TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025066488
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-23
出願番号
2023176142
出願日
2023-10-11
発明の名称
再生正極材前駆体および再生正極材の製造方法、ならびに、再生正極材の使用方法
出願人
DOWAホールディングス株式会社
,
国立大学法人秋田大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C22B
7/00 20060101AFI20250416BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】被処理対象物であるリチウムイオン二次電池から、少ない環境負荷と低廉なリサイクルコスト、高い安全性を持って、アルミニウム、銅、鉄の含有量も少ない再生正極材前駆体や再生正極材を製造する方法を提供する。
【解決手段】被処理対象物であるリチウムイオン二次電池から再生正極材前駆体を製造する製造方法であって、前記被処理対象物であるリチウムイオン二次電池へ、熱処理工程と、破砕工程と、分級選別工程と、磁選工程と、酸浸出工程と、除鉄工程と、イオン交換工程と、アルカリ処理工程と、洗浄工程とを行う、再生正極材前駆体の製造方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被処理対象物であるリチウムイオン二次電池から再生正極材前駆体を製造する製造方法であって、
前記被処理対象物であるリチウムイオン二次電池を加熱し、熱処理物を得る熱処理工程と、
前記熱処理物を破砕して破砕物を得る破砕工程と、
前記破砕物へ分級選別を行って細粒産物を得る分級選別工程と、
前記細粒産物へ酸浸出を行って酸浸出液を得る酸浸出工程と、
前記酸浸出液へ酸化剤とアルカリとを添加して除鉄後液を得る除鉄工程と、
前記除鉄後液をキレート樹脂に接触させてイオン交換後液を得るイオン交換工程と、
前記イオン交換後液へアルカリを添加して沈殿物を生成させるアルカリ処理工程と、
前記沈殿物を水で洗浄し、再生正極材前駆体を得る洗浄工程とを、有する再生正極材前駆体の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記分級選別工程の後に、前記細粒産物へ磁選を行って磁着物を得る磁選工程を行う、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項3】
前記酸浸出工程において、硫酸を用いて酸浸出工程を行う、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項4】
前記除鉄工程において、酸化剤として過酸化水素水溶液を用い、前記酸浸出液の酸化還元電位を500~750mV(Ag/AgCl)として除鉄工程を行う、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項5】
前記イオン交換工程において、キレート樹脂として、アミノメチルリン酸系のキレート樹脂を用いてイオン交換工程を行い、アルミニウムイオンを除去する、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項6】
前記イオン交換後液に含有される金属元素を定量分析する分析工程を実施し、前記イオン交換後液に含有される金属元素の定量分析の結果と、狙いとする再生正極材前駆体の金属組成との間に差異がある場合、前記イオン交換後液を調合する調合工程を実施する、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項7】
前記イオン交換後液に含有される金属元素を定量分析する分析工程を実施し、前記イオン交換後液に含有される金属元素の定量分析の結果と、狙いとする再生正極材前駆体の金属組成との間に差異がある場合、狙いとする再生正極材前駆体の金属組成より不足している金属元素を添加する添加工程を実施する、請求項1に記載の再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項8】
請求項6に記載の再生正極材前駆体の製造方法であって、前記調合されたイオン交換後液におけるアルミニウムの含有量が100mg/L以下、銅の含有量が1mg/L以下、鉄の含有量が1mg/L以下である、再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項9】
請求項7に記載の再生正極材前駆体の製造方法であって、前記金属元素が添加されたイオン交換後液におけるアルミニウムの含有量が100mg/L以下、銅の含有量が1mg/L以下、鉄の含有量が1mg/L以下である、再生正極材前駆体の製造方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の再生正極材前駆体の製造方法によって製造された再生正極材前駆体へ、所定の金属化合物を添加した後、焼成することにより再生正極材を得る再生正極材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理対象であるリチウムイオン二次電池より回収された回収材から再生正極材前駆体および再生正極材を製造する方法、ならびに再生正極材の使用方法に係る。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は、エレクトロニクス分野から自動車分野まで急速に用途が広がっている。特に、自動車分野においては、プラグインハイブリッド車(PHEV)やバッテリー電気自動車(BEV)に代表されるハイブリッド自動車用途や電気自動車用途として、ユニットの高容量化による大型電池の需要が急増することが予想される。大型電池の需要が急増は、運輸業の分野においてCO
2
排出量の削減要請が強いことにも起因する。このリチウムイオン二次電池の需要拡大に伴い、製品寿命を終えたリチウムイオン二次電池の量も増大する。以降、リチウムイオン二次電池のことを「LIB」ともいう。
【0003】
一方、LIBは、その正極材として高価な金属材料を使用していることから、製品寿命を終えたLIBから金属材料をリサイクルすることは、工業的に重要な課題である。
【0004】
例えば特許文献1では、Co、NiおよびMnから選択される少なくとも二種からなる金属群と不純物とを含有する廃電池、廃正極材またはこれらの混合物から不純物を除去し、金属群を、当該金属塩の混合物として回収している。そして、特許文献1では、回収された金属塩の混合物を用いて正極材を製造することを提案している。
【0005】
また例えば、本出願人らが出願した特許文献2には、所定量の鉄、銅、アルミニウムのうち少なくとも1種を含む再生正極材について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5847742号公報
特許第7176707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
製品寿命を終えた廃LIBから金属材料をリサイクルするためには、リサイクルに伴う環境負荷が少ないことや、リサイクルのコストが低廉であることが求められる。ところが、例えば、特許文献1に記載の方法は、複雑な分離工程と高コストな抽出剤を多用するものであり、リサイクルに伴う環境負荷が大きいことや、コストが嵩むことが懸念される。
【0008】
一例を挙げると、PHEVやBEV等のような車載用のLIBのセルは、強い機械的衝撃、あらゆる種類の液体の浸入、火災、高温に耐える堅牢なパッケージが必要とされる。LIBのセル内にあるLIB積層体は、通常、内部部品(正極、負極、セパレータ)と外装カバーに分解される。特許文献1に記載の方法では上記セルを解体する必要がある。そのため、特許文献1に記載の方法では、安全対策が必要である。また、LIB積層体の堅牢なパッケージは、上記セルから正極活物質を機械的に取り出すことを複雑化している。これは、先に述べた大型電池の需要が急増して廃LIBの処理量が増えればより顕著な課題となる。
【0009】
安全対策が必要なLIBのセル解体を必要とする特許文献1に記載の方法に対し、特許文献2に記載の方法では、廃LIBのセルから正極活物質を時間効率よく、自動的かつ安全に取り出すための対策として、廃LIBのセルごと熱処理を行う。この熱処理により、セル内のLIB積層体は電気的にも化学的にも無害化され、リスクを著しく低減できる。
【0010】
この手法を採用することにより、複雑な機械的分解を行わず、電気的・化学的に無害な方法で、時間効率よく、安全に、LIB積層体から正極活物質を抽出できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社プロテリアル
焼結体
2か月前
宏幸株式会社
金属回収方法
22日前
個人
高強度せん断補強筋用の鋼材
23日前
ハイモ株式会社
水中金属の回収除去方法
3か月前
大同特殊鋼株式会社
鋼材及び金型
5か月前
JX金属株式会社
銅製錬の操業方法
3か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
29日前
株式会社クボタ
比重分離装置
29日前
国立大学法人東北大学
高耐食銅合金
2か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
29日前
JX金属株式会社
銅製錬の操業方法
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
23日前
日本製鉄株式会社
鋼材
17日前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
17日前
日本製鉄株式会社
鋼線
3か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
5か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
5か月前
国立大学法人東北大学
腐食環境用銅合金
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
住友金属鉱山株式会社
銅の製錬方法
4か月前
JFEスチール株式会社
浸炭鋼部品
1か月前
日本精線株式会社
銅合金
1か月前
日本製鉄株式会社
めっき鋼線
3か月前
JFEスチール株式会社
肌焼鋼
4か月前
住友金属鉱山株式会社
オートクレーブ
4か月前
JFEスチール株式会社
肌焼鋼
4か月前
JFEスチール株式会社
肌焼鋼
4か月前
個人
複合材料および複合材料の製造方法
4か月前
NTN株式会社
転動部材
1か月前
NTN株式会社
転動部材
1か月前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金箔
5か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
5か月前
日本製鉄株式会社
熱間圧延鋼材
1か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
4か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
4か月前
続きを見る
他の特許を見る