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公開番号2025069238
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2025010905,2022521092
出願日2025-01-24,2020-10-07
発明の名称酸マトリックスの応用:粘弾性界面活性剤および改質添加剤を使用した坑井刺激および仕上げ流体
出願人三菱瓦斯化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09K 8/10 20060101AFI20250422BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】油井またはガス井形成用組成物、その組成物の製造方法、ならびに油井またはガス井の形成方法を提供する。
【解決手段】粘弾性界面活性剤、および改質ナノ材料を含む、油井またはガス井形成用の組成物が提供される。改質ナノ材料は、任意選択によりナノセルロースを含む。改質ナノ材料は、その表面上に、硫酸基、亜硫酸基、カルボキシ基、エチレンオキシド鎖、アミノ基、エステル基、シラン基および三級アンモニウム基またはそれらの混合を任意選択により有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粘弾性界面活性剤、および
改質ナノ材料を含む、
油井またはガス井形成用の組成物。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
改質ナノ材料が、ナノセルロースを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
改質ナノ材料が、その表面上に、硫酸基、亜硫酸基、カルボキシ基、エチレンオキシド鎖、アミノ基、エステル基、シラン基および三級アンモニウム基からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
改質ナノ材料が、その表面上に硫酸基を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
改質ナノ材料が、その表面上にグラフトポリマーを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
粘弾性界面活性剤のイオン基に対する対イオン部分を有する対イオン化合物をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
対イオン化合物が、有機酸塩を含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
対イオン化合物が、少なくともカルボン酸塩またはスルホン酸塩を含む、請求項6または7に記載の組成物。
【請求項9】
粘弾性界面活性剤が、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤および両性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
粘弾性界面活性剤が、式(1):

1
-N(R
2

3
+

-
(1)
(式中、R
1
は、10~20個の炭素原子を有する脂肪族基であり、R
2
は、1~6個の炭素原子を有する脂肪族基であり、X
-
は、陰イオンである)で表される化合物を含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、油井またはガス井形成用組成物、およびその組成物の製造方法、および油井またはガス井の形成方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
[0002] 破砕処理中の破砕流体およびプロッパント輸送流体組成物の一部としての粘弾性界面活性剤(VES)は、ポリマー増粘剤、すなわち天然グアーおよび合成ポリアクリルアミドのようなポリマーをベースとしたゲルの使用からの脱却である。VES流体の粘度は、リオトロピック液晶秩序ミセルの球状、ロッド形状および両連続構造を形成する、溶液中での界面活性剤小分子の自己集合により形成される。これらの柔軟でより高い秩序のミセルの絡まりは、増加した粘度を溶液に付与する。水圧破砕(HF)は、長い間掘削の仕上げフェーズに使用されており、高いポンプ速度、剪断応力および高温、ならびにボアホール内の圧力に耐えることができる様々な刺激流体が長年にわたり開発されてきた。掘削(探査および生産)の仕上げ段階において、保持浸透率およびリークオフ(流体損失)制御は、最も重要な要件のうちの2つである。最終的には、主目的は、仕上げられた坑井を損傷しない、またはその生産性を低下させない高伝導性経路を達成することである。
【0003】
[0003] 架橋ポリマーゲルは、良好なリークオフ制御を提供する、いくつかの油田流体組成物のなかで最も一般的な増粘媒体である。しかしながら、それらは、導入された全てのポリマーが分解しない場合、保持浸透率の点で不利であり、低い流体損失性能を有し得る。HF流体としてのVESは、いくつかの特許において報告されている(特許1~10、巻末)。それらはポリマー不含組成物であり、粘度は主により高い秩序のミセル構造に向けた濃度の制御により達成されるため、それらは容易に回収され、制御のためにゲル分解剤を必要としない。さらに、それらは、坑井仕上げ作業からの有効な生産性を達成する上で、破砕高さ成長を最小限にし、有効破砕長さを増加させることができる。VES流体に関して、流体の粘度よりも弾性およびミセル構造が、主な特性向上因子である。重要な利点は、VES流体が、より低い粘度および低減された摩擦圧力で効率的に刺激を行い、したがってより大きい破砕長さ(水平)に向けた流体圧送のためのエネルギーを低減し、より深い層でのより良好な破砕ジオメトリ制御を可能にし得ることである。VES技術の他の可能な使用は、濾過ケーキ除去、選択的マトリックスダイバージョン、浸透率保存、およびコイル状管の洗浄を含む。しかしながら、VESは、1)高い濃度および温度での低い安定性、2)複雑なブライン条件または極めて塩が飽和した環境における低い安定性、3)他の化学成分および添加剤と共に配備した場合の粘弾性制御の欠如、ならびに4)コストといったいくつかの欠点を有する。グアー、キサンタンガム、ポリアクリルアミド等の増粘ポリマーを使用した刺激および仕上げ作業のための典型的な好ましい添加量は、水の約2~3%である。VESの好ましい添加量は、水の約3~10%である。一般に、VES増粘剤のコストは、ポリマー増粘剤のコストの最大3倍となり得る。熱的安定性、ブライン安定性、圧力制御、ポンピング速度制御、分解剤の不使用、容易な洗浄、刺激-応答挙動、および活性物質の制御放出等の利点で、任意の価格差を正当化することが重要である。
【0004】
[0004] アニオン性、カチオン性、および双性イオン性界面活性剤を含むいくつかの界面活性剤の種類およびアーキテクチャが、VES流体の配合に使用され得る(文献1~11、巻末を参照されたい)。高温およびブライン安定性を持つ、安定なミセルを形成することが好ましい。3%~8%の範囲内の濃度で有用なレオロジーを形成する界面活性剤組成物が、要求の厳しい用途においてコスト効率が高いとみなされる。厳密な界面活性剤濃度は、多くの場合、坑底温度および所望の流体粘度に依存する。さらに、VES流体は、液体炭化水素への曝露または貯留ブラインでの希釈により、水の様なニュートン粘度まで分解し得る。粘度の細かい制御は、坑井仕上げ作業のある特定の段階での制御のために合理的に導入される「分解剤」を用いてさらに達成され得る。VESおよび分解剤制御の有効性は、伝導性試験および保持浸透率の監視により測定され得る。これは、破砕伝播長さ、坑井の接続性、層保存に対する効果の監視にまで拡張され、またトレーサー分析により増強され得る。VESおよび坑井仕上げ作業により監視される別の重要な特性は、流体損失特性である。制御された浸透率の層(研究室においてコア掃攻実験でシミュレーションされる)まで流体流を加圧することにより、コアに流入する累積流体体積を時間の関数として測定し、全流体損失係数と浸透率の関係を得ることができる。
【0005】
[0005] HF用途以外に、坑井刺激および仕上げ用途のVESもまた重要である。様々なVES流体系の利用可能性は、異なる層特性、ベースとなる岩石学、鉱物組成、層流体(ブライン化学)および作業(例えば異なるポンピング構成)に対応するのに有利である。タイトガス井、非在来型坑井、シェール、炭層、ならびにほぼ低減不可能な水飽和および炭化水素飽和を含む逆毛管効果を有する坑井は、特定の坑井条件に最適化された化学物質を必要とする。古い坑井および新しい坑井の両方の低い生産性は、刺激および仕上げ手順、例えば酸刺激およびダイバーターの使用により促進され得る。ここで、VES刺激流体は、1)補足可能な界面活性剤系の使用、2)層に無害であること(ポリマー残渣または層損傷がない)、3)より低い表面張力、4)殺生物剤またはクレイ制御剤を必要としないこと、5)塩分に対する非感受性、および6)フローバック流体が再使用され得ること、といった利点を有する。
【0006】
[0006] 酸刺激は、炭酸塩貯留層(方解石およびドロマイト)において生産性を最適化するために好ましい。層損傷または低い自然浸透率の結果、生産性が低下する場合、酸坑井刺激は、貯留層とボアホールとの間により多く伝導性の流路を形成することにより生産性を増加させることができる。炭酸塩連続層における刺激方法は、マトリックス処理および酸破砕処理の2つの主な群に分類される。VES流体を使用するマトリックス刺激は、酸、溶媒、または他の処理用化学物質を貯留層破砕圧力未満で層にポンピングすることを含む。酸が炭酸塩層に導入されると、岩石中の鉱物の一部が溶解し、これにより入り組んだ高浸透率チャネルまたはワームホールが形成される。マトリックス処理は、多くの場合、坑井領域付近の損傷を避けるために、良好な自然浸透率を有するゾーンにおいて適用される。一方、酸破砕刺激は、層の破砕圧力より上で行われる。粘凋性パッド(プロッパントを含まない破砕流体)は、破砕開始圧力より上の圧力で層にポンピングされ、これにより岩石が破砕される。次いで、破砕表面をエッチングするために酸段階がポンピングされる。酸はまた、破砕表面またはその付近に伝導性のワームホールを形成する。刺激後、破砕部が閉じるが、エッチングおよびワームホールの形成のため、層と坑井との間の増加した伝導性は維持される。炭酸塩貯留層では、塩酸(HCl)が最も一般的に適用される刺激流体である。ギ酸または酢酸等の有機酸は、主に酸抑制システムにおいて、または高温用途において、砂岩もしくは炭酸塩層を酸性化するために使用される。
【0007】
[0007] ダイバージョンは、処理間隔にわたる処理流体の均一な分布を確実にするために、マトリックス刺激等の注入処理において使用される技術である。注入された流体は、最小限の抵抗の経路に流れる傾向があり、これは刺激間隔内で最も浸透率の低い領域に不十分な処理をもたらす。
【0008】
[0008] ダイバージョン法を使用して、より多くの刺激を必要とする領域に処理を集中させることができる。効果的となるには、処理が完了した際に坑井の十分な生産性が回復され得るように、ダイバージョン効果は一時的であるべきである。ダイバージョンには、機械的および化学的の2つの主要なカテゴリーがある。化学的ダイバージョンの使用に注目すると、ポリマーベース流体が使用されているが、その抵抗の低減および層損傷の防止における利点により、VESベース流体が極めて興味深い。長距離坑井では、処理液を貯留層まで送達するためにコイル状管(CT)が使用される。処理液は、腐食防止剤を含む20~28%HCl中のVES流体組成物(3~10%)で構成され得る。
【0009】
[0009] 一般にVESについての先行技術および特許が以前に報告されており、これには以下が含まれる。
1. VES流体形成の原理:より高い濃度でのウォーム状ミセル
2. VES流体の調査方法
3. VES流体の刺激-応答特性
4. VES流体の安定性
5. VES流体の様々な材料クラス
【0010】
[0010] 油田用の化学品用途に関連する特許:
1. 水圧破砕流体
2. 仕上げ流体
3. 刺激流体
4. IOR
5. 石油増進回収法(EOR)
(【0011】以降は省略されています)

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