した。有価金属は細粒化される傾向があるので、磁力選別で巻き込まれやすい細粒物を分級により予め分離することで、有価金属の磁着物への混入を抑制することができる。そして、分級で分離された粗粒物に磁力選別を2段階で行うことにより、粗粒物に含まれる有価金属をさらに回収し、結果として有価金属の回収量や回収率を向上できることを見出した。
【0009】
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。
【0010】
本発明の第1の態様は、
プリント基板の処理方法であって、
前記プリント基板を破砕し、破砕物を形成する破砕工程と、
前記破砕物について、1mm以上35mm以下の分級点で粗粒物と細粒物とに分離する分級工程と、
前記粗粒物について、第1の磁束密度で磁力選別を行い、第1磁着物と第1非磁着物とに分離する第1磁選工程と、
前記第1非磁着物について、第2の磁束密度で磁力選別を行い、第2磁着物と第2非磁着物とに分離する第2磁選工程と、を有し、
第1磁選工程の磁力選別は、第2磁選工程の磁力選別より磁束密度が低い、プリント基板の処理方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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