TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025064340
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174004
出願日
2023-10-06
発明の名称
シミュレーション装置及びプログラム
出願人
住友重機械工業株式会社
代理人
個人
主分類
G16Z
99/00 20190101AFI20250410BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】解析精度の低下を抑制することが可能なシミュレーション装置を提供する。
【解決手段】解析対象の流体を複数の計算粒子で表し、前記流体の支配方程式を1次の一貫性条件を有するカーネル関数を用いて離散化し、離散化された支配方程式を解いて前記複数の計算粒子の位置及び物理量を時間発展させる粒子法によるシミュレーションを行う。着目する計算粒子が、壁面からの影響を考慮して物理量を時間発展させるべき壁面近傍の計算粒子である場合、カーネル関数を計算する際に、壁面近傍の計算粒子から見て壁面の反対側に仮想壁面粒子を配置し、仮想壁面粒子を考慮してカーネル関数を計算する。計算粒子に付与される物理量を時間発展させる際に、壁面近傍の計算粒子の速度及び壁面の境界条件に応じて、仮想壁面粒子に速度を与え、仮想壁面粒子の存在を考慮して、離散化された支配方程式を修正して解く。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
解析対象の流体を複数の計算粒子で表し、前記流体の支配方程式を1次の一貫性条件を有するカーネル関数を用いて離散化し、離散化された支配方程式を解いて前記複数の計算粒子の位置及び物理量を時間発展させる粒子法によるシミュレーション装置であって、
着目する計算粒子が、壁面からの影響を考慮して物理量を時間発展させるべき壁面近傍の計算粒子である場合、
前記カーネル関数を計算する際に、壁面近傍の計算粒子から見て前記壁面の反対側に仮想壁面粒子を配置し、前記仮想壁面粒子を考慮して前記カーネル関数を計算し、
計算粒子に付与される物理量を時間発展させる際に、壁面近傍の計算粒子の速度及び前記壁面の境界条件に応じて、前記仮想壁面粒子に速度を与え、前記仮想壁面粒子の存在を考慮して、離散化された支配方程式を修正して解くシミュレーション装置。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記カーネル関数として、再生成カーネル関数を用いる請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項3】
前記カーネル関数として、再標準化行列を用いて1次の一貫性条件を満たすように修正した関数を用いる請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項4】
解析対象の流体を複数の計算粒子で表し、前記流体の支配方程式を1次の一貫性条件を有するカーネル関数を用いて離散化し、離散化された支配方程式を解いて前記複数の計算粒子の位置及び物理量を時間発展させる粒子法によるシミュレーションを行う機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、
着目する計算粒子が、壁面からの影響を考慮して物理量を時間発展させるべき壁面近傍の計算粒子である場合、
壁面近傍の計算粒子から見て前記壁面の反対側に仮想壁面粒子を配置し、前記仮想壁面粒子を考慮して前記カーネル関数を計算し、
壁面近傍の計算粒子の速度及び前記壁面の境界条件に応じて、前記仮想壁面粒子に速度を与え、前記仮想壁面粒子の存在を考慮して、離散化された支配方程式を修正して解くプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
流体の流れ場の解析手法として粒子法(SPH法)が公知である。粒子法は、連続場を仮想的な計算粒子の集合を用いて離散化し、支配方程式を解くことにより、流れ場の時間発展を解析する手法である。一般的な粒子法による解析においては、流体を表す計算粒子に加えて、壁面の境界条件を与えるために、予め壁面内部に壁面を表す計算粒子を配置して解析が行われる。また、解析中に、流体を表す計算粒子の配置と、壁面形状に合わせて自動的に壁面を表す計算粒子を配置する手法も知られている。
【0003】
下記の特許文献1に、任意形状の壁面を表す計算粒子の直径や配置位置を工夫することで、曲率を有する壁面の境界条件を効果的に与える手法が記載されている。
【0004】
一方で、壁面を表す計算粒子を配置せず、壁面の境界条件を与える手法も存在する。下記の特許文献2に、流体を表す計算粒子の分布を用いて壁面の影響を算出し、境界条件を与える手法が記載されている。壁面を表す計算粒子を配置せずに壁面の境界条件を与える手法は、解析の前処理において壁面を表す計算粒子を配置する工程が不要になることや、複雑な形状の物体周りの流れ解析が容易になるといった利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010―243293
特開2022―80643
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
粒子法の一種であるSPH法を用いた流体解析技術において、解析精度を表す指標の一つに、n次の一貫性条件(Consistency Condition)と呼ばれる指標がある。ここで、nは、0以上の整数である。SPH法では、計算粒子の各々の質量分布として、連続かつ微分可能なカーネル関数を用いる。n次の一貫性条件が満たされるとは、カーネル関数を用いた導関数の離散式がn次関数までの導関数を厳密に算出可能であることを表す。例えば、あるカーネル関数が1次の一貫性条件を満たす場合、それを用いた離散式において、0次関数及び1次関数の導関数が厳密に算出される。この性質を満たす離散式を用いて支配方程式を離散化して解くことにより、高精度な解析が可能になる。
【0007】
ところが、壁面を表す計算粒子を配置せずに壁面境界条件を課す従来の手法では、壁面の境界条件を含む解析空間において、1次の一貫性条件を満たすカーネル関数及びそれを用いた支配方程式の導関数を用いることができない。カーネル関数が1次の一貫性条件を満たさない場合、解析精度が低下してしまう。本発明の目的は、解析精度の低下を抑制することが可能なシミュレーション装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によると、
解析対象の流体を複数の計算粒子で表し、前記流体の支配方程式を1次の一貫性条件を有するカーネル関数を用いて離散化し、離散化された支配方程式を解いて前記複数の計算粒子の位置及び物理量を時間発展させる粒子法によるシミュレーション装置であって、
着目する計算粒子が、壁面からの影響を考慮して物理量を時間発展させるべき壁面近傍の計算粒子である場合、
前記カーネル関数を計算する際に、壁面近傍の計算粒子から見て前記壁面の反対側に仮想壁面粒子を配置し、前記仮想壁面粒子を考慮して前記カーネル関数を計算し、
計算粒子に付与される物理量を時間発展させる際に、壁面近傍の計算粒子の速度及び前記壁面の境界条件に応じて、前記仮想壁面粒子に速度を与え、前記仮想壁面粒子の存在を考慮して、離散化された支配方程式を修正して解くシミュレーション装置が提供される。
【0009】
本発明の他の観点によると、
解析対象の流体を複数の計算粒子で表し、前記流体の支配方程式を1次の一貫性条件を有するカーネル関数を用いて離散化し、離散化された支配方程式を解いて前記複数の計算粒子の位置及び物理量を時間発展させる粒子法によるシミュレーションを行う機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、
着目する計算粒子が、壁面からの影響を考慮して物理量を時間発展させるべき壁面近傍の計算粒子である場合、
壁面近傍の計算粒子から見て前記壁面の反対側に仮想壁面粒子を配置し、前記仮想壁面粒子を考慮して前記カーネル関数を計算し、
壁面近傍の計算粒子の速度及び前記壁面の境界条件に応じて、前記仮想壁面粒子に速度を与え、前記仮想壁面粒子の存在を考慮して、離散化された支配方程式を修正して解くプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
1次の一貫性条件を満たすカーネル関数を用い、計算粒子に付与される物理量を時間発展させる際に、壁面近傍の計算粒子の速度及び壁面の境界条件に応じて、仮想壁面粒子に速度を与え、仮想壁面粒子の存在を考慮して支配方程式を修正して解くことにより、解析精度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
抗体パスポート
7か月前
個人
N式トータルシステム
5か月前
個人
情報システムおよび方法
1か月前
エムスリー株式会社
媒体
2か月前
富士通株式会社
リスクと診断
6か月前
株式会社Y4.com
情報処理装置
6か月前
ゾーン株式会社
コンピュータシステム
3日前
株式会社M-INT
情報処理システム
18日前
株式会社M-INT
情報処理システム
5か月前
株式会社タカゾノ
作業時間計測システム
5か月前
富士電機株式会社
食事管理システム
1か月前
大王製紙株式会社
作業管理システム
1か月前
医療法人社団梅華会
医療の支援装置
3か月前
株式会社日立製作所
情報システム
4か月前
株式会社Smart119
情報処理システム
6か月前
株式会社サンクスネット
リスク判定システム
3か月前
個人
透析医療に関する回答方法及びその装置
3か月前
個人
弾塑性有限要素法におけるデータ同化の演算方法
5か月前
アルケア株式会社
コミュニケーションシステム
3か月前
合同会社フォース
オンライン診療システム
27日前
株式会社JVCケンウッド
表示装置及び表示方法
3か月前
公立大学法人大阪
診断装置
2か月前
HITOTSU株式会社
手術管理システム1
12日前
株式会社グローバルビジョン
検体検査管理システム
3か月前
個人
服薬指導支援システム、及び、服薬指導支援方法
3か月前
日本光電工業株式会社
医療支援装置
18日前
日本光電工業株式会社
医療支援装置
18日前
公益財団法人がん研究会
画像診断報告書作成システム
5か月前
株式会社メディファーム
代替候補品目付き相互作用禁忌DB
1か月前
株式会社HJ Link‐do
オンライン診療システム
11日前
大和ハウス工業株式会社
推定装置、及び推定方法
26日前
ロゴスサイエンス株式会社
ヘルスケアシステムおよびその方法
4か月前
株式会社バシラックス
零売サービス提供システム
5か月前
富士通株式会社
敗血症の診断および予測
1か月前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
4か月前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
4か月前
続きを見る
他の特許を見る