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公開番号
2025064358
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174048
出願日
2023-10-06
発明の名称
スラグのフォーミング鎮静方法及びフォーミング鎮静材
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
C21C
5/28 20060101AFI20250410BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】転炉内に大量に投入しても転炉の熱裕度の低下が少ない、スラグのフォーミング鎮静方法及びフォーミング鎮静材を提供する。
【解決手段】揮発分を10質量%以上含むバイオマス炭を、転炉内でフォーミングしているスラグに、5kg/t-slag以上投入することを特徴とする、スラグのフォーミング鎮静方法。ただし前記バイオマス炭は、炭化したバイオマスを意味する。揮発分を10質量%以上含むので、十分なガス発生を確保できる。ガス発生後に残った炭素分が転炉の上吹き酸素によって燃焼することで発熱し、転炉の熱裕度を確保することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
揮発分を10質量%以上含むバイオマス炭を、転炉内でフォーミングしているスラグに、5kg/t-slag以上投入することを特徴とする、スラグのフォーミング鎮静方法。
ただし前記バイオマス炭は、炭化したバイオマスを意味する。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記バイオマス炭は、1400℃に急速加熱した際に発生するガスの合計が0.15Nm
3
/kg以上であることを特徴とする、請求項1記載のスラグのフォーミング鎮静方法。
【請求項3】
前記バイオマス炭を、バイオマス炭の含有量が70質量%以上であるフォーミング鎮静材として投入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスラグのフォーミング鎮静方法。
【請求項4】
バイオマス炭の含有量が70%以上であるフォーミング鎮静材であって、
前記バイオマス炭は、炭化したバイオマスであり、揮発分を10質量%以上含むことを特徴とする、フォーミング鎮静材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転炉精錬における、スラグのフォーミング鎮静方法及びフォーミング鎮静材に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
転炉精錬においては、吹錬中に溶銑中のCと上吹きO
2
ガスやスラグ中のFeOが反応してCOガスが連続的に発生する。COガスがスラグから脱離する脱離速度よりも、COガスの発生速度の方が大きい場合は、COガスの気泡がスラグ内部に留まり泡立ち(フォーミング)現象が起きる。スラグフォーミングが激しい場合は鎮静化するまで上吹きO
2
の流量を落とし、あるいは上吹き送酸を中止し、待機する時間を設ける必要があり、生産性の低下につながる。
【0003】
スラグのフォーミングを鎮静化するためには、スラグ内のCOガス気泡の破壊や脱離を促進することが有効である。一般的には、転炉への投入時にスラグ内部まで沈降しガス化する塊状物(鎮静材)を用いて、スラグフォーミングを鎮静化する。
【0004】
特許文献1には、有機化合物と、少なくとも1種類の無機材料との混合物であり、完全燃焼させた際に発生するガス発生体積が1.0Nm
3
/kg以上であり、見掛け密度が1000kg/m
3
以上であるフォーミング鎮静材が開示されている。
【0005】
特許文献2には、溶銑に対して脱珪処理又は脱燐処理を施す際に、炭素及び水素を主体とするプラスチックと、製鉄ダストとして得られる微粒鉄粉との混合物からなる成形体を添加し、スラグのフォーミングを抑制する方法が開示されている。
【0006】
特許文献3には、石炭、石灰石、プラスチックおよび紙スラジの内1種または2種以上と、微粒鉄粉との混合物を主原料とし、主原料を粉砕してバインダーを添加し混合し、圧縮してブリケットに成型し、見掛け比重が2~5の範囲内にあるフォーミングスラグ鎮静材が開示されている。
【0007】
特許文献4には、炭材20~40質量%、マグネシア含有物40~70質量%にセルロース含有有機物10~30質量%を加え、水分を10質量%以下にコントロールして混合・成形してなる昇熱、スラグ鎮静および耐火物保護を目的とした製鋼用副資材が開示されている。
【0008】
特許文献5には、フォーミング鎮静材ではないが、植物系バイオマスを炭化して炭化物を製造し、その炭化物を主原料として、鉄分を含んだダストを混合し、その混合物にバインダーおよび水分を加えて成型した転炉用昇熱材が開示されている。
【0009】
特許文献1~4に記載のフォーミング鎮静材、特許文献5に記載の転炉用昇熱材のいずれも、フォーミングしたスラグのCOガスを破泡するためのガス発生材料に加え、無機材料、微粒鉄粉などのガスを発生しない材料が混合されている。フォーミング鎮静材の見かけ密度を増大し、スラグ中に速やかに沈降させるためである。
【0010】
転炉を用いた鋼の精錬方法として、脱りん吹錬-中間排滓-脱炭吹錬をひとつの転炉で行うMURC法が知られている。脱りん吹錬中にスラグをフォーミングさせてスラグ体積を増やすことにより、中間排滓で炉口からスラグを排出するに際して排滓率の増加を図っている。脱炭吹錬後は、転炉を傾動して出鋼口から溶鋼を出鋼する。一方、脱りん吹錬、脱炭吹錬を、二つの転炉を用いて行う方法として、LD-ORP法、SRP法が知られている。これらの方法では、脱りん吹錬後の溶銑を出鋼口から取鍋に排出し、この溶銑をスラグ排出後の転炉に再装入して脱炭吹錬を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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